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冒険にハプニングはつきものよ

このくそ暑い毎日、なんとかなりませんかね笑

先日より、兵庫県身体障害福祉協会さんが県の事業で行っている、障害者向けのスマホパソコン講座にて、わたくし、講師としてお手伝いさせていただいております。

県内の自治体や団体から、スマホをもっと使いこなしたい。パソコンの使い方で困ってるんやけど教えて。などを必要とされているかたが集まり、講習会を開くといった催し。

わたしもスマホパソコンは毎日使っているので、困りごとや意欲に対しては存分にお答えしようという意気込みで、また、県内。というところにも惹かれました。(いろんなところに出かけるのが好きな人間でして。)

わたしの、県内。という想像を遥かに飛び越えてしまって、講習会をひらいてほしいと依頼があったところは、行ったことのないとこばかり。

こりゃやりきりたい!
ここからは約1ヶ月のあいだに行ってきた各地冒険のお話。

まず初めは明石市

明石は、20年前に兵庫リハの訓練センターへ入所してたというのもあり、よく知っている場所。
あとはツレが住んでたり、釣りに行ったりしたことがあるので、慣れ親しんだとこです。
けど20年前からしたらちょっと変わったかなあ。

次に太子町

どこー?笑
聞いたことはあるものの、ぜんぜん知らなかった。たいこって読んでた。
姫路のもうちょっと東にあるまち。最寄りは網干駅。いったん姫路で下車してひさしぶりに姫路城と遠くから対面。やっぱかっこええぜ姫路城。

姫路駅をでてすぐのところから姫路城が見える。バスが行き違える道路で、ビルが立ち並んでます。

網干駅まで、なんなく乗り継ぎは完了し、現地まで自走で向かう。ナビによると徒歩約30分。2.3キロ。わたしのマシーンではなんの問題もない距離。

ただ、

暑かった。

ピーカン照り。

けっこう田舎な趣だったので田んぼが多く、ビルや高い建物がなく、お昼の12時なんかはお日さまは真上に君臨していた。

電動車いすで、歩いてないし操作レバー倒してるだけやんって思われがちやけど、じっとしたまま直接日光浴びるから、意外と暑いのよね。

初めての場所だったので、googlemapで走りながら地図を確認。
10分くらい走ったころかな、スマホが真っ暗に。スリープやわ思ってタップタップしても真っ暗いまんま。おかしい。電池切れでもないし・・・。
木陰で画面を見てみたら、なんということでしょう。スマホが熱中症に!

スマホの熱中症の症状。画面には、高温注意、iPhoneの本体温度が下がるまでお待ちくださいと表示され、液体温度計の8割が赤く染まったアイコンも表示されている。画面下にある緊急のボタンは使えるみたい。

こんなのはじめてー。温度が下がるまでお待ちくださいって表示になってて、そんなの待てないー!迷子迷子笑
スマホ講座だけあって、数台のスマホを持ち合わせてたからなんとか助かった。
これは予期せぬハプニングやったなあ。これからは気おつけて大事に扱います。

次は丹波篠山市

行ったことはあるけど20年前に車で。なのでほぼ初めて訪れる地でした。
最寄りは篠山口駅。そこから現地は5キロ離れてるというのもあり、駅からはバスがでていた。
田舎だったので、車いすで乗れるバスあるんかなあと思いながら、バスが到着。ノンステップバスでした。(事前に調べとけよ!笑)
わたしたち車いすがバスに乗り込むときは車体の真ん中の扉にスロープをだしてもろて乗るんですが、けっこう稀ではあるが、バスの運転手がそのスロープの出し方を知らないというのがたまにあります。

その、稀、に当たってしまいました。

そして、バスのスロープにはいろいろ種類があります。金属製でふたつ折り、バスの床から飛び出てくるスロープ、バスの床が開いてそれがスロープになるタイプ、フチがない三つ折りタイプ、などなど。(海外のバスでは自動でスロープがでてくるとか。)

今回のはフチがない三つ折りタイプ。こんな感じ(手書き笑)

手書きの絵。スリープが開いているときは両サイドに紐の取っ手があって3枚の板を広げる。ちょうど車いすの横幅(約70センチくらい)と同じくらい。長さは1メートルくらい。その3枚を屏風のように閉じたらコンパクトになり、そのままバスに積まれている。

3枚ひらいて垂直に置けばいいというのはお察しの通りやと思うんですが、これを平行に置こうとする運転手。もう笑うしかない。はじめて傘を手にしたトトロのような振る舞いでした。

こんな感じ(また手書き)

バスに対して垂直に置くとスロープの意味をなす正しい置き方。バスと平行に置いてしまうと折り目が段沿いになってしまうため全く意味のない置き方になってしまう。を表した絵。

いや、垂直に置いてくださいなどを伝え、そんなこんなでなんとか乗車。

そしてハプニングは帰りに起きてしまいました。

お昼のカレーうまかったなあと帰りのバスを待っており、バスが到着。
テキパキしてるっぽい運転手さんでして、さっと降りてきて、今回は床からスロープが飛び出てくるタイプ。(飛び出てくるというか、運転手が引っ張り出す。のほうがイメージ的にいいかも笑)
そのスロープの収納用として、フタがついてます。なんということでしょう。フタが開かん!

