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みんなで作るプレミアリーグ通信簿 〜エバートン編〜

はじめに

Dan.(小津 那)さんの提案によりご依頼を受けて以下3人でエバートンを担当しました。

・Tricolore Toffees

(https://twitter.com/EFC1878YFM1972)

・チカラ英語学習アカウント

https://twitter.com/CMasutani

・まえだのま

https://mobile.twitter.com/bartolo1315

です。

今季の各選手のプレーを独断と偏見で評価しました。

評価段階:

S 最高!
A 素晴らしい!
B 及第点
C もっとできる!
D 頑張ろう!

更に、良くも悪くも印象に残った選手に、
MVP、Great、Good、Bad、Worst
の評価をつけていきます。
それから、前後のどちらかによっている選手の評価を明確にするために+や-を加えている選手もいます。

GK, DF, MF, FWの順で同ポジションでは背番号の昇順で並んでいます。
さぁそれではさっそく行ってみましょう!

GK

ジョーダン・ピックフォード

評価:C

2年前のワールドカップでの活躍もあり、プレミアファンの多くは彼に対してポジティブなイメージを持っているだろう。今年3月に26歳の誕生日を迎え、キャリアのピークに差し掛かろうとしている彼だが、昨シーズンのマージーサイドダービーで痛恨のミスを犯して以来、成長曲線はやや停滞気味だ。
今シーズンのリーグ中断前は技術的な細かいミスが目立ち、“もったいない失点”が多かった印象だ。具体的にはFWとの1対1の対応やコーチングの質の悪さが挙げられる。FWとの1対1の対応では、飛び出しの有無とブロッキングの使い分けの判断が出来ておらず、より磨きをかける必要がある。彼が声を荒げるシーンがカメラに抜かれることも多いため、コーチングに関しては疑問を持った人が多いかもしれない。しかし、彼が声を出しているのは相手にシュートを打たれた直後であり、これは味方を鼓舞したり、怒りを露わにしているだけだ。コーチングはシュートを打たせない、もしくはシュートコースを限定するためにDFを統率するものだ。彼が相手のクロスボールやシュートに対応する前に声を出しているシーンはあまりなく、DF陣との連携ミスもしばしば見られる。
リーグ中断明けのパフォーマンスは最悪と言っていいだろう。再開後初戦のマージーサイドダービーと続くノーリッジ戦はクリーンシートを記録したものの、その後はレスター戦、スパーズ戦、ウルヴス戦とミスを連発している。リーグ再開後の彼は明らかに緊張感が欠けており、売却を支持するサポーターも増えてきている。
GKの成長には質の高いポジション争いが必要不可欠であり、クラブと代表での“約束されたポジション”が彼の成長を妨げている原因かもしれない。ロシアワールドカップ直前のバトランドとの熾烈なポジション争いは彼を大きく成長させ、イングランド代表の守護神へと押し上げた。
D.ヘンダーソンやラムスデイルなど勢いのある若手選手がイングランド代表の守護神争いに加わることで彼はまた成長できるだろう。クラブも次の移籍市場で実力のあるGKを獲得し、質の高いポジション争いを生み出すべきだ。
今後1、2年のプレーが彼のキャリアを大きく左右しそうだ。

DF

メイソン・ホルゲイト

評価:S | GREAT |

DCL(カルバート・ルーウィン)と共に今季ブレイクを果たした若手CB。
昨季はチャンピオンシップのWBAで武者修行し、今季エバートンに復帰した。ただ10節まではあまり出場機会がなく、途中出場した際も集中が切れたようなプレーが時折見られ安心して最終ラインを任せられる状態ではなかった。
しかし、10節にフル出場して以降は見違えるような非常に安定したプレーでチームに貢献した。
特に、読み、スピードを生かした守備とカバーリングのうまさでピンチを未然に防いでおり、33節に怪我をするまでほぼミスのない非常に安定したプレーを続けた。
さらに、楔のパス、SBにむけた相手SHの頭を越すようなパスも出せ、スペースがあればドライブするなどビルドアップでも重要な役割を担っている。

また、プレースキックのターゲットにもなるシーンも多く、コーナーキックからニアでホルゲイトがそらしてファーで別の選手が合わせるパターンで12節、23節はデイビス、DCLが得点した。

