一人男の娘AC-1:HEAVEN電子化

ティーカップ横綱 一人 Advent Calendar 2020 一日目の記事です。

https://adventar.org/calendars/5488

一人でアドベントカレンダーを書いて何が楽しいのでしょうか。意外と楽しいです。課題の〆切が明日とかに迫ってるのがいっぱいあるという状況を除けば。なお、原稿のほとんどは自分の忙しさの関係もあり11月に書きたかったのに初日の記事から当日書いてます。しゃーない。今回のテーマは「男の娘」です。つまり去年書いた記事の出がらしが25日連続して続くわけです。…最後とかほとんど水では?

まず、反省文です。

自分はあれだけ内外に「男の娘」好きを公言しておきながら「男の娘」とは何か、ということについて、また、近年の「男の娘」動向についてこの一年、特に真剣には考えていませんでした。これはひとえに自分の不徳の致すところでありまして、関係各所に置かれましては多大なるご迷惑をお掛けしたことをお詫び申し上げます。大して真剣に探さなくても女装男子もチェイサーも見つかる筑波というぬるま湯につかっていたのも原因かもしれませんが…早稲田だといなさ過ぎて退学する人まで出てくるレベルなのに。

しかしこの一年完全に虚無で過ごしていたわけではありません。岐阜県とか大阪府の校則について調べてリアルで男の娘が成立しそうな学校がどこかを探してみたり(もうちょっと真剣な目的があったろ!)してました。あとの~すとらいくさんの新作で神社本庁についてよくわかる教養ゲーこと『女装神話』についてもプレイしました。それについては後日別記事にします。そうでもしないと1カ月持たないんだよ。

あと髪を伸ばしたり眉毛を剃ったりして女装男子っぽいことを身をもって経験していました。チー牛ですが。とはいえ自分皮膚がだいぶ弱いのもあって、すね毛剃るたびにどこからか血が出るので露出の多い格好はなかなか難しい…今は冬なので妥協をしています。ダメ人間ですね。

…何の話だよ

加えて、余談ですが、所属している映画サークルの方でも筑波大の女装男子を追うドキュメンタリー映画を撮ろうかなという気持ちがわいております。これには自分の性へ…だけじゃなくちゃんとした目的がありまして。自分もツイートや人との会話でよく「「男の娘」たち」やあしやまさんの「女装と思想」の内容を(多少ネタ気味に)引用するのですが、あれって既に5年以上前のもの、平成の遺物なのですよ。なのでいくら文中に筑波大学のことが取り上げられているとはいえ、現状の、令和の筑波大学を、女装男子を正確に捉えているとはいいがたい部分が多いのではないか、と思うわけです。

(いつもごめんなさい…)

例えば自分の観測している範囲では20生の女装男子を未だに目撃できていません(せんでいい。これについてはやど祭や学園祭といったイベントがコロナの影響で存在していないから、と考えることもできる。一方授業のオンライン化で対面の機会が少なくなった以上女装に対する心理的抵抗がなくなるのでは、とも予想したが外れました)。

しかしなぜそればかり引用されるのかと言えば、他に筑波大の女装男子について言及している文献や資料がほとんど存在していないから、だと思うわけです(昨年度学園祭のミスコンなんかは大学新聞とかでも取り上げられているので残ってはいますが。Twitterとかだと本人の意思で消せたりしますし)。

そこで今現在の筑波大の女装男子をドキュメンタリー形式で追うことで、2020~2021年の現状を発信あるいは保存していければと考えております。それ自体が何のためというと…もしかしたら自分と同じ志望動機の受験生が他にもいるかもしれないじゃないですか。

昨年までも数回気持ちがわいたまま具体的な計画が一切動かないまま流れてた(心の中で)ですが、今年は奇しくも入ってきた1年生が僕の話を分かってくれる人だったので卒論とかが始まりそうなのに計画が進行中です。とはいえ、自分が観測できる範囲の女装男子の方とかにアポメールが怖くて未だ出せていないです。今週中には出します。出してなかったら叱ってください…逆に出演したいという方や、自分の観測範囲にはどう考えても偏りがあるのではないかという考えが拭えないため、新たな女装男子(ニューカマー、やかましいわ)の情報なども募集しています。各人につき2~3日密着型(略して3密、social distanceは当然保ちますが)を予定しております。

ということで「時の流れ」が今回の本題です。前置きの自分語りが長すぎる。増田にでも書いとけ。アノニマス性が何一つないけど。

男の娘専門誌と聞いて皆さんは何を思い浮かべるでしょうか?(大部分の人間は何も思い浮かばねぇよ)大学生ならばおそらく「おと☆娘」(ミリオン出版)か「わぁい!」(一迅社)だと思います、世代的に。(ちなみに今年現役で入ってきた1年生は「わぁい!」だけ知ってました、何聞いてんだ)何しろ子供の頃ゲーム雑誌なんかの隣にこの2冊は置いてあることが多かったですから(地元の書店では)。数多くの子供の性癖はそこで歪んでいったと思います(ほんまか?)。ゾーニング反対派というのはオタクには結構いますが、一概に自分が反対できない理由もそこにあります。…ってこの話去年もしたな。

なお、ゲーム雑誌にも男の娘が登場する漫画が掲載されていた事はよくあったのでそういう意味では同ジャンルとして括っていたのかもしれません。…ともあれ、その2冊ともとっくのとうに廃刊となってしまっております。(おと☆娘:2013年5月、わぁい!:2014年2月)…奇しくも「「男の娘」たち」が出たあたりであることについてはあまり触れないでおきます。

