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人生の3つのサイクル

振り返ってみると、生活の仕方みたいなことは体系的に学ばない。

私の場合で言えば、(1)親、学校、会社の期待、(2)してはいけないとされているルール、(3)なんとなく好きなこと、(4)小さい頃からの習慣、くらいの要素を組み合わせて日々の生活を作ってきたように思う。

(1),(2),(4)は、(3)と比べて具体的だったりするので優先されがちで(3)を忘れてしまう、もしくは、そもそも本当に何が好きだったのかわからなくなったりする。

その結果、人生を主体的に選択しているというよりは、外部の環境要因で人生が形成されている面があり、その結果として深く充実したり満足したり、何かに情熱をもって取り組んだりすることがないのではないか、と最近気づいた。

気がついてから、会社などで周りの人を観察する機会が増えたが、同じような状態の人は多いというのが実感だ。一方で、些細なことにも情熱を持って取り組み、自分の感情を味わって生きている人も少数ながらいることにも気がついた。

これを読んでいらっしゃる方も、どちらかに属し、少なくない割合の方が前者に属しているのではないかと思う。

このような気づきを踏まえ、「深く充実した生活を送るため、どのように人生を組み立てるべきか」について1年ほど研究している。まだ研究途中ではあるが、発見できたことをシェアしていきたい。

ベースとなる発見は、人生には3つのサイクルがあるということである。

1. メンテナンスサイクル

自分自身、自分の所有物、人間関係を維持するための活動サイクル。食事、歯磨き、入浴、健康維持の運動、健康診断、掃除、修理、手紙を書く、交流する、などの活動が含まれる。このサイクルは、人生の基本となるもので、決しておろそかにしてはならない。このサイクルは深い充実のための必要条件となり、他の2つのサイクルを回すベースとなる。

2. ストックサイクル

お金、スキル、権限、新たな人間関係などのストックを増やす活動サイクル。勤労、投資、勉強、集中的な読書、筋力アップのための運動、などが含まれる。他の2つのサイクルを回すうえで、蓄積したストックが必要となる場合がある。

3. ハピネスサイクル

実感として喜びや意義を感じるための活動サイクル。趣味、家族とすごすこと、リラックス、個人的に意義を感じる行事への参加、などが含まれる。このサイクルがよくまわっている人は明るく、気力に溢れ、人生を前向きにとらえている。また、一つの活動でストックサイクルとハピネスサイクルの両方を回している人もいる。(好きなことを仕事としているなど)

上記3つのサイクル個々に関して言えば目新しいものではないが、意識的に3つのサイクルが存在することを理解することは、人生を主体的に組み立てるのに役立つということがわかってきた。

特に重要な観点は以下の通りである。

・それぞれのサイクルにおいて、うまくまわっているか否かの評価基準が異なる。メンテナンスサイクルは効率性が大切だが、ハピネスサイクルには効率性は必要ない(むしろ効率性が逆効果となるケースもある)。

・各サイクルはバランスが大切である。ストックだけ多ければ良いわけでもないし、ハピネスサイクルだけうまくまわっていても、深く持続的な充実感は実現しない。

・人生を組み立てるにあたり、3つのサイクルは網羅性がある。主体的に人生を組み立てる上で、3つのサイクル”のみ”に集中すればよい。

次のnoteでは、各個別サイクルについてみていきたい。

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