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「縮毛矯正」と「ストレートパーマ」は、どちらを選べばいいの?【意外と知らない言葉の違い】

操作イトウです。

いよいよ梅雨到来、この時期に合わせて縮毛矯正やストレートパーマをする方は多いはず。
実際、美容室では5月辺りから連日のように施術しています。

ですが、ネット予約をするにあたって「縮毛矯正」と「ストレートパーマ」のどちらを選べばいいのか、分からなくなったことはないですか?

これって、どう選べばいいの?


◾️「縮毛矯正?ストレートパーマ?」正直、どっちでもいいです

よく聞かれることですが、「縮毛矯正」と「ストレートパーマ」の明確な違いはありません。
美容師にとっては、言葉の概念に違いがないため「どっちでもいい」と考えています。

現代ではどちらも両立している状態ですので、お客様がどっちを使っても間違いではありません。昔からの「縮毛矯正」の呼び方が今でも広く使われているため、「複数の呼び名があるだけ」と捉えましょう。

◾️「縮毛矯正」「ストレートパーマ」ってどうなってる?

ストレートパーマは、薬剤の効果と「ストレートアイロンの熱」によって、ウェーブのある髪を真っ直ぐにする技術です。

一度真っ直ぐになった部分は、パーマのように緩むことはほとんどなく、切り落とすまで真っ直ぐをキープすることができます。

また、度々お客様からは「ストレートパーマは、パーマなの?」と聞かれることがあります。
パーマの正式名称は「パーマネントウェーブ」ですが、薬剤でウェーブの形状を変えているので、パーマの一名称で間違いありません。

時間はかかるが、効果は絶大

▼「縮毛矯正」と「ストレートパーマ」の呼び名の遍歴は、薬剤と技術の進化によるもの

ストレートアイロンを用いた縮毛矯正が開発されたのは、90年代だそうです。
先輩からは、「かつて、板に張り付けて伸ばしていた」「液体のパーマ液に小麦粉を混ぜて粘性を与えていた」などなど伝え聞いていますが、これらは効果があまり出ず、専用の薬剤が開発されたことが起爆剤になったそう。

現代では、一般の方では見分けがつかない程の「ナチュラルなストレート」にすることが可能になっています。そして、近年ではストレートタッチのヘアスタイルが流行し、「酸性ストレート」の需要も鰻登り。

これは30年に渡る、薬剤と技術の進化によるものです。

すんっと落ちるヘアスタイルがトレンド

ですが縮毛矯正は、一般の方には「ツンツンになる」という印象が根強くあります。
そして「ストレートパーマ」より「縮毛矯正」の呼び名の方が、強力で真っ直ぐになりそうな印象を受けると思います。
この「縮毛矯正」の強力そうな印象は、あながち間違いではありません。

実は、昔は「ツンツン“にしかできなかった”」とも言えるのです。

◾️90年代後半〜00年代は、ツンツンが可愛いかった

縮毛矯正がポピュラーになった90年代後半〜00年代中頃までは、一大「シャギー」ブームでした。みんなツンツンに真っ直ぐなストレートにしていましたが、当時はツンツンにするのが可愛いかった。

ですが、これは従来の「縮毛矯正」は薬剤の力が強かったため、ツンツンに真っ直ぐなストレート“にしかできなかった”という側面もあります。

あのビューティフルライフは00年。あの頃、常盤貴子は最高に可愛かった

時代は移り変わって、薬剤も優しいものが開発されると、より「ナチュラルなストレート」が可能になりました。
すると、美容師側は呼び方を「ストレートパーマ」に置き換えるように。

ですが、一般的には「縮毛矯正」の呼び方も根強く残っているため、呼び名が2つになってしまった、ということです。
ですが、そもそもネーミングを置き換えたのはなぜなのか?

▼ファッション業界は、新しい言葉が大好き。

ネーミングの変更は、「ナチュラルなストレート」と「矯正」の言葉のニュアンスが合わなくなってきたため、という理由もあります。

ですが、むしろ大きな要因としてあるのが、ファッション業界の「新しい言葉好き」です。

ファッションにまつわるネーミングは、“時代によって改まる”ことが容易にあります。「ファッショントレンドは一巡して回ってくる」と言われるように、過去に流行したスタイルやアイテムは、時が経って再来することが多くあります。

最新はいつも過去にインスパイアされてる↓

この再来するタイミングで重要なのが、ネーミングです。
「昔から存在するもの」でも、ネーミングを改めると“お洒落で最新な印象”に変わるのです。

それまで「古くてダサい」印象だったアイテムも、呼び方が変わると、不思議と新鮮に感じることができるのです。

「ランニングシャツ」が「タンクトップ」になったように、
「スパッツ → レギンス」
「ベスト → ジレ」
などなど、挙げたらキリがないほどの事例があります。

「縮毛矯正」も同様に、「ストレートパーマ」の方がお洒落な感じがするから多用されるようになったのです。

◾️お洒落なネーミングはいつもわかりにくい

ファッション用語は常に「今っぽさ」を汲み取ろうとするので、お洒落なネーミングはいつもわかりにくいものです。

ですが先述したように、呼び方はどちらでも大丈夫ですので、ご気軽にオーダーしてくださいね。

ではまた。

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