久しぶりの記録と、君生き感想。

すっかり放置していたが、まあ8月にもなったので、またぼちぼち書きはじめたいなと思う。
ここ数ヵ月は体調の波が嫌に激しく、というのも、かったるい毎日の中に『異様に元気な日』がしばしば混ざりこんでくるみたいな、悪いわけではないような気配を感じる波なので、まあ良いかなと思っている。8月はもう少し穏やかに暮らせると良いのだが。

ぼやぼやしている間に、TwitterはXになり、イーロン・マスク氏のやりようにもうすっかり嫌気のさした私は、最近はあまりXを見ることなくマストドンに住み着いている。
マストドンも特別に居心地が良いというわけではないのだけれど、Xと比べてフォロー・フォロワーの数が少ないので(というか、ほとんどリアルで交流のある人しかいないので)あまり深く考えずにぽいぽいと投稿しているふしがある。
ローカルTLがあるので、まったくのクローズというわけではないことは理解しているけれど、なんとなく気の抜けた空気。これは悪くない。でも、なんとなく甘えのような気もする。難しいですね。

noteを書いていないあいだに見た映画や読んだ本もいろいろとあるのだけれど、書き出すのが面倒なので割愛する。もうなににどこまで記録したのだかまったく分からない。本当はちゃんと感想を書きたいのだけれど。

直近で見てきたのは宮崎駿の『君たちはどう生きるか』で、せっかくなのでこれについては見て感じたことを少し残しておきたい。
まだ見てなくてネタバレ気にする人はご注意ください。正直ネタバレが出来るほど話を理解できていないのだけれども……。

前提として、私はおそらくジブリ映画との相性があまりよくない。千と千尋、ハウル、ゲド戦記、ポニョ、アリエッティ、コクリコ坂、かぐや姫、マーニーは公開当時に映画館で鑑賞したし、トトロや魔女の宅急便、もののけ姫も子どものころに見た。
子どもの頃を含めて、ほとんどの私の感想は「怖かった」「よく分からなかった」である。とくに宮崎駿監督作品にはそれを感じる機会が多い。もののけ姫とかめっちゃ怖くない? 魔女の宅急便も子ども心に異様に怖かったんだよなぁ。

私の感受性や教養の問題であるようにも思うのだが、なんか根本的に、刺さる部分が違うのだろうなぁと思う。
映像がすごいことは言うまでもないし、正直楽しかったか楽しくなかったかで言うと「楽しかった」という回答になるのだけれど(飽きることなく見れてるからね)だからといって世の盛り上がりほど絶賛する感情は芽生えないのだ。

で、今回の『君のためにどう生きるか』は、見に行くのを少しためらっていた。内容のまったく分からないこの作品で、唯一、「鳥が苦手な人は注意」という情報だけを入手していたからだ。
私は鳥が苦手だ。
嫌いなのではなく、恐怖している。くちばしとか、羽がばさばさするのとかが怖い。眼も怖いと思う。夢に見て泣きながら起きたこともしばしばだ。
とはいえ、リアルの鳥と向き合うわけではない。既に鑑賞済の友人や妹に「鳥どうやった? 私見れると思う?」と訊ねると、「まあ映像やし、大丈夫なんちゃう?」という感じの回答だったし、私だって大人なので、アニメーションの鳥に恐怖して鑑賞を後悔することもそうそうないだろう。だって、いうてもイラストだぜ?

こんだけ振っておけば分かると思うんですけど、ちゃんとしっかり怖かったです。鳥。もうずっと怖かった。泣きはしなかったけど、見ながら「あっこれ夢に見るな」と思ってちょっと焦点をぼかした。
ごめんなアニメーターの人たち……一生懸命描いたのにな……鳥恐怖症をちゃんと怖がらせたその技術に心から敬意を払いたい。

まあ鳥のことはおいといて、作品全体のことを言うと、本当にまったく分からなかった。
ちょっと衝撃的なほど、「わ、分からん!!!!!!!」という感情ばかりが生まれた。いや、分かる部分ももちろんある。導入とか序盤とかはちゃんと伝わったよ。分かる分かる。でも全体的に、なんだ、マジで分からん。なんだったんだ、この物語は?

この場合の「分からん」って、でも、「つまらなかった」とは紐づいていない。もっとシンプルな「分からん」だ。物語を理解できないことはイコール評価を下げることには繋がらないわけで、それってその他の、たとえば映像美だとか、構成だとか、リズム、呼吸、セリフ、そういうのがちゃんと結びついて自分の中に届いているからなんだよね。
でも分からんのよ。
分からんかった。今までのジブリ作品の中でも、トップクラスの分からなさ。なんなら一個も分からんかった。さっき分かるところもあるって言ったけど、もしかしたら一個も分かってないかも。なに? こわい。

この映画を鑑賞して「最高だった」と心から叫んだ人に、どの部分にそれを感じたのかを訊ねてみたい。教えてほしい。私に拾えなかった部分、宮崎駿の伝えたかったこと、あれらはなんだったのか、答えを持っているのか、あるいは、答えがないことを評価しているのか。答えを探すことへのよろこびを感じているのか。

君たちはどう生きるか、と、映画から問われる感覚すら私の中には芽生えなかった。
悔しいというか、なんだかとても勿体ないように感じてしまう。なんでなんだろう。見に行って良かったと感じるのに、総合的な感想は「分からんかった!!!!」にしかならない。難しいよ~。私が悪いのか?悪くはないか。そうか。人それぞれだもんね。

というわけで、君たちはどう生きるか、私にとっては混乱と恐怖の鑑賞体験となりました。鳥、マジでこええ。

つぎは今年のクレしん映画を見に行く予定。
クレしんの劇場鑑賞もしばらくサボっていたのだけれど、今年は大好きなサンボマスターが主題歌を担当するので、でっけぇ音でサンボを聞くという楽しみも踏まえてウキウキで映画館へ行こうと思う。内容も面白ければ良いな。

良すぎる~~~~!!!

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