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予備試験発表を受けて<司法試験への準備②>

1 はじめに

 司法試験受験生の皆様、こんにちは。令和3年司法試験合格者のT.T.です。
 今回のコラムのテーマは、前回に引き続き「司法試験への準備」ですが、前回のコラムで予告したとおり、今回は、司法試験に向けた具体的な勉強方法についてお話ししたいと思います。前回では、司法試験における予備試験との相違点として、主に、基礎的な知識の応用がより求められること及び判例の重要性を挙げました。以下では、まず、これらの相違点に応える勉強方法について、次に、最も重要と思われる過去問について、お話ししたいと思います。
 なお、前回のコラムで申し上げましたが、短答式試験に関しては特に新しく勉強することはありません。以下でお話しすることは論文式試験を念頭に置いたものです。


2 勉強方法

  1. テキスト
    まずはじめに、勉強に使用するテキストに関してですが、基本的には予備試験を受験する際に使用していたものから変える必要はありません。意識すべきことは、テキストを読む姿勢です。司法試験では基礎的な知識の応用がより問われる傾向があると思われますので、テキストを読む際にも、こうした傾向に応える姿勢、すなわちいわゆる論点にとらわれず、条文や基本的な概念など基礎的な知識を確実に抑える姿勢で臨む必要があると思います。私は、予備試験受験後も、伊藤塾の基礎マスターテキストをメインのテキストに据えて勉強していましたが、結果として司法試験にはある程度の余裕をもって合格することができました。ただ、テキストを読む際に基礎的な知識をしっかりと抑えることを意識しており、実際の試験ではこのことが功を奏したと思っています。

  2. 判例学習
    次に、判例学習についてです。司法試験では、判例を知っていることを前提とした事案の処理や、判例の射程(特に民訴法で顕著に見られるように思います。)が問われることがあります。この意味で、判例の学習は予備試験と比較してより重要性を持ってくるように思われます。それではどのように判例の学習をすればよいかが問題になりますが、私は、『判例百選』(有斐閣)の活用をおすすめしたいと思います。特に司法試験において重要性があると思われるのが、会社法、民訴法、刑訴法、労働法の百選です。前期のとおり民訴法では判例の射程が問われることが多々ありますし、刑訴法、労働法では判例と事案が酷似する問題が出題されることがあります。また、毎年4月に刊行される『重要判例解説』(有斐閣)の活用もおすすめします。特に会社法では、『重要判例解説』掲載の裁判例を元ネタとすると思われる問題が出題されることが多いです。

3 過去問の活用

 予備試験を受験した多くの方は御察しかと思いますが、この試験に合格する上で非常に重要な位置を占めているのが過去問です。司法試験と予備試験とでは、試験時間、問題の分量、問題の傾向など様々な相違点があることは既に述べてきたところですが、こうした相違点を実感するには、実際に過去問を解くほかにありません。また、新司法試験は17年もの歴史がありますから、ときどき過去に出題された問題と似たものが出題されることがあります。そうした場合に過去問を解いた経験があることは、当然有利に働きますから、この点でも過去問を解くことは重要です。まずは、とにもかくにも過去問を解きましょう。


4 おわりに

 以上、司法試験に向けた勉強方法に関していろいろと述べてきましたが、あまり深刻に考える必要はありません。予備試験合格者のほとんどが司法試験に合格しているのですから(令和4年司法試験合格者全体に占める予備試験合格者の割合は97.5%でした。来年の司法試験では、法科大学院生の在学中受験が可能となりますが、この合格率はあまり変わらないでしょう。)、自信をもって司法試験に臨んでください。さらにいうと、受験するからには是非上位合格を目指してください。就職活動では、司法試験の成績についてもある程度見られますし、上位合格をしても不利益はとくにありませんので、上位合格をすることに良いことはあっても悪いことはありません。また、上位合格を目的にすることは、試験勉強のモチベーション向上にも貢献すると思います。
モチベーションに触れましたが、結局のところ、試験に合格するために大事なことは、このモチベーションを失わずに勉強を継続することだと私は思っています。しかし、長い予備試験の受験を終えて試験勉強に飽きたとか、どうして法律の勉強をしているのかわからなくなったという方もいるかと思います。そうした方に、木庭顕『誰のために法は生まれた』(朝日出版社、2018)の読書をおすすめして、本コラムを閉じようと思います。以上、ご覧いただきありがとうございました。

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