見出し画像

ヒプノシスマイクが音楽教室で幼女にピアノを教える話 前編

 俺の今の生活について語る。俺は、山口県の片田舎のアパートで、一人で暮らしている。1LDK。日当たりは良いが、洗濯機がベランダにあって、夏は暑いし、冬は寒いのがつらい。畳だからか、よく虫が出る。まわりにはコンビニすらなく、しなびたスーパーが一軒だけ、ポツンと突っ立っていて、俺は毎日、そこで買い物をしてから仕事に行く。そのスーパーは20時には閉まってしまうので、仕事が終わってからではとても間に合わないのだ。ああ、でも、栄養はちゃんと摂ってるよ。自炊にハマってるんだ。大根の煮物なんか、結構美味く作れるようになったんだぜ。今度、東京に行くことがあったら、お前にも作ってやるよ。
 俺の今の生活を聞いて、東京での、俺の、豪勢な生活を知るお前はひっくり返るかもしれない。でも真実だ。酒なんかも、週に一度、缶ビールを一つか二つ、空けるだけになった。クスリもすっぱりやめたよ。これには、随分な労力を費やしたがね。
 ああ、変な遊びも、もうしてない。地方都市の夜の街はしけていて、ちょっと金を持ったおっさんが偉そうに踏ん反りかえっているだけで、とても足を運ぶ気になれないんだ。あれは嫌なもんだね。歳を重ねただけのジジイが、俺は、一番、嫌かもしれない。偉そうで、それでいて、成したことと云えば、ローンで買った家か、趣味で作った創作もどきなのだ。お前も一度、味わってみるといいよ。感性の死んだじじいの作った映画を30分間、延々と鑑賞させられることが、どれほどの苦痛か。しかも、その、どうしようもない映像を作った張本人がすぐ隣で、得意げな顔で、女を連れて、酒を飲んでいるのだ。あれは本当に地獄だった。俺もこれまで、随分ひどいものをたくさん作ってきたが、あれは、そのどれにも負けず劣らないひどい映画だった。もはや、映画と呼ぶことすら、俺は嫌だね。そこにあるのは、結局、自慢なんだ。あの手の人間は、自慢したいだけなんだ。自分の人生に自信がないから、若い人間に自慢して、それで、自尊心を満たしたいだけなんだ。くだらないよな。もう二度とごめんだよ。あんな思いをするくらいなら、俺は一生、酒なんか飲めなくてもいい。
 ダメだな。油断すると愚痴ばかり云ってしまう。こんなことを伝えるために、俺は、わざわざ筆を取ったわけじゃないんだが……。
 そうだ。お前にはまだ云っていなかったことがある。俺は、今、小さな音楽教室で、子どもたち相手に、音楽を教えている。ピアノだ。俺自身、ピアノなんか、これまで一度も触れたことすらなかったが、なんとかやれている。俺だって一応、プロのミュージシャンだったわけだから、楽譜の読み方や、音の取り方や、感情の乗せ方くらいは教えてやることができるのだ。子どもたちは成長がはやい。俺が教えたことをどんどん吸収して、ぐんぐん上達していく様を見ているのは楽しい。子どもたちに音楽を教えるようになって、俺は初めて、音楽をやってきてよかったと、そう思うことができたよ。
 俺は毎日、お昼ご飯を食べ、ベランダでタバコを二本か、三本、灰にしてから部屋を出る。外には田んぼしかなく、どこかで細い煙があがっていて、頭上を高速道路が走り、俺はその下をくぐり俺の職場へと向かうのだ。
 生徒たちがやってくるのは、大体、学校が終わるころだ。それまで、俺は教室を雑巾掛けしたり、今日の授業内容を予習したり、一人で気ままにピアノを弾いたりする。そうしていると、まず、俺の雇い主である塾長がやってくる。恰幅の良い、初老の男性だ。
「真面目ですねぇ」
「おはようございます」
「はい。おはようございます」
