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【体験談】就活留年をした僕が1年の休学期間で何を行い、考え、結局どうなったのか

はじめに

まずはこのnoteに興味を持ってくださってありがとうございます。

はじめまして。
僕は2018年に早稲田大学商学部に入学し、2023年3月に卒業を予定している大学生です。

休学期間は2021年4月から2022年の3月まで。

休学の理由はタイトル通りで、いわゆる”就活留年”や”NNT(無い内定)”というものです。就活に失敗した絶望感の中、半ば最後の手段として思い切りで休学を決めました。

しかし当時の意思決定は周りの友人にも相談できず、インターネットにも「就活留年したらどうなるか?」の信用できる情報がないという状態で、自業自得ながら非常に不安な状態で行ったものでした。

多分、今後僕と同じように就活が上手くいかなくて休学・留年を迷う人がたくさんいると思いますが、このnoteはそんな時に少しでも僕の経験が意思決定の材料になればと思って書いたものです。

もし読んでくださっているあなたがその当事者であれば、少しでも何か参考になれば嬉しいですし、もしそうでない方でも、周りにそういう悩みを抱えている方がいればシェアしてくださると嬉しいです。

休学前の就活状況について

当時の自分は天狗でした。

小中は地元の市立に通っており、あまり勉強しなくても平均点が取れるタイプ。

受験に関しては高校も大学も第一志望に合格。

スポーツはそこまで努力しなくても試合に出れるレベル。

敷かれたレールの上でそれなりの成果に満足し、
大きな挑戦もしたことが無い。
それ故に “挫折” と呼べる失敗もしたことがありませんでした。

外の環境を見ようともせず、現状満足に陥っていたんですよね。
そして「最終的に自分はどうにかなっている」と謎の自信・プライドを持っていました。

そんな僕の就活第1回目は、やりたいことも無い中なんとなくカッコいいと思った会社数社にエントリーをして、当たり前のように全部受かると勘違いをしていました。

当然ながら蓋を開けてみると全滅。

まだ3月中旬ではありましたが、就活スケジュールについてさえ理解していなかった僕は「これから先もどこからも内定をもらえないんじゃないか」という不安から逃げるよう早々に休学を決めました。

多分周囲の友人や先輩には、「社会人の目線に少しでも近づきたかった」とか「単純にインターンというものを学生生活でしてみたかった」とかそれっぽ言葉を並べていたと思います。

それらも決して嘘ではなかったのですが、レールの上で安心していた僕がすんなりそこを外れることができた大きな理由はこれでした。

今日までごまかしていていた人へ。ごめんなさい。

【3月】紹介してもらった派遣会社でウォーターサーバーを売ることが決まる

幸いなことに、休学後に勤める場所はすぐ見つかりました。

そこは以前友人に紹介してもらっていた株式会社AWAKE GATEという人材育成事業(LIFE JUNCTION)を持っている会社で、夜間に社会人スキルにまつわる様々な講座を受講して、その実践先として日中は取引先の会社に派遣されて働くというシステムをとっている会社でした。

取引先には飲食店向けのコンサルティングを行う会社や、外資のSaaS企業などキラキラした会社ばかりだったので、所属が決まった際の僕はやる気に満ちていました。

しかし、大した ”ガクチカ” も持っていない学生であった僕が勤めることになったのは、ご家庭に向けて電話でウォーターサーバーを売る営業代理店。

当時の僕はめちゃくちゃわがままだったので、
「自分はこんなことやりたくてここに入ったんじゃない!」と会社の代表と喧嘩をしていました。
(あの時は本当にご迷惑をおかけしました。)

 ですが「お前が失敗した原因はそういうところだよ」と一瞬で論破され、最初は渋々そこで働き始めることになったのです。

【4-8月】一番やりたくなかったからこそ、最も学びがあった一社目

こうして始まった一社目のインターンでしたが、見出しの通りで休学期間中に一番学びがあったのはこの一社目でした。

まずは営業という側面。僕は今まで数字を達成するために全力で頑張った経験が全く無く、やっていたら勝手に数字が出た、みたいな経験しかしてこなかった人間でした。

なので数字で目標を立てて、そこに向かって逆算的に・定量的に行動に落とし込んでいく能力は、この後取り組むことになる全ての活動において活かされてきました。

次に、これは派遣元の代表からの受け売りなんですが、「素直さは最大の知性」という考え。この休学期間を通して一番大きな学びがこれになります。

やりたくなかった環境でも、素直に飛び込んでみる。今まで考えたこともなかった選択肢こそ、敢えて選んでみる。そして、その環境の中で今までの自分と違う取り組み方を提示されて抵抗感があっても、まずやってみる。ということ。

