【TGS2023】「普通に面白いゲーム」って実は凄いことだ、ということを実感した

2023年9月23日(土)、僕は人生初めての「東京ゲームショウ(TGS)」に行きました!この日は、公式発表で10万人近くが入場し大混雑でした。

それでも様々なタイトルの試遊やステージショーを楽しみましたし、夜は、IGN JAPAN主催の「Xboxファンミーティング」に参加する幸運を得て、とても楽しい時間を過ごしました。

普通、TGSの感想というと、試遊の感想とか、気になったタイトルの紹介とかをするのだと思います。でも、僕が書きたいことはそれとは全く違います。

それは、「普通に面白い」ゲームを作ることって、すごく高いハードルをクリアしていて、実は凄いことなんだ、ということを実感したことでした。

本論:「普通に面白い」って実は凄いこと

今回のTGSで僕は、様々なタイトルを試遊しました。それは、専門学校の学生さんの個人作品から、日本ゲーム大賞アマチュア部門のノミネート作品、インディー作品から、AAAタイトルに至るまで、本当に様々でした。

ゲームの実制作をしたことがない僕が、こんなことを言うのはおこがましいのですが、学生作品やアマチュア作品は、一部の例外を除いて、「ゲームとして面白いかどうか」を評価する以前の段階で、うまくいっていないように思われました。

ろくなチュートリアルもなく、いきなり画面にたくさんの要素を出してくる作品や、チュートリアルがあっても、しょっぱなからかなり難しい操作を要求してくる作品など…。これらの作品は、本来なら持っていたかもしれない魅力を伝えることに失敗していると思いました。

一方、インディー作品で、すでにSteamの販売ページができているような作品は、さすがに上で書いたようなレベルはクリアしていました。

しかしそれでも、「グラフィックは綺麗だけど、アクションが単調で面白くない」とか「ゲーム部分は面白そうだけど、ストーリーパートが長すぎる」といった不満を感じる場合がありました。(試遊版で切り取られたパートがたまたまそうで、製品全体を遊ぶと印象が変わる可能性もありますが)

その点AAAタイトルは、そもそもが持っているブランド力を差し引いても、その作品の魅力を効果的に伝えていました。

僕が試遊できたAAAタイトルは『FINAL FANTASY VII REBIRTH』だけでしたが、チュートリアルはタイムリーかつ効果的で、短い試遊時間の中でも、1作目から変わったポイントやストーリーのフックを十分に楽しむことができました。

当たり前の感想と言われるとその通りなのですが、このような経験を経て僕が感じたのは、「普通に面白いゲーム」を作るって、実は凄いことなんだ、ということでした。

学生制作やアマチュア制作のゲームだって、十分凄いです。きちんと動作するゲームを作って、不特定多数がプレイ可能な品質に仕上げた、それだけで賞賛に値します。

一般販売されるインディーゲームはもっと凄いです。グラフィックや音楽などのアセットに統一した世界観やトーンを持たせて、それらを高いレベルにまとめている、それは常人にはほとんど不可能な仕事と言ってよいです。

それだけ凄くても、まだ足りないところがあるのです。それは、本記事で挙げたようなチュートリアルの不備だったり、ゲームシステムのわずかな綻びだったりします。

AAAタイトルやインディータイトルでも評価が高いものは、そういった不備や綻びを徹底的にチューニングし、誰もが「普通に」遊べるようにしてあります。

僕は普段評価が定まったタイトルばかりをプレイしているので、普段意識していなかったのですが、これは実は、ものすごく高いハードルをクリアしていて凄いことなのだと思いました。

これが、今回のTGSで僕が一番強く感じたことです。

まとめ

TGSですが、個人的には、有名タイトルの試遊整理券をゲットしようとするよりも、インディーや個人制作の小規模タイトルを多くプレイする方が楽しめると思いました。

『FF7 Rebirth』も『バイオハザードRE4 VR』も、少し待てば正式発売されていつでも遊べますが、小規模タイトルはこの場でしか遊べないものも多いためです。

今回初めてTGSに参加して、僕はとても楽しみましたし、本記事で書いたような「ビデオゲームの面白さ」について考える機会を持てて、とても有意義でした。来年もぜひ、参加したいと思っています。

(了)

2023.9.24 Itaru Otomaru



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