 塾長が目を細め、微笑み、云う。塾長は、俺や、他の講師にも、まるで子どもと接するような態度で接する。今年で62歳になる彼は、昔は小学校で、やっぱり音楽を教えていたらしい。何十年間も、誰かに、何かを教える生活というのは、どうだろう、俺にはまったく想像がつかない。気が遠くなるね。でも、きっと、それはとても素晴らしいことなのだろう。塾長が直接、生徒に音楽を教えることはほとんどなく、大体、俺のような雇われ講師が授業をする。個別指導だ。マンツーマンだ。これは結構、緊張する。一対一だと、なんだろう、ごまかしが効かない気がするのだ。だから、俺は、いつも、早くから教室に来て、一人で、予習を欠かさないようにしている。勤勉だ。勤勉で真面目。それが塾長の、俺への評価だ。これまでの俺の人生で、人にそんなふうに評価されたのなんか、初めてだから、なんだか、ちょっと、不思議な気分だ。
 俺は塾長にピアノを聴いてもらって、簡単なピアノの指導や、授業のやり方についてアドバイスを貰ったりする。東京で、音楽をやっていたころは、誰かに教えを乞うなんて、絶対にあり得なかったが、今は、なぜだろうな、素直に人の言葉に耳を傾けることができるようになった。
「上手くなりましたね」
「え?」
「ピアノ。ここに来たときは、手つきすらおぼつかなかったのに。今は、きちんと、自信を持って鍵盤を叩けている」
「そう……ですかね」
「ええ。とても」
「……ありがとうございます」
 笑わないでほしいんだが、俺は、こんなふうに塾長に褒められると、年甲斐もなく、照れてしまうのだ。塾長の言葉にはきちんと感情があって、偽りやごまかしがなくて、それがなんだか、こそばゆい。塾長は、相手に何かを伝えるために、きちんと言葉を使うことができる人間なのだ。そんな人間は滅多にいないからな。少なくとも、俺のまわりには、ほとんどいなかった。お前も知っていると思うけど。
「まあ、俺も、生徒に追い抜かされないよう、必死ですから」
「ええ、ええ。なんにせよ、やる気があるのは良いことです。もうすぐ、コンクールですものね」
「ああ、はい。……ですね」
 そうなのだ。再来週にはコンクールが控えていて、俺が担当している生徒も、何人かそこでピアノを弾くのだ。別に、こんな小さな街で、大会で、いい成績を残せたからって、何がどうなるわけでもないが、しかし、生徒にとってこの大会がモチベーションの一つになっていることは間違いないのだ。目に見える結果があるというのは、何かを続ける理由になりうるのだ。
「では、あと、お願いしますね」
 俺のピアノについて、二、三、技術的なアドバイスを云い残すと、塾長はそそくさと別の教室へ行ってしまう。塾長はここの他に三つも教室を持っていて、一日のうちにそのすべてをまわる。俺は、一人、教室に残って、生徒がやってくるまで、呑気にたらんたらんとピアノを弾く。30分ほどそうしていると、勢いよく扉が開かれ、俺の受け持つ大切な大切な生徒が一人、姿をあらわす。
「センセーのピアノ、下手すぎ!」
 なんて、くそ生意気なセリフとともに。

 その少女、いちごちゃんはふん、と鼻を鳴らすと、靴を脱ぎスリッパに履き替える。几帳面に、脱いだ靴の踵を揃えることを忘れない。
「なんだ、随分、早いな」
 まだ授業が始まる30分も前だ。
「何? ダメなの?」
「いや、ダメじゃないけど……」
 いちごちゃんはランドセルをおろすと、中からファイルを一冊、取り出した。
「これ、課題曲。云われたとおり、家でも練習してきた」
 ファイルを開き、細かく書き込みの入った譜面を、自慢するように見せつけてくる。
「おお」
 その書き込みの量に、俺は思わず感嘆する。
「すごいな。頑張ってるじゃん」
