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190115

 きっとわたしはだれの血にも肉にも骨にもなれない。わたしはわたしだけで消費されてやがて消える。それは自由で、穏やかで、しずかで、あまりにもさみしい。宇宙がどれだけ広くとも、そこに無数の星が生きてざわめいていようとも、たったひとりきりで游ぐにはしずかすぎる。
 だれかの血になりたい。肉に、骨に、細胞に、遺伝子に、なりたい。
 何者にもなれないじぶんに価値なんてどこにもない。