見出し画像

小田原でパリな人と生ハムで新年会

Vol.007
パリな人というタイトルにありますが、日本人です。
フランス在住の方です。
私がパリにいるというインスタを見て、「パリにいるの?」 という連絡をもらい、なぜか小田原で会うことに。

パリ在住者の実家は大磯だった件

パリにいた私を知って、その方もパリにいるかと思えば大磯にいるという。
結局はお互い未遂じゃんっていう話なのですが、私も箱根に行くということだったので、間をとって小田原で飲もうかという話に。

おそらく私が次にパリに行くことはまだ先の話だし、その方もパリにいるかどうかわからない。であれば、大磯と箱根の間をとって小田原のお互いの知り合いのワインショップへお邪魔することとなった。

トリノとパリの間をとってリヨンもしくはディジョンで会いましょうか? という距離感ではなく、大磯と箱根の間で小田原ならば移動も可愛らしく思えてくる。

しかも常に笑顔な喜びの人なので、新年早々に会えるのはなんとなく縁起も良さそうな装いもあった。

イタリアワインショップ 小田原クインディチ

イタリア料理業界では知られていて、Dancyuの週末パスタという連載ももつハヤシコウさんがいるお店クインディチが成城学園前から小田原に移転した。私にとっては成城へ行くよりも小田原の方が便利がいいので、時々顔を出すようにしていた。

クインディチは、コウさんとアキちゃんが選んだイタリアワインを提供してくれる。そして擦りたての生ハムや目の前で作ってくれる気の利いたイタリア小皿料理を提供してくれる。

超絶薄切りにしてくれるアキちゃん。

連夜満席なので入れるかな? と思っていたら、フランス在住に関わらずクインディチの常連である彼が予約するとなり、訪れることに。
そしてフランス在住者なのに、好むのがイタリアワインであるというのも考えれば嬉しい話である。

新年初の生ハムを小田原で食す

実は私はそんなに生ハムが得意ではない。
というのはイタリアで生活をすると、毎日のように気楽な前菜としてパスタの前に生ハムが提供されるため食傷気味なのだ。そしてあえて日本では食べる必要も感じていなかったので食べることもなかった。

そんな中、アキちゃんがドカンと目の前にハムの塊を取り出したのだ。
2022年1月半ばから日本での生ハム輸入が禁止になってから、早1年が経過しようとしているため、
「まだあるの?」 と私が聞けば、
「輸入の見通しがつかなさそうなので、ドカンと買い入れました!」という。

しかも超絶美味しくなる薄切りシルクカットで提供してくれるから、ワインがエンドレスドリームとなるくらい進む。

でもこんな贅沢は今日できっと終わり。
だってイタリアの生ハムはもう日本では入手できない。

現在、輸入禁止の生ハムは在庫次第で日本での販売は終了予定

もう飲食関係の人ならずとも、生ハム輸入の禁止は知られているところ。
その禁止の理由は100%の致死率に至るアフリカ豚熱という伝染病のせいである。
まして生ハムというのは生の状態で加工されてくるので、菌を持っている可能性が強いとし、日本国政府は国内の畜産物を保護するためにもイタリアからの豚肉畜産物の輸入禁止に踏み切った。これは日本だけでなく、豚肉をよく食する国である中国、台湾でも施行されている。そしてクゥェートや一部のスイスでも制限がある。つまりそれだけ深刻なことなのだ。

原因はピエモンテのクネオでアフリカ豚熱で亡くなっている猪が発見されたゆえに野生の猪であるとされている。なお今でもピエモンテ、リグーリア、アオスタでアフリカ豚熱で死んでいた猪が発見されている。なので各州ベースでの管理ではなく、州を超えた連携をもって対策を取らなければならないとされている。

そして現在ローマで猪が市内にまで大量発生しており、イタリア政府は猪の統制に躍起になっている。麻酔銃で眠らせてうんぬんなど手をかけているが、そうすると動物愛護団体が出てきて、罪のない猪を殺すな! という、公務執行妨害となる阻害行為なども頭を悩ませるところだ。

自然も大事だし食も大事。

日本にも安心安全な生ハムがお届けできる状況になるよう、イタリアが政府として早く対応できるよう願いたいところだ。
まだまだイタリアのアフリカ豚熱の問題はイタチごっこ状態。
スイスで豚に対してのワクチンが開発されたとかされないとかも話題にあがって入るが、そうすると食肉へのワクチンはどれだけ打てばいいのかという話にも。
かなり難局にアフリカ豚熱問題は入っているといえよう。

この記事が参加している募集

週末プロジェクト

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?