その病の名は失(希)望

かみさんが子育てで悩んでいる。

言うことを聞けなかったり、じっとしていられなかったり、
自分の思い通りにならない6歳の我が子に、病名をつけてもらって安心したいらしい。

俺の人生で最大に失敗したことはお前を妻にしたことだと思う。
病名をつけてもらうのはお前のほうだ。

例えば発達障害だろうが先天的な欠落だろうが、どっちにしたって子供に向かい合わなくてはいけないのだ。
世間がどうとかどう見られてるかとかは、時分がどう見られてるかが気になって恥ずかしかったり情けなかったりということで、子供のことを想ってはいない。

どんなんにしたって、自分の子供と目を向き合って自分たちなりにやってかなければいけない、
というか、他にやりようなんかないに決まってるのだ。

わかるよ。
胸にワクワク虫がいて、
尻にムズムズ虫がいるのよな。
じっとしてられないのよな。
ワクワクして止まんないのよな。

お前はきっと思春期の罠に足をとられることだろう。
他の人が気づかないような不思議な段差でつまづくことだろう。

アンコントロールなきみに、なんとか思い通りになってほしいと願う、
それは親心だしエゴだし、
でもまだちょっとは期待したいのさ、お前の母さんもな。

俺は…
優しい子になってほしいとは思うけどね。
すくなくとも、昔の俺よりは賢いさ。

だからもうちょっと、お前のママが人生のことで色々気づくまで、
窮屈だとは思うけど、もうちょっとだけ相手してあげな。

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