3月3日に2025年まで契約を延長した。
ビルドアップでの貢献、安定感のある守備でチーム内でアンチェロッティの求めるCB像に最も近いホルゲイトは来季も主力としての活躍が期待される。

マイケル・キーン

評価:B

シウバ政権下ではズマと共に守備の要として活躍したマイケル・キーン。
今季も前半戦はシウバの下、空中戦の強さを武器にレギュラーとして最終ラインを支えた。
ただ、アンチェロッティの元では足元の不安定さがネックとなり、出場機会が限られた。
しかし、終盤は最終ラインの組み立てで改善の兆しをみている。
特に32節のレスター戦では、ファーストラインを超えるパスをいくつも見せており、ミスもほとんどなかった。

ただ来季は、マイケル・キーンに取って厳しいシーズンになるだろう。
442を基本とするアンチェロッティの戦術で2枠あるCBのうち1つは、頭一つ抜けているホルゲイトになるので、残り1つをブランスウェイト 、ミナと争うことになる。特にブランスウェイトは今季終盤プレミアリーグでも通用することを証明し、足元も上手い選手である。
ぜひイングランド代表に選ばれたプライドにかけてポジションを奪い取って欲しい。

リュカ・ディーニュ

評価:A | GOOD |

昨季チーム内MVPに輝いたディーニュは今季もハイパフォーマンスを見せている。
開始当初こそ昨季の輝きを放てなかったが、徐々に調子を取り戻し、持ち前の攻撃参加、質の高いキックで相手の脅威になっている。
攻撃面での活躍ばかりに目が行きがちだが、ディフェンス面でも粘り強く、時には激しいプレーで相手を自由にさせておらず、非常にバランスの取れたサイドバックである。

攻撃面での貢献はスタッツにも現れており、チャンスクリエイト数はプレミアリーグ全体で7位を記録している。さらに、ディフェンダーに限定するとアレクサンダーアーノルドに次ぐ2位となっており、プレミアリーグトップの左サイドバックと言っても語弊はない。(シアラーも今季のベストイレブンのLBにディニュを選んでいた!)

最後にぜひ今季のリュカ・ディーニュのゴールアシストをみていただけたらと思う!

ジェリー・ミナ

評価:B

バルサから来たミナは、昨季負傷に泣かされ出場機会が限られていた。しかし、今季は長期離脱することなく開幕からコンスタントに出場し、CBの主要選手として活躍した。
見た目からもわかるように長身を生かした空中戦に強い。
印象に残っているのは、25節ワトフォード戦での前半ロスタイムのCKからの2得点である。ちなみにこの試合はエバートンに退場者が出ながらも終了間際にウォルコットが得点し、3-2で勝った試合である。
また、長身ながらボールの扱いにも長けている。特にパススピードの速さと相手プレスの逆をついてドライブで持ち上がるプレーが得意。
パススピードの速さで相手のスライドが間に合わなかったり、ドライブで持ち上がり相手のファーストラインを超えて前向きでプレーできるなどビルドアップ面でも貢献している。
ディフェンス面では、前述した通り空中戦の強さがある。しかし、裏を取られたりした際、たまにゴール前でのポカがあり、試合終了間際のセットプレーでヒヤヒヤしているエバトニアンは少なくないと思う。また、裏を取られた時に
ただ最近は改善され、危なげなく安定感のあるプレーを続けている。
バルセロナに注目された才能が本物であることを来季こそ証明してほしい。

ジブリル・シディベ

評価:B

今季からローンで加入した17/18シーズンにリーグアン優勝、ベストイレブンに選ばれたモナコのプレーヤー。
練習初日、モナコカラーの赤いシャツを来て参加したところ、みんなに赤は絶対着るなと言われて、「僕はレンタルだから」と答えたSBSBSB(サバサバサイドバック)。
加入当初は、スピード、パスのうまさを生かし印象に残る活躍を見せる。特に12節サウサンプトン戦、14節レスター戦、16節チェルシー戦では、得点力不足に陥っていたチームに、右サイドからのピンポイントクロスで得点をアシストした。また、守備でも良いプレー続けており、1試合あたりのタックル数はプレミアリーグで4位、1試合あたりのインターセプション数はチームトップを誇る。