こりゃ困ったぞ。フタが開かんかったらスロープだせない。軽く10分くらい、運転手さんはフタと格闘。狭い道だったのでバスの後ろも渋滞し始めて。ちょっと焦った。
仕方がないので、スロープなしで乗ろう。ちょうど縁石があったので、バスをギリギリまで寄せてもらって、車いすをウイリーさせて乗せてもらいました。
乗ったはええけど、フタ開かん問題は未解決。降りるときどーすんねん!笑
なにか他からスロープを借りれたらええんやということで、いっしょに講師をしているかたが帰りのバスも付き合ってくれてたので、JRの駅員にスロープを拝借できるかを聞きに行ってくれて、一方で、バスの運転手は他のバスへ置き型のスロープがないか聞きにいってくれて、もう総出でした。ありがとうございますほんま!

バスから降りれず、車内に閉じ込められた感をだそうと思い撮った写真。

結果、ほかのバスに置き型があったのでそれを使わせてもろて、降りたと同時にJRのスロープをもって駆けつけてくれて、すんませんほんま!

というこれも、予期せぬハプニング。

さて、次は丹波市

ここもなかなか行くことがない地であって、現地までの道のりは事前に下調べ。(したつもり)
篠山口駅で福知山線に乗り継ぎ、柏原駅まで。(読み方は、かいばら!かしはらやん!かしわばら?)
最寄りから現地までは徒歩10分。よゆーや。初めて行く地では電車の都合(電車とホームの段とか)がわからんから、駅員に手伝ってもらうんやけど、朝早かったってゆうのもあって急いで電車に乗りまして、それがとんでもない道中になる引き金になってしまった。(もっと早起きすればよかった。)

まず篠山口まではなんなく、そっから福知山線に乗り換え。初めて行く地で、駅員に手伝いのお願いをしないときは、一番後ろの車両(車掌さんがいる)に乗るようにしてます。なんかあったら声かけれるから。
ところが、電車が発車してふと車掌室を見るとだれもいない。あれー、ドアの開閉どーするんやろう。と思ってた矢先、ひとつめの駅に到着。ドア開かん。よくみてみると乗客がボタンを押して降車していってる!そのタイプかー。

ワンマン車両の車内にて、開ける閉めるのボタンの写真。乗車と降車の説明も書かれている。本来は1両目前側から降車するみたいです。

ボタンの位置が高いし届かんっぽい。あと、電車とホームの段がかなり高い。なら現地も高いやろうなあと。ひとまず、車掌(運転手)のいる先頭車両へ移動しよう。(車両の繋ぎ目わたるとき、脱輪してちょっと焦った笑)

そうこうしてるうちに柏原駅に到着。車掌さんに、すんませーん、おりまーす。ってゆうて、車掌がわたしをみた瞬間、目がパッコーン見開いてて瞬時に焦ってるのがめちゃめちゃ伝わってきた。

ワンマン車両の運転席の写真。車掌の後ろには運賃箱が設置されている。

そしてそれをみた瞬間、わたしもいろいろ察しました。

まず、電車とホームの段がむちゃくちゃ高い。いつもの何千倍やる気と勢いをだせば降りれるものの、車いすが壊れてしまう(過去むちゃな使い方して何回か壊した経験あり)ので、車掌さんに後ろを持ってもらい、ゆっくり降車。

えーっとですね、お客さん、この駅エレベータないんですわ・・・。

・・・。見りゃわかる・・・。いやほんまに!すごいのどかな田舎であって、文明すら感じない(失礼!)澄んでてめちゃいいところ。(老後やったらなあ。)

道中の柏原川の写真。曇り空で山と木々に囲まれている。

お客さん、あとですね、この駅、駅員がふたりしかいないんですよ・・・。

あ、ひとおるんや!(失礼!!)いやほんまに、無人の駅でもおかしくないくらい、静かで、穏やかで、空気の流れがきれいな、いいところ。(仕事辞めたらなああ。)

福知山線線路の写真。1時間に2本の運行なので踏切内から撮影。

ただ、わたしと車いすを合わせた重量が140キロくらいある。大きめの人間が4人でなんとか持ち上がるかなって感じのかさばるやつですわ。

という説明を車掌にすると、ほなら私も手伝いますわ。3人でなんとか運びましょう!
この車掌めちゃかっこよかった。わたしがおんななら惚れてるレベルくらいかっこよかった。

まえに別で、3人で運んでもらったことあるんですが、横をもってくれてたひとが、うでちぎれるー!ってゆうてて、それでも離さんでいてくれたことに感動したのを覚えてます。
なので、うでがちぎれるくらい重いんです。