「は? 頑張るのは当たり前でしょ。今度のコンクール、一位とりたいもん」
「そうかそうか」
 俺はいい加減、ピアノの前から立ち上がり、代わりにいちごちゃんをそこに座らせる。
「じゃあ、早速、練習の成果を見せてもらおうかな」
「うざ。偉そう」
 ぶつくさ云いながらも、いちごちゃんは譜面を立てかけ、キッとしてチャーミングな瞳で鍵盤を睨み、そしてピアノを弾き始める。俺はその音に耳を傾ける。
 お前には想像もつかないかもしれないが、まだ九歳のこの少女は、本当に上手にピアノを弾く。いささか教科書的すぎるところはあるが、彼女が弾くショパンやラフマニノフには艶があり、色気があり、そして何より、音楽に対するひたむきさがあるのだ。俺はそれはすごく好ましいことだと思うのだ。なぜなら、それは、俺にはなかったものだからだ。俺は音楽に対して、とことんいい加減だった。誰かが書いた言葉をただ、云われるがまま、音に乗せてきた。いや、もちろん、真面目にやってはいたよ。お前は認めないだろうけど、俺は俺なりに成すべきことを成してきたつもりだ。そこは否定したくないし、できない。だけど、それは、やはり、どこか他人行儀で、とても、いちごちゃんのような、ひたむきな気持ちになんか、なれなかったのだ。俺はいつだって、俺自身で何かを作り出しているような気分には、本当には、全然なれなかった。それでも、俺が言葉を乗せた音楽は莫大な金になり、俺の生活は際限なくどこまでも豪勢になっていった。まるで現実感がなかった。何もかもが借り物で、俺の価値なんかはどこにもないような気がした。無駄に広い部屋は寒く、そして、暗いのだ。そんな場所で生活を続けているうちに、俺は迷い、見失ってしまって、その結果どうなったのかは、まあ、お前も知ってのとおりだ。
 俺なんかとは違い、いちごちゃんはいちごちゃんの意思を持ってして音楽を奏でる。今は、コンクールで一位をとりたい、という動機ではあるが、しかし、それでも、それは、かつての俺のような、他人行儀でいい加減な姿勢なんかよりよっぽど素晴らしく、切実で、誠実なものなのだ。
 いちごちゃんが演奏を終え、どうだった? と訊いてくるので、俺は素直に、素晴らしかった、と伝える。
「でしょ」
 いちごちゃんが腰に手をあて、えっへん、と胸を張る。俺は苦笑いしながら、いくつか改善できそうな、技術的なポイントを伝える。いちごちゃんは真剣な表情で俺の言葉に耳を傾け、手元の譜面にメモしていく。
「じゃあ、まず、ここ、もっかい弾いてみようか」
 うん、と素直にいちごちゃんがうなずき、俺が指定した箇所を弾いてみる。うん。俺が伝えた内容がきちんと反映されている。いや、正確にはまだ完璧ではないが、少なくともそれを成そうとするいちごちゃんの意思は感じる。俺は俺の言葉が、目の前の少女に、正しく伝わっていることを感じ、それで嬉しくなる。それでもどうしてもうまくできないところは、俺が実際に弾いて、見本を示す。いちごちゃんは耳も良いので、大体それで自分の演奏をちゃんと補正することができる。
 そうやっていくつか改善できるところを伝え、反映させていると、あっという間に授業時間は終わる。俺はどうも、時間配分というものが苦手らしい。まだ半分以上、教えたいことがあるのに。仕方がないので、残りはまた次回までの課題にして、俺はいちごちゃんを見送る。
「次は金曜?」
「うん。それまでに、センセーに云われたとこ、練習しとくから」
「楽しみだな」
 きっと、いちごちゃんは本当に全部、きちんと練習してくるだろう。彼女は本気だ。俺は他にも何人か生徒を受け持っているが、才能も努力も圧倒的に優れているのは間違いなくこの少女だ。