すると大体の場合は、その指示やアドバイスに対する抵抗感は自分の視座の違いによるものでしかなかったと気づくんですよね。仮にそうじゃなかったとしても、それはそれで自分に合わないものが分かるので、次回以降の意思決定時に悩まなくなる。

これに気づいてからは自分のプライドや過去に対してのこだわりっていうのが一切無くなりました。いわゆる「Unlearnの力(=学びの棄却・学び直しの力)」をつけることができた経験だと思っています。

【9-10月】就活の土台作り期間

実は休学期間に関しては元々2年を予定していました。1年でしっかりスキルをつけて2年目で無双してやろうっていう甘い考えですね。笑

しかしやっとこのあたりで気づいたのが、大事なのはスキルじゃないということ。そして、上記の予定はただ単に怖いものを先延ばしにしているだけだということ。

サマーインターンも終了している時期だったため、遅めの開始にすごく不安を抱えていました。だけど腹を括って、このタイミングでもう一度就活にリベンジしようと決意しました。(ここについてはまとめの部分でも触れます。)

当時は週5で日中働いて夜は講座を受講するという生活だったんですが、両立できるキャパがなかった自分はここで一社目を退職しています。

その後は就活に全振り。働いている場所もなくニートだったので(笑)、自己分析しまくってました。

【11月-2月】自分の「エゴ」を追求できた二社目

就職活動をしていた中で興味をもっていた分野が教育、人材、IT(SaaS)の三領域でした。その中でSaaSの分野が一番自分とは縁遠い存在だったので、「じゃ、やってみるか!」と思って株式会社プレイドという会社で週3前後インターンを始めました。

この会社は本当に良い「問い」を持っている会社だと思っていて、この環境にいたからこそ自分のやりたいことを見つけることができました。

というのもこの会社は
「自分たちの理想」で圧倒的な価値を生み出す
というインナーミッションを持っている会社で、それ故にインターンも決まった業務を行うわけでなく、「自分のやりたいこと(エゴ)と会社がやっていることを結びつけて自分で仕事を獲得していってね」というスタンスでした。

自分が熱狂的にやりたいと思えるエゴを持っていなかった僕は、入社後のオンボーディング期間が終わった後くらい、実は数週間全く仕事がありませんでした。(めっちゃ苦しかった笑)

ですが、「やりたいことが無いと死ぬ」という考えになれる環境だったからこそ、自分がどれだけ他人軸で生きていたかを強く認識することができました。そして仕事がない時にめちゃめちゃ考えることができたし、社員さんもその間にやりたいことを見つけるための問いをたくさん投げてくださって、そのおかげで自分の根本的な欲求・エゴを見つけることができました。

一番印象に残っている問いは、
「君がスーパーマンになったとして、何をする?」というもの。

要は、お金・時間・名誉・知識など、全てが満足いく状態だった時に、「これをしたい」「これをするだろうな」と思ったものが自分のエゴだと教えてくれる問いです。
(もしやりたいことが見つからないと悩んでる人がいたら良ければこの問いを自分に投げてみてください!)

