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私を引きとめるモノ

グイッと引き戻された。
電車に乗ろうと立ち上がった時だった。
リュックの紐がイスの隙間に落ちて引っかかり、私の身体を引き止めたかたちになっていた。

ドキッとした。
びっくりしたというより、雲がかかるような、嫌な予感みたいなもの。
「何か大事なことを見落としている」と直感した。

電車に乗りながらイメージでワークしてみる。
引き止めた側に立って、自分を引き止めてみる。

吸い込まれるように一気に変わる体感。
それは自分だった。自分を引き止める自分。何もない振りをしないで、ここを見て。ここにはこんなにも感情がある、と。
じわりと揺れる。涙が体中から集められる。

泣いていた。わたし本体に感じられずに抱えていた悲しみや憤り、どうしようもなさ。
電車に揺られながら、流れる景色とともに、静かに涙がながれた。

そしてそれは、自分のものだけじゃないような感覚だった。
自分の足元には涙の水たまりみたいなのが広がっていて、それは世界から集められたもののように感じた。
人々が泣いている、世界も泣いている。
感じられている悲しさも、抑圧されている悲しさも、全部。

悲しいね、悔しいね、やるせないね。。。

未完了な感情があるということはわかっていたけど、スペースがとれなかったことと、その感情へのアクセスの仕方が難しかったところだった。ありがとう自分、ありがとうプロセスさん。無事にその感情を感じてあげることができたよ。


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