生きてりゃいいさ、という歌がある
河島英五という、平成生まれはほとんど知らないかもしれない、「酒と泪と男と女」という曲すら知らなくても「飲んで〜、飲んで〜、飲まれて〜、飲んで〜」というフレーズくらいは聞いたことがあるかもしれない。そんな歌手がいました。
どうなんだろう。もう若い子たちは全然知らないのでしょうか。
さて、「酒と泪と男と女」も「時代おくれ」もカラオケでよく歌うのですが、彼の名曲の中で「生きてりゃいいさ」という歌があります。一番の歌詞がこちら。
君が悲しみに 心を閉ざしたとき 思い出してほしいうたがある
人を信じれず 眠れない夜にも きっと忘れないでほしい
生きてりゃいいさ 生きてりゃいいさ そうさ 生きてりゃいいのさ
喜びも悲しみも 立ち止まりはしない めぐりめぐってゆくのさ
手のひらを合わせよう ほらぬくもりが
君の胸に届くだろう
なんとシンプルな歌詞でしょう。僕なりの解釈を二行で書くとこうです。
「苦しいこと色々あるけど、こんな歌があるよ。
とりあえず生きてりゃいい。諸行無常だよ。だから合掌しとけ。」
いやほんとにね、別に生きてりゃいいさ、だし、死にたいときもあるかもしれないよね、だし、最後の手段としてそれも一つの選択肢かもしれないよ。ってことで。
それでも、まあ、なんかいいこともあるねって思えたらいいよね。僕なんか、別に何があるってわけでもないけど、なんとなく楽しく生きていられて嬉しい。時々、なんか一緒に話して、楽になってもらったり、楽になったりもしたり、元気になってもらったり、元気をもらったりして、めっちゃひとりになりたいときもあるし、誰かと一緒にご飯食べたり酒飲んだりするのもいいなと思う。
でも、こうしたいなと思うけど、できないことだって生きていればよくあること。なんで、いまそう思っていることだけ、ちょっとした願いが叶わないんだろうか、なんてこともあるかもしれない。
でも叶わないことだって、あるから、叶った時がありがたいんだ。いつも叶ってたら、なんか調子に乗っちゃったりするんだ。人生ちょろいなとか思っちゃったりして、そのうち、全然うまくいかないときに打ちのめされちゃったりするんだ。
そういう意味では、ろくなこともないけど、たまにいいことがあるんだって思ってるくらいの人にとっちゃ、そこそこいいことが続くと、嬉しくてたまらなくって、むしろこんなにいいこと続きだと悪いことすら起こっちゃうんじゃないかって心配をし始めるくらいなんです。それくらい、嬉しい、楽しい、悔しい、悲しい、辛いなんて感情はめちゃんこ不確かなものなんだと思っている。
だから、気分はすぐ悪くもなるし、すぐに良くもなる。そして悪い気分だって、別に解釈を変えれば意外と悪くなくなったりもするし、考え方を変えれば、ずっと悪いふうに考えていたことが、全然そうじゃなくなっちゃったりもするもんだ。
いやなこともあるかもしれないけど、悪くないこともまあまあ、あるもんだよ。
だから生きてりゃいいさ、という曲でも聴きながら、とりあえず過ごしている時間ってのもあっていいのさと僕は思ったりするんだな。
急に読者の方からサポートもらえてマジで感動しました。競馬で買った時とか、人にやさしくしたいときやされたいとき、自暴自棄な時とか、ときどきサポートください。古民家の企画費用にするか、ぼくがノートで応援する人に支援するようにします。