孤独と信頼

これまでの人生を振り返ってみて、ここが自分の居場所だと思えるところなんてどこにもなかった。どこに行っても、周囲に馴染める気がしなかったし、途中からは馴染む努力をすることを諦めていた。
結局、自分は周りの誰よりも孤独だったんだと思う。表面的な孤独ではなく、内面的に孤独だったんだと思う。周りの誰よりも孤独に愛されていたんだと思う。別に友達がいなかったわけではないし、恋人がいなかったわけでもない。ただ、自分の心の中のどこかでは友達も恋人も信じきることができなかったし、最初から未来永劫ずっと仲良くできるなんて思ってなかった。そうやって考えると、自分が孤独だったのは周りの人を信じることができなかったからなのかもしれない。誰も信じることができず、誰とも心を通わせることができなかったから、1人孤独に生きることになったのかもしれない。

別に、孤独が嫌いだったわけではない。周りに合わせなくて良いという気楽さはあったし、周りと違うことをしてきたからこそ今の自分があると言っても過言ではない。これまでの自分の過去を振り返ってみて、孤独であることに後悔なんてない。でも今ここにきてどうしようもなく自分の未来が見えなくなった。自分に嘘をついて、愛想笑いをして、周りと合わせながら生きるよりもよほど賢い選択肢をとってきたと思っている。でも、社会は自分に嘘をついて、愛想笑いをして、周りと合わせながら生きていく人たちを求めているんだと思う。つまり、自分自身が孤独であることを認めてそれを肯定しながら生きてきた時点で、社会としては間違った選択肢を選んでいたのだと思う。結局、人は個人では生きられなくて、集団で支え合いながら生きていくしかない。そういう意味で孤独を肯定することは間違っている。

これから自分にできることは、これまで自分が積み上げてきた孤独を全部崩して、1から周りの人を信頼してみようと言う気持ちを持つことだ。これまでの人生で1度もできなかった「人を信頼する」ことに挑戦するしかない。それができなければ、一生孤独を感じながら1人寂しく生きていくしかない。

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