ただ、調子に波があり、コールマンからはポジション奪いきれていない。
コールマンからポジションを奪うには、一貫性が必要になる。

一貫性の無さに関しては、今季印象に残っているシーンがあり、
毎節両方ソックスを履いていたにも関わらず、26節クリスタルパレス戦では片方しかソックスを履かないなど一貫性のかけらもない足元で、クリスタルパレスに足元を救われかけた。

来季はローン延長せず、退団することが決まった。
お疲れ様でした!

シェイマス・コールマン

評価:B

今季からジャギエルカの跡を継ぎキャプテンになったコールマン。
開幕当初は、相手サイドアタッカーのスピードについていけない場面が目立ち、またシディベの加入、怪我によりスタメンの座をあけわたす。
しかし、怪我から復帰して以降は、安定感のあるプレーでシディベと共にエバートンをサイドから支えた。

アンチェロッティは、ナポリ時代と同様のシステムを持ち込んでおり、コールマンは攻撃時右CB、守備時右SBとして振舞うタスクを与えられた。
これはコールマンのプレースタイルにマッチしているようにみえ、特に攻撃面ではコールマンの良さを引き出していた。最終ラインからのドライブ、攻撃に厚みを持たせる際のオーバーラップ、インナーラップなど攻撃力の高さを発揮した。

一方守備面は課題があり、近年スピードのある相手サイドアタッカーについていけず後手を踏むシーンが目立っている。記憶に新しいボーンマス戦ではカウンターでキングにやられるシーンが見られた。

コールマンは人格者としても知られ、ゴメスが怪我したトッテナム戦で試合終了後にトッテナムのロッカールームにソンをなだめに行った。
ちなみにこの試合では、漢ジェンクトスンのロスタイム弾でトッテナムとは引き分けた。感動した。

ちなみに、コールマンの代名詞のゴリゴリドリブルはいまもなお健在である。

MF

ギルフィ・シグルドソン

評価:C

EURO2016の快進撃や2018年のワールドカップ出場に大きく貢献したアイスランドの英雄だ。スウォンジー所属時に131試合出場、37ゴール、30アシストという目覚ましい活躍をみせた彼は、2017年8月、当時のクラブ史上最高額である4940万ユーロでエバートンに加入した。
加入初年度は不慣れな左ウイング起用と怪我の影響もあり、公式戦6ゴール、5アシストにとどまった。それでも2年目の昨シーズンは得意のトップ下起用が増え、公式戦41試合出場、14ゴール、7アシストと背番号10に相応しい活躍をみせた。そして迎えた3年目の今シーズンだったが、公式戦わずか3得点、3アシストとファンの期待を裏切る散々な結果になってしまった。シーズン前半はチームの不振に影響される形で彼自身もコンディションを大きく落とし、無得点が続いていた。第9節のウェストハム戦で強烈なミドルシュートを決め、復活の兆しが見えたかと思われたが以降も無得点が続いた。シーズン後半は新監督のアンチェロッティが4-4-2システムをベースにしたため、不慣れなボランチやサイドハーフでの起用が増え、ますます輝きを失っていった。シーズン開幕時に3500万ユーロだった市場価値も1800万ユーロまで落ち、今では売却を支持するサポーターがほとんどだ。スウォンジー時代には鮮やかなFKを何本も決めていたにも関わらず、エバートン加入後は直接FKからの得点が無い事や、PKの成功率の低さもネガティブな印象を与えている。
これから先もアンチェロッティが4-4-2システムを使い続けるのであれば、新たな活躍の場を求めるほうが良い選択かもしれない。しかし、幼少期から憧れていたこのクラブでプレーを続けたいという思いもあるだろう。
30代に入り、もう一花咲かせるために彼はどのような決断を下すのだろうか。
今後のプレーと去就に注目したい。

