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将来の弁理士像投票結果

皆様に協力していただいた結果を共有するためにnoteに挑戦します。
初投稿ということで、デザイン等は目をつぶってください……。
なお、今回は、特許メインの事務所側の視点で記載させて頂いておりますので、その点はご了承ください。

さて、こんなテーマで投票をお願いしました。

コロナ前(~5年程度前)にリアルで私の周りに同じ質問をした際は、
「特定分野の権利化業務」という答えがほとんどでしたので、
今回の結果は、非常に驚いています。

当時は、
  これからの弁理士は(技術的な)専門性が強く求められるため、
  特定分野に特化した弁理士しか生き残れない
という意見が主流だったと記憶しております。

今回の結果は、「特定分野の権利化業務」と答えた方は、約27%の2位。
技術の高度化が進んでいるにも関わらず、「複数分野の権利化業務」が1位となったのはなぜでしょうね?

私は、ここ数年で隣接分野の出願が増えたことが理由の一つと推察しています。例えば、私の得意分野であるバイオインフォ。これは、バイオ(生物)とインフォマティクス(情報)の融合分野ですが、このように、様々な分野が情報を始めとする異分野と融合した技術が多く出ている現状から、「複数の分野」という回答が増えたのではないかと想像しております。

しかしながら、「コア業務」と呼ばれる出願業務を選択した方が全体の60%程度、「コア業務以外の弁理士専権業務」との答えは15%と考えると、今後も弁理士は出願業務が中心と考えている方が多いというと言えます。一方で、弁理士専権業務は参入障壁が非常に高く、多くの弁理士がコア業務に目を向けている現状を考えると、コア業務以外の弁理士専権業務はブルーオーシャンではないでしょうか?

「参入者が少ないのは、レッドオーシャンの証拠」という方もいますが、専権業務という法律に守られたこの部分に関しては、当てはまらないと私は考えます。例えば、最近は企業内弁理士や出願業務を行わない弁理士事務所も増えております。私は、この選択はブルーオーシャンへの船出の一形態だと考えております。弁理士専権業務の範囲内だけで考えても、弁理士の活躍の場はまだまだ残されていると思うんですよね。

最後に、「弁理士専権業務以外の業務」が25%程度という結果には、正直驚いております。おそらく、ツイッターで投票を行っているため、「ツイッターを日常的に使用している人=情報感度の高い人」という回答者の属性の影響が大きいと考えておりますが、この結果をどう考えますか?

「弁理士専権業務では利益が得られないから」でしょうか?
それとも、
「弁理士という専門性を持った人間が、専権業務に縛られない新しい可能性を見つけたから」でしょうか?
又は……。
私はここに可能性を感じております。

ちなみに、現在の報酬において、弁理士専権業務は50%以下です。
多くの特許事務所は現在コア業務が中心かもしれませんが、
既に、経営者の目は別のところを見つめているかもしれません。
皆さんの見つめる先の未来は、どんな景色が見えますか?

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