さらに、この駅の改札はひとつのみ。そして、到着した逆側の番線にしかないという。
えー!階段あがって、渡り廊下つっきって、また階段降りないと改札へ辿り着けないということか!
あのときの悲壮感はいまでも鮮明に・・・。

柏原駅構内の写真。写真右側が2番線。奥の階段をあがり、渡り廊下を通って、左側の1番宣の階段を降りてくるというアトラクション。

すると、車掌さんが駅員さんに、ここ昇降機あったんちゃうのん?と。
おおお、昇降機があるならまだましじゃないですか!と希望が少し湧きましたが、駅員の一言で一瞬にして摘まれました。

いや、ここの昇降機は旧型でめっちゃ怖いんですよ。

聞いてすぐにわかりました。旧型=怖い。怖い=旧型中の旧型。という式が成り立ちます。

車いす用旧型昇降機の絵。キャタピラに椅子がついているイメージ。その椅子の上に車いすごと乗り、椅子が階段の角度に応じて上下します。

これほんまに怖いんですよ!たまに踏み外してずり落ちるし、下りも前向きでいくし、ほんまに怖い。
けど、操縦士によっては上手な人もいて、スムーズに下りれることももちろんあります。ゆうても未だ現役やし、これは画期的な発明だとずっと思いながら、むかしは毎回ハラハラして乗ってました。
なので昇降機は満場一致で却下。

さあ人力で運ぶしかない。運んでもらうしかない!階段急!

そこでわたしから提案。
わたしと車いすを分離して別々で運んでもらえますか?

たまにする手法。あんまり好きくなくて。体もってもらって運んでもらうと決まって尻がでるんですわ。ベルトしない人間なんでズボンがずるズル。

でもそんなことゆうてる場合じゃない。ぶじに向こう岸に辿り着けるなら尻でもなんでもだしてやる!

と意気込んだところで、もうひとりの駅員さんが簡易式の手動車いすをもってきてくれはって、なるほど。わたしは簡易車いすで運ぼうという作戦か!ナイスやわ!

その簡易車いすに移り、3人でせーーーのっ!
これはこれで怖い笑
ほんま運動会の二人三脚のイメージであって、足並みがちょっとでもずれたら車いすは大揺れ。シートベルトもしてないし。なぜかというか、ほんまに重いんやろなって感じで、3人ともなんか速い。
下りはもっと怖い笑
後ろ向きではあるものの、後ろをもってくれてるひとは、段数を見ずに下りざるを得ない状況。なのに3人とも速い!

たぶん、USJとかひらパーとかにあってもいいくらいのアトラクションになると思う。かなりのスリリングよ!

そのスリリングな現場で、わたしができることといえば声出し。
はい!ゆっくりー!いちだん!と一段ずつ声をかける。後ろの車掌さんも合わせて声出し、声かけ。

わたしを運び終え、つぎに車いす。たぶんひとが乗ってないということで、気はちょっと楽やったんやと思います。めちゃめちゃ速かった笑

お察しいただけるかたもいると思いますが、なんせ車掌さん(運転手)も手伝ってくれてたので、もちろん電車は止まったまま。遅延!30分くらい!
えらいことしてもうたわほんま。
車掌さんには礼も言えないまま、電車に飛び乗って運転を再開されてました。
駅員さんたちも、汗だくでハアハアゆうてて、ほんまにありがとうございました!

そんな駅員さんたちに、遅延発生の原因をつくってしもたので、賠償金払います。いくらくらいですか?ってゆうたら、爆笑されました。
けっこう真剣にゆうたつもりやったんやけど、そんな状況下で和ませるボケができて結果よかった。

あとから駅員さんに言われたのが、この番線移動をしないといけない便は1日で2本だけとのこと(16本のうち)。
けっこうな確率のはずれを引きましたね。

なんかやりきった感に包まれ、だいぶ疲れ果てたけど、そっから講習会へ。
駅を出発した途端に、まえがみえないくらいのどしゃ降りで、ハプニング後の雨男勃発。
傘さしながら運転、さらにスマホで地図みながらという、わたしからすると曲芸のような行動でして、ほんまに危ない。
もうなにがなんだか。

帰りは、特急コウノトリで赤ちゃんのように爆睡して帰りましたとさ。

えらい長い文章を自分視点で書きすぎたけど、要は

  • スマホも熱中症になりますよ!

  • ノンステップバスのスロープはでてこないことがある!

  • 初めて行く地は事前に下調べをして、必要あらばきちんと手伝い依頼の連絡をする!

  • 傘差し運転、スマホみながら移動はほんまに危ない!

ということが言いたかったわけです。

みっつめに関しては、調べ方が悪いのか、ぜんぜん必要な情報にヒットしないんですよね。
なので、こういった記事がなにか情報発信のきっかけになればいいなあと思ってます!

ハプニングやら雨男でまったく柏原というところを味わえなかった。
次回、柏原を訪れたときは、じっくり満喫してきます!
ただ、わたし自身ハプニングは大好物なので、あえて巻き起こすかも!

ようこそ柏原へ。柏原駅の案内板。


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