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アキラさんに会いに行ってきた話


私の中でアキラさんは「喋らない人」だった。
NHK教育(今はEテレ)で放送されていた、ゆうがたクインテットという番組に出演されていた頃、よく見ていた。アキラさんは言葉を発することなく、表情と演奏で魅せていた。そのイメージのまま、喋らない人。

そして大人になり、おげんさんといっしょという番組の中の1コーナーに出演。
そこで、おげんさん、ハッチポッチステーションの仲間たちと一緒に演奏をしたのが、アキラさんだった。
「うちで踊ろう」という星野源さんの曲をピアノで演奏していた。
小さい頃見ていた番組と、推しのコラボ。
とても胸が熱くなった。

そんな感じで宮川彬良さんには私も思い入れというか憧れがあって。いつか生で演奏しているところを見たい、そう思っていたところに地元でコンサートのお知らせ。行くしかない!と息子を引き連れて行ってきました。


50人程入るだろうか、というホール。
「宮川彬良と楽しい仲間たち」
と名付けられたこのコンサート。
バイオリン:原雅道さん(九州交響楽団)
ヴィオラ:島田玲さん(岡山フィルハーモニック管弦楽団)
チェロ:宮田浩久さん(九州交響楽団)
この3名と行うピアノカルテットでした。

音楽知識皆無なので、あまり深くは話せないのですが(笑)そんな私も感動して涙が出てしまうくらい、生の演奏めちゃくちゃ良かったぁぁぁ!!

いろんな曲を演奏してくださったのですが、1番心に残ったのが「盤上の敵」
バレエ音楽として作曲されたものだそうですが、なんと言葉にしたらいいか…
演奏している時の宮川さんの表情が狂っていて最高だったし(褒めています)
島田玲さんは、終始ニコニコされていた方でしたが、この曲の時だけは目が猟奇的(めっちゃ褒めてます)
このギャップ?に心つかまれました。この曲で私泣きました。魂の叫び!みたいな心からの演奏を全身で浴びたような、体の火照りもあり。勝手に涙が溢れるこの感覚久しぶり。う、嬉しい。

アンコールでももう1度聞きましたが、やっぱり表情に見入ってしまった。いや~また聞きたい!

最後に演奏してくださった「ピアノカルテット、ソナタ第一番 第一楽章」は、なんと今日が初演!この世に生まれたてほやほやみたいな曲を!!人吉で!世界初演!!という感動と、宮川さんの気魄を感じて、隣の方が涙を拭いてました。←お前じゃないんかいww
ぜひ第二楽章、第三楽章のお披露目もこちらで…!!待ってます。

音楽っていいですね。最高。
生の音を全身で浴びることの充実感。余韻でアドレナリン出ちゃって眠れそうにもない。
(そしてこれを書いている)
「音を操る」とはこういうことなんだろうなぁと、演奏見ていて思った。
"音楽は生き物"だと宮川さんは話していたけど、まさにその通り。ヴィオラとバイオリンの二重奏は2つの楽器の会話を聴いているみたいだった。

私と同じく、生演奏を初めて聞いた中学生たち。鳥肌が立ったそうな。いい経験できたなぁ。また行こう、親子で。

これは完全に余談なんですけどね。
最後に宮川さんにお話させていただく機会作ってもらって、写真まで撮ってもらってね。
あまりの嬉しさと緊張で「ゆうがたクインテット見てました!あと、あの…星野源さんの番組、おげんさん!"うちへ帰ろ…うちで踊ろう"弾かれてましたよね。あれ良かったです!」て思いっきり曲名間違えたよね。緊張of緊張。

語彙力なし
愛想なし
音楽知識なし

の三重奏で迫ってしまって申し訳なかった(´;ω;`)

「あぁ!そうだったね。それでこうやってみんな(中学生)を引き連れてきてくれたんだね、ありがとう」

どこまでも優しい人だった(◜¬◝ )
喋らない人のイメージのまま、大人になったけど、宮川彬良さんはとてもお話が上手でユーモアも満載の素敵な音楽家さんでした。
帰りの車内、コンサートの感想を息子と言い合いながら、私の脳内ではマツケンサンバIIが延々と流れていた…(オレッ!)


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