これを何十回何百回と、暇さえあれば自問自答をしていました。その結果見つかったのは、
僕は「自分の感動を他人と共有したい」という欲求が人以上に強いんだろうなということでした。

例えばめっちゃ美味しいご飯に感動した時、どんなに高級でも量が少なくても、その感動を共有したいので「まじで美味いから食え!」と、半ば強引に半分ぐらいの量を分けるんです(笑)。

それで相手が「美味っ!」って感動している方が、自分が美味しさを感じているより何倍も嬉しいんです。
こんな些細なところで、自分の根本的な欲求を見つけることができました。

2回目の就活

そして仕事をするとなった時、
「自分が共有したい感動って何だろう?」
と考えました。

すると1つ、
「あ、これだ。」と思うものがありました。

それは、
一歩を踏み出す楽しさと、その先にある感動です。

休学前は石橋を叩いて叩いて叩いて叩いて叩いて叩いて渡らないタイプの人間でした。
でも、人生で初めて失敗して、レールを外れるしかない状況になって、仕方なく一歩を踏み出しました。

だけどそれが、超楽しかったんです。めちゃめちゃ学びになったんです。
価値観が180°変わる経験になって、
「一歩を踏み出すことってこんなに素晴らしいことなんだ」と、物凄く感動しました。

だから、

自分のやりたいことに対して一歩を踏み出すか躊躇している人がいたら、その人の背中を押すことで同じように感動を味わってほしいし、

もうすでに一歩を踏み出している人に関しては、
それが感動経験になるよう徹底的にサポートしたい

これが僕のエゴであり、やりたいこと。

2回目の就活は、会社に合わせ口八丁手八丁で話を変えていた1回目とは異なり、このエゴをずっと主張し続けて「これって御社でできますか?」と質問していました。

だから合わない会社はすんなり落ちたし、合う会社はそれを受け入れてくださって、「うちでやろう」と言っていただきました。

なので2回目の就活は言葉遣いとか全く気にせず自分の素で振る舞っていて、不安や大変さは相変わらずだったけど、超楽しかったです。
悔いがあるとするならば、せっかく母に買ってもらったリクルートスーツを今年は1回も着てないということだけ。母、スマン。

ちなみに休学する当初、ギャップイヤーの経験やNNTの事実がどう影響するかめっちゃ気になって不安だったので、
僕の場合どうだったかを伝えると、むしろ武器になっていました。

面接時の大体流れとしては、

1. 自己紹介で「実は休学しています」と先に言う。

2. その後必ず「なんで?」と聞かれる。

3.「就活で失敗したんです。」と答える。

4.「何で失敗と捉えているの?」って聞かれる。

5.「①天狗だった、②受け身で面接していた、③視野が狭かった」と答える。

6.「そこからどうしていったの?」と話が展開されるので、ここからはこれまでに書いた話を順番にしていく。

といった感じ。

そうすると正直に話している姿勢とこの1年間での変化量を評価してくださって、
後は会社のミッション・ビジョンや事業内容が自分の目的と重なっているかをすり合わせていく。こんな感じで面接していました。

なのでこの部分に関しては、全然心配しなくて大丈夫です。YouTubeとかで「就活留年やNNTはやばい」みたいに言っている動画ってめっちゃあると思いますし、僕も当時死ぬほど見ていましたが、まじで当てにならないです。

そして僕は大きなブーメランをくらっています。

僕の今と、これから

石橋を何度も叩いて結局渡らなかった人間が休学を経て、石橋の先にある感動に心躍らせてヒョイヒョイ渡れるようになりました。

そして今は人が一歩を踏み出す上でのプラットフォームづくりに関わってみたいなと思い、「共感」による人と企業のマッチングを促しているウォンテッドリー株式会社でインターンをしています。

でもね、まだまだ新しいことに足を踏み入れていきたいんです!

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①学生特権を活かして色んな社会人に会いに行くし、

②言ったことを形にできるようプログラミングの勉強もする。(PLAIDの時、悔しかった)

③営利と非営利の違いを体感するためにボランティアもやってみたいし、

④グラフとか見てもいまいちピンとこない日本の社会課題に当事者意識を持てるよう、どこに行くか全く決めてないけど海外留学もする。

⑤そしてこれは要検討だけど、最強の営業力を身につけるために1~2ヶ月ホストクラブで修行したいとも妄想している。(”修行”と言っているのは、絶対馴染めなくて地獄だろうから笑)
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て感じで、時空を歪めて得た残り1年間の大学生活、色んな経験を獲得していきます。

それから卒業後に関しては、フォースタートアップス株式会社(for Startups, Inc.)という会社で、
大好きなスタートアップ達がもっと早く、大きな一歩を踏み出せるよう、採用面でのご支援を行っていく予定です。