何が辛いかって、雑誌本誌の休刊によって関連するレーベルまで止まってしまう事です。本誌掲載の漫画のコミックスに加えてそれ以外の読み切りも結構入ってるアンソロジーシリーズ、後は女装少年ゲーム大全みたいなやつとかも出版の機会を失うわけですね…

https://www.amazon.co.jp/gp/product/4813065015?ie=UTF8&redirect=true

特に1番最後のやつは有志によるウィキが存在しているとはいえ企業側が紙媒体の資料として出しているものは中々ないので、かなり歴史的損失と言えるのではないでしょうか。(自分は男の娘史についてと同人についてかなり疎いので有識者がいれば教えて欲しいのですが、こう言った女装少年が登場する作品について収集・整理する試みを同人でやられている方などというのはいらっしゃるのでしょうか?)ちなみにこうした塩漬けになった企画の一つとしてアニメ作品の「迷eleオトコの娘」なんかもあります。ティザーみたいな映像だけは公開されたのでニコニコにアップロードされていたりもしますが。


これは非生産的なオタク側だけの問題でもありません。男の娘作家にとってもかなりの痛手です。全員が全員「ひめゴト」の佃煮のりおみたいな初回掲載時女子高生!みたいな天才で構成されている業界ではないので…掲載を小学館に移されたひな姫先生や、最近になってから続編をニコニコ漫画などで掲載するようになった(と思ったらまたしばらく休んでる立花瑛先生などの)作家さんもおられます。また、仕事が来るからこそこの業界にいるし愛着も生まれていた、という方もおられるようで、とめきち先生は現在ではほとんど男の娘ものについては筆を置いていらっしゃる現状です(スワップスワップもいいものですが)妹弟喫茶始めましたがスキャンダラスな引きのまま最終回休載という衝撃のラストを迎えて8年近く経ちますが、多分続編が出ることは二度とないんだろうな…

さて、上記は一般誌、つまり非R18雑誌についての話です。が、男の娘というのは二次元美少女文化の産物(って思ってるんですが歴史的根拠に薄い。ミソジニーが絡んできてるという説はより根拠がない)。エロと切っても切り離せない部分が大きいわけで、当然世の中には男の娘専門のエロ漫画誌というものもあります。有名なのですと「好色少年」(茜新社)とか「オトコのコHEAVEN」(メディアックス)とか。まあ好色少年についてはショタコン総合と言った趣の方が強い。HEAVENにも男の娘とは言い難いショタ系の漫画や作家も少なくはない。どちらも表紙から男の娘のちんちんがもろ出しになっていたりと当然ですがエロ漫画であることを隠そうとしません。そして特にHEAVENは表紙10割男の娘がおおよそ適切ではない場所で陰茎を主張しているイラストなのが象徴的です。

https://www.dlsite.com/books/work/=/product_id/BJ060895.html

https://www.dlsite.com/books/work/=/product_id/BJ115104.html

余談ですがHEAVENの表紙は非R18であるおと☆娘でもモザイクかけずに普通に載ってたりすることがあります。え?なんで?ちんちんだけならセーフなのか?でもエロゲのスクリーンショットのちんちんはすぐ隠してるじゃん?見えてないからOK?いやでも見えてる号も普通にあるんだけど?基準が分からん。誰か教えてください。

しかしそんなオトコのコHEAVENも54号から紙媒体での販売がなくなりついに電子版のみの発刊となってしまいました。時代の流れですね。


一時期は「HEAVEN'S DOOR」とか「HELL'S GATE」とかいう姉妹紙も出す程度には勢いがあったんですが(それを言うと上で言った2雑誌も別冊とかアンソロとか調子乗って出してたからどこもおんなじもんだよ、だいたいまだ出てるし)。やっぱり一貫して表紙を担当していたネムネム先生がやめてしまったことも痛手ではあったのでしょうか…まあ僕も紙媒体版買ったことないんですが。気が引けるよ、あの表紙。引用ツイートでも電子版しか買ってないので無問題という人を結構見かけますし。あとはDlsiteとかで漫画を単品で買えたりするご時世、わざわざ自分の食指が動かない作家の作品とサブプライムローンみたく一緒くたに買う必要性が薄いというのはありますね…でもこのマイナージャンルで50以上冊数を重ねているのは素直に驚嘆。vol1は2012年なので、8年以上の歴史、特に非エロ2誌亡き後の男の娘漫画業界を支えていた誌であるといえるでしょう(作家まるっきり被ってないが…)

https://www.dlsite.com/books/work/=/product_id/BJ109585.html

でもこういう系の雑誌ってイラストは紙媒体版にしか載ってなかったりして、漫画よりはイラスト派な自分にとっては地味に痛手だったりする(おと☆娘なんかはそうだった)。あとこういうこというといろんな人から刺されそうですが、HEAVENの漫画10割Hシーン入ってるからそのせいで漫画の尺食われてる作品が多すぎるんだよね。男の娘自体が特殊性があってえっちい概念なんだからそっちの魅力の方に尺を使ってほしい、と思うのであります。

最後に、「オトコのコHEAVEN」に掲載された中での個人的なおすすめ作品は命わずか先生の「せんずり甲子園」です。絵はともかく、オナ禁で山籠もりを真剣にやるとかいうバカ世界観が好きです。

https://www.dlsite.com/books/work/=/product_id/BJ019919.html

…これだけ言っといてタイトルから直球なのを推すなよ。

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