 俺はたぶん、いちごちゃんに期待している。何を、と云われると、自分でもよくわからないのだが。

 いちごちゃんが帰り、教室を片付けていると次の生徒がやってくる。大体、一日にやってくる生徒は3、4人で、年齢も性別もバラバラで、なかには二歳や、三歳の子もいる。俺の担当にはそこまで小さな子はいないが、そのくらいの歳の子にピアノを教えるというのは、これはこれで中々、骨が折れるらしい。小さな子はまず、ピアノの前に座ってくれないのだ。なぜなら、そういう子たちはほとんど、親の意思でピアノの前に座らせているのであって、彼ら彼女らは本心では、積み木で大きな城を作ったり、砂場で満足するまで汚れ走り回ったり、暖かな布団のなかでぬくぬくと穏やかな夢に浸っていたいと思っているからで、例えば、ピアノで何かを表現したり、成したりしたいだなんて、ぜーんぜん、これっぽっちも考えていないからなのだ。彼ら彼女らが世界へ向けて発信すべきはピアノによって奏でる音楽などではなく、お腹が空いた、だの、眠い、だの、痛い、だのという、より現実的で、実質的な話なのだ。それに、まだ、そういう、何かを表現したいという欲求を持たない子らにとって、本当に大事なのは、将来それをする術を早いうちから叩き込んでおくことではなくて、自分のなかで、きちんと、自分なりのイマジネーションを培うことなのだ、と俺は思う。積み木や砂場や布団のなかで自分の世界に浸ることなのだと思う。しかし、まあ、得てして社会とは迷惑で不必要な何某かを押し付けてくるものなのだな。親御さんを責める気にはなれないよ。彼らにとって、子どもの成長というのは、俺のような半端者なんかより、よっぽど切実で誠実なものなのだからな。少しでも早いうちにこの世界と向き合う術を叩き込んでやりたいと思うのは至極まっとうで、なんら間違ったことではないのだ。それは、決して、親のエゴなんかじゃないのだ。愛なのだ。俺はそのこともきちんと胸に刻んでいるつもりだが、しかし、やっぱり、嫌々ピアノの前に座らされる子どもたちを見て複雑な気持ちになるのは、きっと、俺の、東京での、あの生活を思い出すからだろう。だから、俺の、この感情こそ、本当の意味で、自分勝手で、余計なお世話というやつなんだろうな。うん。
 俺はこの日はいちごちゃんの後に、小学六年生の少年(利発で社交的な子だ。ただ、彼はピアノよりもサッカーのほうが好きらしく、いつもJリーグや海外チームの話ばかりしている。おかげで俺も少し、サッカーに詳しくなったよ。昔はまったく興味なかったが、たまに、テレビでサッカーの試合を観たりもする。あれはあれで、知識をつけて観戦すればなかなか面白いもんだな。今度、彼が出るサッカーの試合も見にいくことになった。ほかの親御さんたちに、俺の存在が不審に思われなければいいのだが……笑)と小学二年生の少女(飛び抜けて明るく、愛嬌のある子だ。ただ、少しずる賢いところがあり、彼女はピアノも世渡りのために利用している節がある。しかし、それ自体は決して悪いことではない。小さな街の小さな音楽教室なのだ。誰もが真剣に音楽に向き合う必要なんか、まったくないのだ。ピアノが彼女にとって、親の愛情を受け取る手段であったり、学校の合唱コンクールで伴奏という大役を勝ち取る術になっていたとして、それで彼女がきちんと幸せなのであれば、それでいいのだ。それを誰も責めることはできないし、そもそもそんなことすべきではないのだ)と中学一年生の少女(内向的で、学校にもあまり通っていないらしい。ピアノが特段、好き、というわけではなさそうだが、なぜかうちにはずっと足を運び続けてくれている。