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小林製薬「紅麹」問題で想起される”安倍案件” ”維新案件” 問題は万博にも飛び火

 小林製薬の「紅麹」を使った機能性表示食品のサプリメントについての健康被害の問題が続く。

  少なくとも31都府県でサプリや関連する食品を摂取したとみられる人の健康被害相談が、各保健所に寄せられていることが分かっている。

  また1日、厚生労働省は3月31日時点で入院に至った人が157人になったと発表、医療機関を受診した人は786人に上り、小林製薬への相談件数も約2万2200件になる。

  今回、問題とされる紅麹は、昔から中国や台湾、日本などで食品に用いられてきたもの。天然の赤い着色が人気で、沖縄伝統の発酵食品「豆腐よう」や紹興酒などの原料ともなっている。

  鹿児島大の吉崎由美子准教授(発酵食品学)によると、日本人の研究者が1970年代、紅麹菌から、コレステロールを下げる作用がある「モナコリンK」という成分を発見。近年は健康食品の原料としても注目されるように。

  ただ、紅こうじ菌の中には、腎臓の病気を引き起こす恐れがある「シトリニン」というカビ毒を作るものも。

  しかし問題視される商品「紅麹コレステヘルプ」の場合は、シトリニンを作らない紅麹菌を使って製造されている。そして問題発覚後に製品分析した際にも、シトリニンは検出されなかった(1)。

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機能性表示食品に「科学的根拠」はあるか?


 一方、国の食品安全委員会によると、欧州では紅麹に由来するサプリメントの摂取が原因と疑われる健康被害が報告され、2014年に欧州連合(EU)が、紅麹菌が作るシトリニンのサプリメント中の基準値を設定した。
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(1)黒田阿紗「「紅こうじ」とは? 古くから食品の原料 一部にカビ毒を作る種類も」毎日新聞、2024年3月27日、https://mainichi.jp/articles/20240327/k00/00m/040/037000c

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