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🎻オケおじ理事の鑑賞記📖#1

どーも、オケおじ理事です。不定期ではありますが、演奏会の鑑賞記を執筆していきます!第1回目は 1月に開催された3つの公演をピックアップしました。

クラシック・ヨコハマ 生きる~2023 New Year 若い命を支えるコンサート

2023年1月15日

横浜みなとみらいホールで開催された「クラシック・ヨコハマ 生きる~2023 New Year 若い命を支えるコンサート」では、日本音楽コンクールで1位を獲得した2人(第79回バイオリン部門・山根一仁さん、第80回ピアノ部門・務川慧悟さん)がソリストとして出演し、卓越した技術と鮮やかな音色を聴かせてくれました。

この日は、2019年11月から2021年11月まで当財団がストラディバリウス1716を貸与した東亮太さんが神奈川フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスターを務めていました。楽器返却後にテレビなどのメディア以外で演奏を聴くのは初めてで、なぜかソリストの演奏と同じくらい東さんに目が向いてしまいましたね(笑)
ゲストのコンマスでありながらしっかり楽団を引っ張り、納得のいく活躍でした。

内外で引っ張りだこの山根さんはモーツァルトのバイオリン協奏曲第4番を演奏。若いころに書かれた曲だけあって輝くように明るく聴きやすい旋律が続きました。弦楽器以外はオーボエとホルンだけが加わるコンパクトな編成。一つ一つの音をかみしめるように演奏する山根さんが印象的で、モーツァルトの長調に浸り、心地よい午後の時間をいただきました!


A Way from Surrender ~降福からの道~

2023年1月23日

井上道義さん総監督(指揮、脚本、作曲、演出、振付)のミュージカルオペラ「A Way from Surrender ~降福からの道~」(新日本フィルハーモニー交響楽団のサントリーホール・シリーズ第646回定期演奏会)の世界初演を観ました。

「演奏会形式」といわれるオペラ公演で、ステージ後方にオーケストラを配置し、前方にオペラ舞台を設置するいわゆる「お客さんからオーケストラが見えるオペラ」でした。オケピットで演奏する形態を見慣れていますが、演奏者の熱も伝わってくるようでとても新鮮!

ステージ上が特殊な配置のため、歌手は演じながら自分より後方にいる指揮者に目を配りつつ歌います。しかし、「よくこの環境でオケと歌が合うな」と思わせるほどの完成度で、たっぷりオペラを堪能できました。

印象に残ったのは、全日本学生音楽コンクールに出場したころから知っている大西宇宙さんのバリトンの響きが2階席までしっかり届いたこと。
また、時々マエストロが演技に参加するというサプライズも隠されており、井上ファンとしては大満足な公演でした。


第978回サントリー定期シリーズ

2023年1月27日

チョン・ミョンフン指揮、東京フィルハーモニー交響楽団の第978回サントリー定期シリーズに行きました。ピアニストでもあり、東フィルの名誉音楽監督という存在感と牽引力に魅せられた公演でした。

この日の演奏はシューベルトの交響曲7番「未完成」とブルックナーの交響曲7番。プログラムの楽曲紹介には、「今回の“2つの7番”を、チョン・ミョンフンは『クラシック音楽を代表する最高傑作』と呼び、演奏するたびごとに『何か新しいものを見つけたい』作品だと語る」と書かれています。

恥ずかしながらブルックナーの7番を聴くのは初めてで、この曲は理解するのに繰り返しが必要だと感じました。第1楽章に出てくる三つの主題は美しくて心地良いのですが、終演後に思い出そうとしても口ずさめないのです。…このように難しい曲ですが、どの楽章もインパクトが強く、65分間ずっと肩とお腹に力が入ったままでした。

東フィルの圧倒的な音量に打ちのめされたこの日、その立役者は「これでもか!」とシンフォニーの醍醐味を味わわせてくれた世界的マエストロ。さすがです。


今回はここまでです! 次は何を鑑賞しようかな…