(なんと1~2日に1回レベルで毎回違う起業家さんとの勉強会が開催される環境でもあるとのこと。絶対楽しいじゃんそんなん。)

でも同時に、そういう人たちに気づきを与えられる存在になっていかなきゃならない。

そういう意味でも、時間があるうちに多様な経験をして、その集合知によって新しい価値観を提供できる存在になりたい。

もちろん社会人になっても、社内外で色んな一歩を踏み出していきたいなぁと思っています。

(あとスタートアップオタクになっていくと思うので、その辺の話聞いてみたいなぁとかとかあれば是非飲み行きましょう笑)

まとめ(就活留年するか悩んでいる方へ)

今noteを読んでくださっているあなたが僕と同じ状況で就活留年を考えている人だった場合、この文章があなたが意思決定をする上での判断材料になっていると嬉しいなと思っています。

分かります。めちゃくちゃ辛いと思います。
僕もこの期間で何度も息ができない感覚に襲われていたし、何度も吐きそうになりました。
もちろん何度も泣きました。

本当にあの時苦しかった。

休学を決めると、それがちょっとだけ楽になります。でもちゃんとお伝えしなきゃいけないのは、休学中にも同様の不安や症状との戦いは起こるということ。
(僕の場合、酷かった順に3月 > 8月 > 10月 > 2月 > 1月)

このnoteには割とポジティブな内容を書きましたし、事実休学経験は超学びになると思っています。

読んでいる方が次期2~3年生とかだったら文句なしにおすすめする。
でも僕と同じ状況である場合は、この不安と向き合い続ける覚悟が必要です。是非、たくさん悩んでみてください。

ただね、就活留年/NNT=やばい・人生オワリという世論もあると思うんですが、その世論はそれを経験したことない人たちが言っているわけだし、
別にタイミングが悪かっただけで、ここで失敗する人もたくさんいるんですよ。
実際同じ境遇の人にはいっぱい会いました。

そして人はどこかで必ず失敗するというのは言わずもがなです。
ならむしろ、比較的早い(?)段階で失敗出来てラッキーだったなと結構思っています。

加えて社会人の方々からしたら就活での失敗って多分そんな大したことないんですよ。
話すと「へー」ぐらいで終わる(笑)。だから矛盾するようだけど、意外とそんな不安にならなくて大丈夫です。

ただ、やるなら徹底的にやってほしいなと思います。というのもこの休学期間、何回か世の中の冷めたおじさんたちには

「たった1年でこれまで約20年積み上げてきた価値観が変わるわけないじゃん。」

と言われてきました。僕はこの意見に対して「お前が1年間で必死こいて変わろうとした経験を持ってないだけだろ」と、結構アンチなんですが(笑)、

でも確かに自分を変えるのって超大変なんです。
僕も理想に向けて100%変われたかと問われれば、「はい」とは言えない。全然まだまだ努力が必要です。

だから就活留年するなら、徹底的に自分と向き合い続ける覚悟をして臨んでください。そして大事なのは「自分で」決めること。もちろん最終的に決めるまでの間で周りの人に相談するのはOKです。

僕も一社目を辞めて就活するかどうか迷っていたとき、ざっと20人くらいの社会人に相談しました。
でも人によって価値観は違うから、何が正しいのか分かんなくなって逆に決められなくなったんです。

それに他人の意見で物事を決めたら、"他人の正解"を生きることになるし、何か不都合が生じた際にその人のせいにして、言い訳をするようになってしまう。そんなことは絶対にしてほしくないです。

加えてこの時気づいたのは、大事な意思決定であればあるほど、ロジックや要素の横比較では決められないということ。
必ず最後は「えいや」で決めることになります。

なので、最後は「自分で」決めてください。

それだけできていれば、あとはもう我武者羅に突き進むだけ。是非、たくさん行動して、色々なものに触れて、考えて、学びを得ていってほしいなと思います。

絶対に楽しいはずです。

僕も休学を経て、今が人生で一番楽しいですし、
休学前と比べて何倍もこれから先の人生にワクワクしています。

あなたの一歩を、心の底から応援しています。

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