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やりたいことの見つけ方

やりたいことはありますか?
探している最中ですか?

もし、やりたいこと、を見つけたかったら、私の話が手助けになるかもしれません。
就活生ならば尚更。

とりあえず、目の前の好きなことをやってみてください。「やりたいこと」のことはその後で考えましょう。


私は、「やりたいこと」を仕事にしなければならない、と思い込んでいました。

大学3年、就活という言葉が舞い込んでくる時期から数年間、「私は何がしたいんだろう?」と考えながら生きていたと思います。
それでも、「これだ!」というものは見つかりませんでした。

なんとなく興味のあるものに手を出してみるも、「これは私のやりたいことかな」「これを仕事にするのかな」と考え、「うーん、違うかも」となる日々でした。

そもそも私は、「やりたいこと」は向こうからやってきて、ばーんと効果音が鳴る、運命的な出合いを果たすものと思っていました。

そう思いながら、でも何もやらない訳にはいかないので、興味のあるものに一応、触れてみることをしていました。

結局その間はやりたいことが見つからず、「やりたいこと」を仕事にせねばと思っていたので、一度アルバイトをしたくらいで働きもせず。
いろいろあって、強迫性障害と診断されて、働くことと距離を置いていました。
コロナ禍があって、だいぶよくなっていた症状がまた後ろ方面に行って
(診察のとき、中心から外側に円を描きながら広がっていくように、この病気は前に進んだと思ってもまた戻ることもある、でも確実に前に進んでいるんだよ、と言われました。)、
家を出ることもほとんど無くなった頃。

どうせ働けないのだから、やりたいことをやろう、と日本史や世界史、国語の資料集を読んで勉強したり、読みたかった漫画を読んだりしていました。
その頃に読んだ『ハチミツとクローバー』と『3月のライオン』、『違国日記』が私のやりたいことを見つけるきっかけになってくれました。

『ハチミツとクローバー』のはぐちゃんが自分でお洋服を作っている、というのを見て、「私も作りたいな」と思い、ハチクロのお洋服や素敵だと思ったシーンをノートに描いてみたり、
『3月のライオン』のあかりさんもひなちゃんのお洋服を作ったりしている、のを見て、かわいいと思った服をノートに描いたり、鞄もこれ手作りだ!と思って描いたり。素敵なシーンも、かわいい扉絵も描いていました。
そうしているうち、お花の刺繍のあるお洋服が作れたらな、と思うように。
『違国日記』でえみりちゃんと朝ちゃんが刺繍をしているのを見て、刺繍、いいかも、と思いました。

祖母が刺繍の道具を持っていると知り、それらを譲り受け、刺繍の刺し方の本、刺繍作家さんの本など集めて、刺繍をはじめました。
これが、楽しかったのです。
『違国日記』でえみりちゃんが「時間とける」と言うように、刺繍をしているとあっという間に時間が過ぎる。
何かやることがある、というのが私には嬉しくて、ステッチの練習から自分で描いた花の刺繍から、「いらない布だよ」と譲り受けたシャツ一面に刺していました。

刺繍道具とともに、祖母が編み物の道具もくれたので、編み物にも挑戦しようと、編み方の本、小物の本、ウェアの本、と集めて挑戦しました。
これもまた、予想外にとても楽しくて。
かぎ針編みからはじめて、棒針編みへと移行したのですが、棒針編みのぬくぬくふんわり時間を過ごせる感はとてつもないです。

この2つを、「楽しいな」と続けて、カウンセリングの時にも刺繍や編み物が話題になりました。

そして、今、もうそろそろ働けるかも?というところにいます。明日にはどういう気持ちになっているかわからないけれど、とりあえず、今。
そして、家族と話したり、カウンセリングの先生と話したりしていて、「あ、これ、やりたいことかも」と思ったのです。
刺繍と編み物。

「これが絶対に私のやりたいことだ!」とどかーんと衝撃が走ったわけでも、星がまたたいたわけでもありません。
けれども、「あっ、これってやりたいことかも?」と思ったのです。

あれだけうんうん唸りながら探していたやりたいことが、あっさりというか、すんなりというか、見つかりました。



そんなわけで、「やりたいこと」は探しに行くのではなくて、
目の前にある、自分の「好きで、やれそうなこと」をやっていくと見つかるのでは!というのが私の現段階での考えです。


最後まで読んでくださり、ありがとうございました!

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