おそらく、これを「エモい」という。
ぼくがフリーズしてからどれくらい経過しただろう。時間の流れが異様に遅く感じる。
テーブルには、すでに3種類のプチパンがパン皿にセットされていた。
ほどなくして、ぼくのテーブルでは巨匠の方々による談笑がはじまった。
村田さんが口を開かれる。
「さっき、三國におうたら(会うと)、東京弁がうまなってたわ」
なぜか、ぼくはいいことを聞いたような気がして得した気分になった。もちろん、フリーズしたままである。
しばらくすると、村田さんが今度はこう言われた。
「これ、三國のとこの