見出し画像

英国勅許公認会計士(ACCA)への道 (その2)

前回(その1)の続きです。 
 
目次
1. 文学部卒の私がなぜ会計士を目指そうと思ったか 
2. イギリスの会計士制度、ACCAの特徴 (この記事)
3. 私が受けた時の試験
4. なかなかおススメしにくい試験
 
2. イギリスの会計士制度、ACCAの特徴
 
英国の王室の勅許を受けている会計士団体はざっくり四つに分かれます。
Wikipedia British qualified accountants

 このうち、一般企業の監査を行うのは最初のふたつ。
CIMAは管理会計、CIPFAは公共会計の専門家です。
略称の頭にAとFがあるものは、最初はA、その後経験等によりFに変わるものです。
 
イギリスで会計士どうしは、「私はCharteredです」「私はCertifiedです」などと自己紹介します。
名刺に略称が入っているので分かりますけれども。
私は勅許公認会計士(FCCA)ですが、ACCAは5年経過でFCCAとなります。
ただ、名刺にFCCAと書いても誰にもわからないので、現在は Chartered Certified Accountant (UK)と入れています。
 
Chartered とCertifiedの違い
この両者の違いは、かなり大きく、Charteredの方が格上だという認識がみなさんあると思います。
これは、資格取得に向けての実務経験の積み方の違いから来ていると思います。
Charteredの場合は、実務経験プログラムがしっかりしている監査法人や大企業において、そのプログラムが会計士協会からも認証されているところでの実務経験となります。(うろ覚え)
また、監査法人では、それぞれの段階を一発合格して次の段階に進んでいかないといづらくなって辞めていってしまう感じです。
 
これに対してACCAは、上司がCharteredあるいはCertifiedで、上司が「〇〇の項目の実務を終了した」と書いてくれれば足ります。よって、既に企業で働いていて、でもしっかりしたトレーニングプログラムを作れない会社に勤務している場合は、こちらしか選べないというような感じです。
また、会計系の大学の学部で履修した科目に基づき、試験科目が免除になる制度が多くあります。
 
グローバルな会計士団体
ACCAは英国以外にも多くの会員がいるのですが、これは会計士制度が未成熟であった国にあちこち出ていってパートナーシップで現地の会計士(試験)制度を作って行ったという過去によるものです。
よって、香港・シンガポール、マレーシアなどでACCAと言ってもすぐわかりますし、また東欧・アフリカでもACCAがたくさんいます。
私は今はイランのACCAの若者のメンターをやっています。
 


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?