アレックス・イウォビ

評価:C

今季からエバートンに加入したアタッカー。個人的には、エバートンにあった補強だと思った。というのも、昨季のエメリのインタビューでは、「モンレアルとコラシナツがプレイしやすい選手としてイウォビを上げていた。攻撃参加するSBに適切なスペースを作ることができる」と話しており、SBが攻撃に積極的に参加するエバートンにとってはかなり的確な補強だったと感じた。

ただエバートンにきてからは、SBとの他のプレイヤーとの距離感や戦術の問題もあってかあまりそういうプレーがみられない。
もちろんドリブル、パスにうまさは感じるが、どちらかというと守備面での貢献が目立ってる。

アンチェロッティはイウォビのフィジカル、運動量、献身的な守備を生かして、相手のストロングサイドのSBを抑える役割を与えている。自陣に入ってからは、マンマークに近い形で相手SBを抑えている。特にトッテナム戦、レスター戦では、攻撃力ではプレミア屈指のSBオーリエ、チルウェルに仕事をさせなかった。

改善点としては、やはりゴール、アシスト数。
昨季、アーセナルで51試合に出場し6ゴール、9アシストの記録を残したが、今季は、25試合に出場し1ゴール、0アシストと数字は物足りない。確かにアンチェロッティは上記のように守備のタスクありきでのプレーになるので得点源になっているカウンターの場面で顔を出せないケースが多い。
ただチームとしては、失点が減っており、現状のメンバーではアンチェロッティが最適解と判断したメンバーでのファーストチョイスとなっている。

現状、イウォビの長所が生かせているとは言い難い状況なので、来季こそイウォビ本来の実力が出せるポジションでアーセナル時代のような活躍に期待したい。

ベルナルジ

評価:B

今季の最初の得点を決めたベルナルジ。昨季の後半はオープンプレーからほとんど得点が取れておらず、セットプレーからの得点に偏っていたたため、流れの中からベルナルジが得点して幸先の良いスタートを切った。
あたりの強いプレミアリーグのなかで、163cmと小柄だが、ワンタッチで相手を抜き去るなど一瞬の閃きで相手を剥がせる選手。
今季もトッテナム戦、アーセナル戦など所々でベルナルジらしいプレーを見せ、順位が伸びず元気のないエバトニアンを沸かせた。

また、昨季からのディニュとの連携も向上しており、ベイナール(ベインズ&ピエナール)ならぬ、ディニュナルジ、と呼ばれる日が近・・・くない!なぜなら語呂が悪いから!

今季もコンスタントに出場しているが、途中出場も多く、フル出場は3試合に止まっている。
点を取りに行きたいが、攻撃が停滞している場面で途中出場することが多かった。崩しの場面でのアイディアがエバートンの攻撃のアクセントになっている。

攻撃面での貢献が大きいが、守備も献身的に行う。
ただ小柄なこともあり、終盤のパワープレーで相手のフィジカルの強いプレーヤーが上がってくるとターゲットになってしまうため、終盤には守備固めで変えられることが多い。

アンドレ・ゴメス

評価:B

エバートンの中盤のキープレーヤー。
シウバ時代は周りのサポートも少なくゴメスがフィジカルを生かしてボールキープをしてためを作るなど、孤軍奮闘していた。そんな中トッテナム戦で右足首の脱臼骨折の大怪我をおってしまう。ライブで見ていた人は特に衝撃的だったと思うが、医師のホリングスワース氏の適切な処理のおかげで、怪我の割には早期の復帰となりエバトニアンを安堵させた。
復帰後は、監督がアンチェロッティに変わったが、以前と同じように中盤のファーストチョイスとしてプレーを続けている。

アンチェロッティに変わってからはプレーから迷いがなくなったような印象を強く感じる。特に攻撃面。前述したとおり、シウバ期はボールをキープしてためを作ってフリーの選手に渡すというようなプレーが多かったが、今は長くボールを持つケースも少なく、ボールを持ってから次のプレーまでの判断が早くテンポ良くボールを回している。これにより、ロングパスで相手のスライドが遅れやすく、両足で正確なロングボールをけれるゴメスの展開力がより生きている。

