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🎻オケおじ理事の鑑賞記📖#3

どーも、オケおじ理事です。今回は2月末に鑑賞したアマチュアオーケストラの演奏と、3月に行われた日本音楽コンクール受賞者発表演奏会についてです。後者では、当財団が楽器貸与している渡邊紗蘭さんが演奏しています!

オーケストラ・パレッテ 第8回定期演奏会

2023年2月23日

2月はもう一つ、ティアラこうとう(江東公会堂)でアマチュアオーケストラの演奏を聞きました。さまざまな仕事をしているメンバーが忙しいなか練習し、自分たちの音楽を作っている団員の姿が好きで、応援したくなるのです。

大ホールの客席は1,228席

この日のオケは若手が集まって活動する「オーケストラ・パレッテ」。指揮は角岳史さんでした。チャイコフスキー中心のプログラムで、前半がバイオリン協奏曲(いわゆるチャイコン)、後半は交響曲第5番でした。

 チャイコンのソリストは神山里梨さん。何度か演奏を聴いたバイオリニストで、難曲と言われるこのコンチェルトも期待通りの演奏を聴かせてくれました。オケもなかなか締まった演奏でよかったです。特に第1楽章でソリストが3分を超える独奏を弾いた後に第1主題をフルートが奏でるところ、鳥肌が立ちました。このフルーティストは誰か分かりませんが、素晴らしい音でした。

 交響曲第5番はアマチュアオケがよく演奏しますが、管楽器のソロが多いため木管、金管奏者らの緊張が伝わってきました。第4楽章も力強く重厚感たっぷりで、心地良く終演を迎えることができました。オケの皆さん、お疲れさまです。


第91回日本音楽コンクール受賞者発表演奏会

2023年3月2日

日本音楽コンクールは、各部門で優勝した演奏者(作曲部門含む)がその実力を披露する発表演奏会を開いています。バイオリン部門は渡邊紗蘭さんが東京フィルハーモニー交響楽団と競演しました。

コンクール本選の舞台と同じ東京オペラシティ コンサートホールでの公演

渡邊さんは2022年10月23日のバイオリン部門本選でバルトークのバイオリン協奏曲第2番を演奏し、見事1位に輝きました。当財団は同年12月、保有する楽器「グァダニーニ1779」を貸与。その期間は2025年12月までの3年間です。

 グァダニーニはよく歌いました。渡邊さんはこの楽器を手にしてからわずか2カ月です。楽器としっかり向き合い、たくさん対話したのでしょう。お互いに心を開いて通じ合う関係が構築されているかのようでした。

 演奏したのはヴィエニャフスキのバイオリン協奏曲第2番の第1、3楽章。悲しげに歌うところと「これでもか!」と技巧を見せる部分が交差し、短い時間で聴衆を魅了しました。会場が緊迫した空気になるコンクールとは異なり、緊張から解放され伸び伸びと演奏する渡邊さんが印象的でした。笑みを浮かべているかのように楽しそうな表情で、「楽器が鳴ってくれるって、こんなに気持ち良いものなのか」と幸せな気持ちになりました。


第91回日本音楽コンクール受賞者発表演奏会は、4月14日(金)に名古屋公演、
4月23日(日)に鹿児島公演、7月2日(日)に奈良公演があります。
作曲、声楽、フルート、オーボエ、バイオリン、ピアノと様々な部門1位の音楽が堪能できる、不思議で贅沢なコンサートです。