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ラファエル・サバチニ資料集

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ラファエル・サバチニ関連の断片的な試訳と雑文など。
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#スカラムーシュ

『スカラムーシュ』英国オリジナル版 第Ⅲ部 第ⅳ章 幕間狂言

はじめに今年は英国で "Scaramouche" が刊行されてから丁度100年ということで、日本で翻訳刊行されたバージョンからはカットされている章、オリジナル版では第Ⅲ部第3章「議長ル・シャプリエ」と第4章「ムードンにて」の間にはさまっていた CHAPTER IV. INTERLUDE をざっと訳してみました。 オリジナル英国版についてはこちら↓ 第Ⅰ部 第1章の未訳部分についてはこちら↓ 第Ⅲ部 剣  第ⅳ章 幕間狂言 数日後、ル・シャプリエがアンドレ=ルイの許に返礼

『スカラムーシュ』英国オリジナル版第Ⅰ部第ⅰ章 共和主義者 冒頭

はじめにラファエル・サバチニの代表作『スカラムーシュ』は英国で刊行されたオリジナル版とアメリカで刊行された短縮版の2バージョンが存在したのですが、流通量的には圧倒的に米国版が多く、現在では英国内で新たに刊行される際は米国版を底本としている模様。 海外で翻訳される場合の底本もほとんどが米国版で、日本で現在手に入る大久保康雄 訳と、加島祥造 訳はどちらも米国版が元になっており、恐らくこれまで英国オリジナル版が翻訳された事はないのではと思われます。 五年ほど前にこの件を知り、続

ラファエル・サバチニの『The Lost King 失われし王 ルイ=シャルル』Kindle版発売中です

縦書き・ルビ付き・註へのジャンプ可 失われし王 ルイ=シャルル Vol. 1(翻訳版): タンプル塔の少年 『スカラムーシュ』のラファエル・サバチニが描くフランス革命秘話。ルイ・ダヴィッドの弟子にして王党派の密偵である画学生ラサールは、ジャン=ピエール・ド・バッツ男爵の指令を受けてタンプル塔に幽閉された少年王ルイ17世救出の任務に就くのだが…。原題『The Lost King』 (1937年初版刊行)の独自翻訳。 巻末付録 エラリー・クイーンが『クイーンの定員』の中で

5月21日からラファエル・サバチニ作『The Lost King~失われし王ルイ=シャルル』を翻訳連載予定

ラファエル・サバチニ長編リスト

The Lovers of Yvonne (1902年)別題 The Suitors of Yvonne 17世紀半ば、ルイ十四世治世下のフランス。 フロンドの乱の頃。決闘騒ぎを起こしたガストン・ド・リュイーヌはパリからの逃亡を余儀なくされるが、彼は枢機卿マザランの野心に利用されようとしているイヴォンヌ嬢と深く関わりあう事になる。 The Tavern Knight (1904年) 17世紀半ば、清教徒革命時代のイングランド。 チャールズⅡ世の英国脱出を助けたクリスピン・ガ

『スカラムーシュ』英国版と米国版

初読から20数年目にして知った真実ラファエル・サバチニの『スカラムーシュ』には、オリジナル英国版と短縮米国版があり、日本で長年親しまれてきた大久保康雄先生の翻訳版は米国版を底本にしている。したがって、我々が読んでいたスカラムーシュは完全版ではない……! プロジェクト・グーテンベルク・オーストラリアにアップされている両バージョンを比べると 英国版には第三部の III. PRESIDENT LE CHAPELIER(議長ル・シャプリエ)と V. AT MEUDON(ムードンに