動く被写体を、動かない写真として記録する難しさを楽しむ
最近「ライブ撮影って難しくないですか?」と聞かれることがある。
確かに、照明の変化により明暗の差が激しい中で、アーティストも動き回るので、瞬間をシャープに捉えるのは大変。
お客さんの邪魔にならないように姿勢を低くする必要もあり、体力もかなり必要。
不利な条件が盛り沢山だ。
それでも私は、ライブ撮影は意外と簡単で、楽しめる仕事だと思っている。
なぜなのか?あらためてまとめてみました。
ポートレート撮影より簡単
「いやいや、それはない」と思われそうだけど、本気でそう思っている。
ポートレート撮影をやるとしよう。
どんな場所でどういう雰囲気で撮るかを考え、場合によってはスタジオを使ったり、機材のセッティングをしたり。
更に、被写体と向き合い、表情やポーズを引き出す必要もある。
撮影のテクニックと共に、シーンを引き出すためのコミュニケーション能力も問われてくる。
人見知りの私には難しすぎるじゃないか…。
↓写されるのも苦手な模様。
それがライブ撮影だとどうだろう?
会場入りして、リハーサルを見ながら撮るイメージをある程度固める。
ライブがスタートすれば、あとはガンガン撮るだけだ。
声をかけながら撮る必要なんてない(声をかけても聞こえないし)
必要なのは、暗い会場で、動く場所が制限される中で、最高のショットを撮る集中力と体力だ。
とはいえ、ミュージシャンやスタッフとのコミュニケーションは重要ですよ。
この辺りはまた別の機会に書きます。
風景撮影より簡単
風景写真。
景色のいい場所に出かけて、夕日が出るのを待ち、スカッとした星空が出るまでまた待ち、朝日を拝む。
その一瞬のためにじっくり待って、最高の一枚を作品として残す。
そうやって撮った写真をたくさん見るが、それぞれが本当に素晴らしい作品だ。
ではライブ撮影はというと、ライブ時間はキッチリ決まっているので、予定通りに始まり、予定通りに終わる。
欲しいカットは、タイミングさえ忘れなければ撮れる。
なんと楽なんだ!
※X-T1・XF 50-140mm F2.8(35mm:202mm・f/2.8・1/730sec・ISO1600)
どうやら「ひたすら時が来るまで待つ」「しかも撮れるかどうか分からない」という状況が苦手なようだ。
ミュージシャンと関わることができる
ギターは好きだけど、ミュージシャンにはなれなかった。
しかし「瞬間フォトグラファー」という活動を通じて、ミュージシャンと関わることができるようになった!
夢のようである。
※X-T1・XF 50-140mm F2.8(35mm:84mm・f/2.8・1/1500sec・ISO1600)
「バンドマンとして成功する」というルートだけではない、別の音楽への関わり方があるとは。
ブロガーとして活動している時には想像できなかった状況だ。
写真を通じて音楽と関わる。
「音楽」「写真」という二つの好きを組み合わせることで、何倍も楽しめる仕事になるのだ。
ライブの瞬間を切り取り続けたい!
こんな感じで、毎回楽しみながらライブ撮影をやっています。
2020年は全国ツアー(九州内しか撮りませんが)もあるので、THEイナズマ戦隊を撮る機会がかなり増えそう。
瞬間フォトグラファーとして、瞬間を切り取り続けます。
※THEイナズマ戦隊のライブ写真については、所属事務所である「ソニーミュージック・アーティスツ」の許可を得た写真のみ掲載しています。
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