それが親に強制されたものなのか、それとも彼女の意思によるものなのかは、俺が力足らずなせいで聞き出せてはいないが、まあ、別にいいんだ。俺にできることってのは、本当に、極々限られた範囲でのことなのだ。ピアノを上手く弾く術を教えてやることしかできないのだ。俺たちは他人の人生を変えたりするべきではない。それに、見方によっては、彼女の今の立場だって、別に、そう悪いものではないかもしれないのだ。それは彼女がこれから歩んでいく人生のなかで、ゆっくり答えを出せばいい話なのだ)と、彼ら彼女らに一時間ずつ授業を行った。みんな、少なくとも真面目に授業を受けてはくれるので、大変助かっている。生徒たちがみんな帰ると、俺は教室をまた雑巾掛けし、道具を片付け、今日教えた内容を忘れないようノートに書き留め、それから最後にもう一回だけ、自分でピアノを弾き、家に帰る。
 田んぼだらけの真っ暗な道を、頭上を走る高速道路から溢れる光だけを頼りに歩く。アパートのドアを開け、シャワーを浴びると、タバコを一本だけ吸い、冷凍庫にあるうどんを一玉茹で、それから使い切りのネギと冷凍のほうれん草を乗せ、七味唐辛子をこれでもかとふりかけて、食べる。一人で。孤独に。でも、俺の心は充実感で満たされているのだ。あの、寒くて暗い部屋では決して得ることのできなかった充実感を、俺は、感じているのだ。
 それから俺は適当にユーチューブを観たり、麻雀のゲームをやったりして、時計の針が零時を回るころには布団につく。俺は穏やかな気持ちだけを抱えて、ゆっくり、眠りに落ちていく。
 夢はもうずっと見ていない。
 俺の一日は、大体、こんな感じだ。どうだろう。なかなか悪くないんじゃないかと、俺は思うが、お前には、俺の生活はどう映っているだろう? 
 お前はとにかく、俺の音楽を毛嫌いしていた。価値も意味も意義もないとお前は云ったな。でも、それはどうだろうか。俺はあの時、何も反論することができなかったが、今、ここで、こうして、音楽を教える立場になってみて、少なくとも、意味くらいはあったんじゃないかと思うのだ。ただメイク・マネ$マネ$のためだけに消費される音楽を量産するだけの、あの、東京での日々にも、持ち帰ることのできる何かはあったんじゃないかと思うのだ。少なくとも、あの日々が、今の俺の生活に繋がっていると、俺はそう思うのだ。
 だから、あの、もう、心配しないで大丈夫なんだ。俺は、そのことをお前に伝えたかったのだ。お前がどれだけ心優しく、口では不平不満ばかりでも、まわりの人間をきちんと思いやれる人間であるかを、俺はちゃんと知っているつもりだ。ずっと、それこそ、俺たちがまだ小さな子どものときから、隣で、お前のことを見てきたこの俺が断言するのだから、間違いないのだ。俺が派手にやらかして、病院に入って、見舞いに来てくれたのはお前だけだったな。お前の顔を見ることで、どれだけ俺が救われた気持ちになったか。今でも感謝している。なんて云うと、お前はきっとまた、不愉快そうに唇を曲げるんだろうけど。
 そんな、心優しいお前に、どんなことになっても、俺を決して見捨てることのなかったお前に、俺はもう大丈夫なのだと知ってほしくて、もう充分なのだとわかってほしくて、もうハッピーなのだと気づいてほしくて、こうして慣れない筆を取ってみたのだ。
 お前が、俺の手紙を、最後まで読んでくれていることを、俺は祈ろう。また、何かあったら手紙を書きます。あ、それと、いい加減、LINEのブロックを解除してくれると助かる。なんだか、便箋に向かって、一人、部屋で、一生懸命、文字を書き連ねていると、ひどく情けない気持ちになるんだ。頼むよ。
 それでは、また。

いとうくんのお洋服代になります。