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生涯ただ一人の2留男とクリスマスディナー

※コンテスト期間が終了したタグをお題とした記事です

くだらん話をしてすみませんね。

わたしが人生で一番狂った男、当時大学1年生だか2年生だかを2留した。

理系だったんで、1留はそのへんにいないこともないんだけど、2留目ってどうやったら突入できるんだろうか?

今は笑い話にできるけれどわたしはそいつにめちゃくちゃ入れ込んでいて、超メンヘラになって、まあ相手もベクトルの違うメンヘラだったんだけど、わたしの就活が始まった頃に、サークルクラッシャーに乗り換えるためわたしはフラれて(そのクラッシャー女も当時同じサークル内に彼氏がいたので最悪、全員同サークルの人間で最悪)、

とにかくめっちゃ病みました。

メンヘラだったんでもともとBMI17.5くらいだったんだけど16.5くらいになって、無駄に閉所恐怖症になって、飛び降りたいと思うならまだわかるんだけど電車のホームに行くたび「気が狂ったはずみで飛び降りてしまったらどうしよう?」とややこしい恐怖に震えていた。

なお彼のメンヘラのベクトルは、今でもよくわからないんだけど、小説の主人公になりたい系の感じだった。根暗なタイプの……。たぶん……。
正直彼が乗り換え先の女といい感じなのはわかっていたので、フラれる時「好きな人ができた」とかドラマチックなこと言われたけれど「〇〇ちゃん?」と聞いてみたら「バレてたか」「××(女の彼氏)に殴られなきゃな」とニコニコしていて嬉しそうだった。このタイプ、これまでにこの人しか会ったことなくて、今でもなんと返せばよかったのかわからない。
わたしがベンチに座って泣いてたら(おそらく顔が見えないよう)帽子をかぶせてきたんだけど、その仕草も今思うと気取ってて腹立つな……。

ともかくわたしはメンヘラだったんで、カラオケに呼び出してわめき倒したりした。新宿の南口で「会いたくなったら電話しろ。俺から連絡することはない」って言われて今思うとわりかし優しい言い草だなと思うけど、一度だけ電話した時「(乗り換え先の女が)インフルエンザかもしれなくてこれから病院に行くから無理」と言われてなんの甲斐性もなかった……。なら進級くらいしなよ(言いがかり)。

クラッシャーはクラッシャーで、時期がクリスマス直前だったんで「〇〇(わたし)さんに申し訳ないから、クリスマスの予定は予定通り行ってきてほしい」とのたまっており、わたしがいないところではもちろん「申し訳ない😭」と泣き倒して一部の男によしよしされていたり、一部の女に嫌われたりしていた。
どうでもいいけどこの情報をわたしに教えてくれたの誰???

超病んでたし気が狂ってたので、別れないでほしいというよりは「いきなり彼を断(た)って環境変えてしまったら本当にいよいよ気が狂うのではないか?」と思い、そっちの恐怖からクリスマスは予定通り河口湖かどっかに行くバスを予約し、彼も「それでいい」と言っていた。今思うと、もともと女の子好きの男だったので、最後に思い出セックスでもしてやるつもりだったんだろう……。

みたいな話をこんなステキなタグでしちまっていいのかだんだん心配になってきたから、ハッシュタグのハッシュ(?)は消しておこう。

結果としてクリスマスの件は、やっぱおかしくね?と我に返りキャンセルして、でも気が狂わね?という不安は強く残りまくっていたので、どうしよ〜と思っていたら、今でも仲良しの友人が、彼氏いるのにクリスマス当日に、地元でスペシャルディナーコースを一緒に食べてくれた。(その友人は、当時の彼氏とちゃんとゴールインした。その節はお世話になりました)

これが元タグの「元気をもらったあの食事」です。

失恋を家族に相談できる雰囲気の家庭じゃなかったし、クリスマスに精神的に一人だったらなおさら気が狂うんじゃないかと思ってたのもあるけど、物理的にマジ激痩せしてたので、世間の荒波を知らないわたしがそれまでの人生で1,2を争うストレスを食らっていた時、スペシャルかつ美味しいものをしこたま食べるということができてよかった。一人じゃ無理だった。二人だったしさらにクリスマスのとってもとってもスペシャルなメニューだった。多少愚痴っただろうけど泣きながら食うとか全然なくて、めちゃくちゃよかったと思えた。

クリスマスだったのもよかったのかもしれない……。わたしはクリスマスが大好きなので……。もし失恋してあまりに病んでいる時、クリスマスなどではないのにスペシャルなディナーに誘われても「なんで今?」って思う人がほとんどだと思う。わたしはその経験をしないままクリスマスのスペシャルディナーを食べて救われてしまったので、推測になってしまうけど。

それはともかくあの時クリスマスにかこつけて、学生じゃ普段食べないようなスペシャルディナーを食べ尽くしたので、その後DV男にハマり込んで一生分の勉強をすることになっても死なずに済んだし就職できたし(2留男は留年してるからって女を就活時期にフるな)、気合いで実家出れたし結婚できた。
当時小娘だったわたしには、ディナーコースなんて一人じゃ絶対食べられなかったので、一緒にそれをやってくれる人がいてよかったです。

そういえば乗り換えカップルの彼と女のその後なんだけど、男は「東大を受験する」と言ってどっかへ行き、女も「獣医学部を再受験する」と言ってたぶん一緒にどっかへ行った。

あの日食べたものを心の底で土にして、いろんなもの育ててなんとか生きている。


元気をもらったあの食事
↑この記事を書こうと思ったきっかけのタグです

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