一方、改善点は守備と調子の波。
守備で目立つのはプレスに行ってかわされるシーンとファウルだ。
実際、プレミアリーグで15試合以上出場した選手の中で1試合あたりのドリブル突破された数、ファウルの数でゴメスを超える選手はいない。
調子の波は顕著で、楔のパス、サイドチェンジがバンバン通る時もあれば、これでもかとパスをカットされる試合もある。
調子が良い時は攻撃での貢献度が非常に高いので、来季は是非とも守備を改善し、安定感をだし文字通り替えの利かない選手としてエバートンを中盤から支えて欲しい。

トム・デイヴィス

評価:B+

彼もまた1998年生まれ(現22歳)の若手有望選手である。エバートンの下部組織出身で生粋のスカウサー(マージーサイド出身)である。各年代別のイングランド代表での経験もありU-19やU-21ではキャプテン務めるほどの存在である。

エバートンにはバルセロナでのプレー経験があるアンドレ・ゴメス、マンチェスターシティで活躍したファビアンデルフ、AMFには背番号10番のギルフィ・シグルズソンなど錚々たるメンバーがいる中、19−20シーズンではリーグ戦30試合の出場を果たしている。

彼の評価すべきポイントはまずベテラン勢にも劣らぬ落ち着いたプレー、それを支える足元の技術、アジリティーの高さである。シーズン前半のチームの成績やリーグ戦30試合出場で1得点0アシストに終わってしまった事(もう少し欲しい)を加味した結果、評価はB+になってしまったが、来シーズンはA評価を期待しても良いほどのポテンシャルである。

実際にレジェンドの一人であるスティーブン・ジェラードと比較された時には、「僕とジェラードが全く一緒だとは思わないけど、頭の中で僕は最高のクオリティを持った選手になれると思っている。その域に届くだけのポテンシャルを持っていると思う」と自信に溢れたコメントをしている。

来シーズンもコンスタントに試合出場を重ね内容とともに数字に関しても素晴らしい成績を期待したい。

FW

リシャリソン

評価:S | MVP |

得点、献身的なプレーでシーズンを通してエバートン支えたリシャリソン。
チームが不調の時も孤軍奮闘し、何度もチームを救っている。
今季は後半に疲労で調子を落とす試合もあったが、攻守ともに高いパフォーマンスを続けた。出場時間もピックフォードに次ぐチーム2位で、試合中ファウルを受け、激しく痛がりならがらもほとんど怪我をしない。

今季、低い位置から崩して得点というシーンが少なく(昨季もだが)、カウンターからの得点がメインになっており、リシャリソンのスピードと決定力に大きく頼る部分があった。

ボールを持った際には、体を上手く使って簡単には奪われず、ブラジル人らしく、最悪ファウルをもらえる。カウンターでは、スピードに乗ったドリブルから縦に仕掛けてマイナスのクロス、または切り込んでシュートとシンプルながら力強いプレーで得点、アシストを重ねた。ゴール数はチーム1位(13)、アシスト数はチーム3位、ビッグチャンスクリエイト数も1位で数字の面でもチームを引っ張っているのがわかる。

また、守備でも献身的な姿勢でハードワークを続けている。
特に前線でのプレスはプレミアリーグでも屈指であり、シウバ時代はハイプレス&xGAの低さではトップレベルを誇っていた。

2024年まで契約延長。エバートンのエースとして、来季も攻撃を牽引し、得点数でチームに貢献して欲しい。

キャルバート・ルーウィン 

評価:B+ | GOOD |

まず、彼の基本情報の前にB+という評価について。A評価かとても迷った選手だが19-20シーズン前半の結果と来シーズンや今後の期待を込めてのB+という評価。それほど彼はシーズンを通して(特にアンチェロッティ体制が始まってから)飛躍的にパフォーマンスが向上した選手であり、ポテンシャルが高いため今後の活躍はいうまでもなく期待できる若手FWである。(来シーズンはA以上の評価が予想できる)

地元クラブシェフィードユナイテッド出身のキャルバート・ルーウィンは身長187cm、サイズに関しては特に問題はなく、シーズン終盤はチームの大黒柱であるリシャーリソンとの2トップという起用が多くなった。速さも兼ね備えたFWで裏への抜け出し、ゴール前での技術なども評価ポイントである。

