心理テストなんてまだ信じているの??

最近、私は友人にMBTIなる心理テストを勧められた。簡単に説明すると、いくつかの質問に答えていって、最後に「あなたはこんな人ですね」というような回答が返されるタイプの至って普通な心理テストだ。「MBTI」でググればいくつか無料で診断できるサイトが出てくるから興味がある人は試してみてほしい(サイトによってテストの結果にバラつきがあるのはご愛嬌)。

さて、このMBTIでは人間の性格は16通りに分類される。より正確に言うならば、性格ではなく、人間の判断基準が16通りされると言った方がいいように思う。

16通りというのは16=2×2×2×2で、

外向(E)vs内向(I)

感覚(S)vs直感(N)

思考(T)vs感情(F)

判断(J)vs知覚(P)

の2択を4通り繰り返すことで16通りに分けている。たとえば、あなたが内向的で、感覚的で、思考重視で、判断重視ならそれぞれのアルファベットをそのまま並べて「ISTJ」という型に分類される。つまり、ネット上にはMBTIを判定するためのいくつかのサイトがあるが、それらは最終的にはこの4つの分類を決めているに過ぎない。もっと簡単に言うと、MBTIの本質は

あなたは外向的ですか?内向的ですか?

あなたは感覚的ですか?直感的ですか?

あなたは思考重視ですか?感覚重視ですか?

あなたは判断重視ですか?知覚重視ですか?

という4つの質問だけで表現することができる。ただ、これではわかりにくい人もいるから、世の中のMBTIを判定するサイトでは数十個から百個近くの質問を羅列して、回答の精度を高めようとしているだけである。ちなみに、この言葉選びではあまりピンときていない人も多いように思うが、多くのサイトではこの表現が使われているのでそのまま使っている(英語を直訳しただけのわかりにくい表現な気がするが)。

ぶっちゃけ、この4つの判断をするために100個も質問を用意すればある程度は当たるだろうとは思う。4つの質問でいいところを100個の質問すると、1つの質問をする代わりに25個の質問をしていることになる。それだけの質問をしたら、回答はそれなりに信頼できるように思う。結局、心理テストなんてその程度のものでしかないのだ。例えば、ここで私が新しい心理テストを作ったとしよう。質問はたったの4つだ。

リンゴが好きですか?

バナナが好きですか?

ブドウが好きですか?

メロンが好きですか?

これだけで人類を16通りに分類することができる。結果は「あなたはリンゴが好き(or嫌い)で、バナナが好き(or嫌い)で、ブドウが好き(or嫌い)で、メロンが好き(or嫌い)ですね」で必ず当たる。こんなのは心理テストでも何でもないかもしれないと思うだろう。では「リンゴが好きか」どうかを直接尋ねてはいけないけれど、その代わりに自由に20個の質問をしてリンゴが好きか当ててくださいと言われたら、それは難しくないだろう。つまり、心理テストの結果が当たるのは心理テストがすごいからではなく、十分な回答をすれば、当たるのは必然なのだ。

BTIは世界的に有名で、日本でも一部の企業が取り入れているぐらいの信頼度を獲得しているが、そのような心理テストでも結局のところは本質はこんな感じだと思っている。血液型占いや星座占いよりは間違いなく正しい結果が出るだろうが、世の中にある心理テストなんてその程度のものでしかないと思うと、自分のことは自分が一番理解できていればそれでいいと思う。

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