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【アテンド日記】テラッチーナとスペルロンガの遺跡を巡る

ローマから国道7号線を南下してラティーナ県へ

国道7号線は『アッピア道(Via Appia)』という別名からも分かるように、古代ローマ時代にローマからブリンディシまでの領地を結ぶ目的で整備されたアッピア街道なんです

勿論、車両用に舗装、拡張されてはいますが、道路脇に連なる巨大な平松の下をドライブするのはとっても旅情を擽られますね

アッピア街道の平松

その昔、この平松は強い日差しから街道を行き交う旅人を守ったそうです

ローマから比較的近いラティーナ県には古代ローマの皇帝達が建てた別荘跡や神殿など多くの遺跡が残っています

宿泊地ガエタへ到着前にそんな遺跡2つに立ち寄りました

テラッチーナのジュピター神殿跡

標高227mの岩山に聳え立つ遺跡はテラッチーナのシンボル

テッラチーナはローマから車で約2時間程度のティレニア海に面した町
どちらかというと『夏の行楽地』としてのほうが有名なこの町…
ビーチから見える岩山に「なんかあるよなあー」程度しか考慮されていないこともあったりしますねwww

実はワタクシもここは初めて!
歩いて昇るのはほぼほぼ不可能な場所、もちろん車で上がれます

駐車場に車を置いて入場料(1人 7ユーロ)を払い遺跡内を進みます

紀元前2~1世紀頃に建てられた古代ローマ共和国時代の神殿らしいですが、それよりずっと以前にも宗教、祭事目的に使用された神殿があったようです

ほぼほぼ崩壊していて神殿の姿はありませんが、
遺跡の隅に設置された透明パネル越しに除くとこんな風に↓ かつての神殿の姿をイメージできます。ナイスアイディア!

神殿はこんな感じだったんだ

海の運航を管理する軍事的目的の建物も併設されていたことから、ここからは何と言っても素晴らしいパノラマが堪能できます

神殿からのパノラマ

ティベリウス帝の超ゴージャスなサマーリゾート

次に立ち寄ったのはスペルロンガ
ここにはティベリウス帝の別荘跡が残っています

ティベリウス帝は紀元1世紀のローマ皇帝
キリストの処刑時の皇帝でもあったのでルカの福音書なんかにもちょこっと記述されてたりします

絶大な権力を握ったローマ皇帝の別荘はどれも贅を尽くした広大なものであることはあたり前ですが、個々の別荘は自然の洞窟内に迎賓用の空間が作られているのが特徴です

眼前に広がるティレニア海を眺める洞窟内

これだけでも十分に幻想的なんですが、当時洞窟内は滝や美しい彫刻で装飾され、キャンドルの照明があったそうです

考古学地区内の博物館にはこの洞窟を飾っていたオデュッセウス伝説がテーマの素晴らしい当時の彫刻が展示されていました

ローマから車で2時間程度のこれらの場所、ローマの遺跡が余りにも有名過ぎてすっかり裏方の感がありますが、訪問客が少ない分じっくりと見学できました

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