リシャーリソンというS級プレイヤーとの比較になってしまい得点力はやや低いという評価になってしまうが、キャルバート・ルーウィンとリシャーリソンのコンビは(好調時は特に)相手からしたらとても厄介である。

アンチェロッティ監督が来てからは得点力を開花させた印象。CBの間にポジションを取り、ストライカーとしての役割(バイタルエリアでの働き、ペナルティエリア内への侵入)にフォーカスするようになったためだと考えられる。20-21シーズンではアンチェロッティ監督のカラーがチームに浸透し、若き才能が爆発する事に期待したい。

モイーズ・キーン

評価:B-

モイーズ・キーン は2000年生まれ、2020年8月地点で20歳、イタリアの超新星FW。イタリアの名門ユヴェントスの下部組織出身、ユヴェントスでトップデビュー。ヴェローナにレンタル移籍後、エバートンと5年契約というエリートキャリアを歩んできている。イタリア代表経験もあり将来性、現在の実力ともにとても有望な選手。

昨シーズン所属のユヴェントスでは13試合で6ゴールと十分なパフォーマンスだったため、エバートンでもそのような数字が期待されていた。しかし、結果は2ゴールのみ。19-20シーズン期待外れに終わった新加入選手の一人と言わざる終えないので評価はBー。

しかし、モイーズ・キーン はこの数字で終わるような器ではない。まずはフィジカル面でのポテンシャル。183cm、快速、高いアジリティーが揃っていてFWやウィングもこなす事ができる彼のポテンシャルはやはり高い。献身的なプレスも特徴の1つであり、格上相手との試合の時には彼の存在が重宝されるだろう。

フィジカル面のポテンシャルが高い若手は足元の技術、チームの戦術への適応力などが課題になる事が多いが、そこの心配もあまりないだろう。ポストプレーには改善の余地があるものの、DFを背負う強さやワンタッチではたくパス、ドリブルなどに関しては足元の柔らかさとFWとしての強さの両方が伺える。それらに加え、ゴール前での動き出し、シュートなども素晴らしい。

20-21シーズンはリシャーリソン、キャルバート・ルーウィンらとのコンビネーション次第でA評価以上を十分に期待できる選手である。

おわりに

今季は、13年間エバートンで活躍したベインズが今季終了後に、突然引退し非常に残念な気持ちです。ベインズが全盛の頃はPL No.1 SBと言っても過言ではなかったので、CLに出るようなチームに移籍しても不思議ではなかったのにエバートンに残り続け、SBとして活躍し続けてくれたことは感謝しかないです。私がエバートンを好きになった2012年のマンチェスターユナイテッド戦で後半ロスタイムの2点を生み出したベインズのクロスは一生忘れません。(あとその時のケーヒルとアルテタのゴールも)
また、シュナイデルランもシーズン途中に退団しました。私の見る限りでは、批判を受けることが多かったプレーヤーですが、3年間エバートンのために戦ってくれてありがとうという気持ちでいっぱいです。ニースでも頑張って欲しいです。

最後にエバートンの今後についてです。
今季途中で加入したアンチェロッティは、現存メンバーでは目指していたことはできなかったと思います。ただ、試行錯誤して終盤はアンチェロッティなりの現存メンバーでの最適解を見つけ出し、その中でいろいろな選手の使い方を試していたと思います。
来季は、夏の補強でアンチェロッティの望む選手が何人か入って、より理想には近くなると思います。ですが、来年から6位以内でEL権がノルマ!とかではなくて、長期スパンで見て、生え抜きのゴードンやデイビス、若いブランスウェイト達の成長を促しながら徐々に目指しているチームに近づいていけばよいかなと思っています。
なので、来期は補強したメンバーを中心にアンチェロッティがこういうサッカーを目指すというのでシーズンを戦い、再来期以降、どんどんチームの成熟度が上がっていけばいいなと思っています。

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お待ちしております!

次回はレスター編!!

お楽しみに🦁

ライター紹介

チカラ 英語学習アカウント(@CMasutani )
リバプールの大学に在学中で生観戦歴あります!
よろしくお願いします!
まえだのま(@bartolo1315 )
エバートンの戦術ブログ書いてます!
よろしくお願いします!

僕の昼食がちょっとだけ華やかになります