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IT人材不足にはエンジニアの再挑戦が必要

ITサポーターTsuchidaの土田です。デジタル化・AI・DXとIT化が遅れている日本においては、IT人材不足になっています。若い人がなかなか仕事につくのが大変なのに、人材不足というのは相反することです。なぜ、IT人材が不足しているかというと、IT人材に即戦力を求めすぎているからです。求人として求めるスキルや経験が高いと、多少の経験ではスキルとみなされなかったりします。これでは求人と雇用のミスマッチを起こします。

ITエンジニアは40歳過ぎでも可能

昭和の頃からSEやプログラマは年齢が上がると現役でいるのが厳しくて、年齢が高くなると管理にまわるものといわれたものです。ただ管理にまわれる人数は少ないので、現役が厳しいと感じると他の職種に転職します。特に下流工程を担当するプログラマは、時代とともに環境や技術が変わりので、環境に順応するのは大変なのかもしれません。

ITエンジニアとして1つのシステムに携わったのでしたら、本番移行や本番サポートを経験しているはずです。システムがうまく稼働できるかって本番直前の設定やテストが重要です。私はこの本番前のユーザテストやデータ検証を、ITエンジニアの経験者がやればいいと思っています。

システム導入で失敗するケース

私も数社でパッケージの導入や自分の作ったプログラムの稼働をさせています。その際に重要だと思ったのが、本番稼働前にマスターデータをすべてそろえることと、ユーザが既存システムでやっている仕事と同じ仕事を新システムでできるかの確認です。

一般的にITベンダーはマスターデータを揃えることと新システムでのユーザの検証はユーザの仕事だと考えています。でもユーザはこの作業が意外と面倒くさいので、今の仕事が忙しいことを理由にやっていません。
ITベンダーはユーザがやるべきと考え、ユーザはITベンダーがやってくれるんじゃないかという意思の疎通のなさが、本番稼働でいろいろ問題を発生させ、システム導入に失敗します。

失敗の原因をITベンダーはユーザ側にあるとし、ユーザはITベンダー側にあるとして、お互いの問題を歩み寄ることをしません。

私はせっかく導入するシステムを無駄にしてはもったいないので、本番前に一番注意をして動作やデータを検証します。今の日本の中小企業だと、この作業をユーザがやるのは正直無理です。

失敗対策には経験者を活用すべき

システム開発や運用を経験した人間なら、本番前の重要性って理解できているはずです。年齢が高くなって現役を続けられないと思って、他の仕事に就いた人を再チャレンジする場が必要かなと思っています。

システムのテストってプログラム言語がわからなくてもできるけど、動作検証やデータ検証って結構地味で根気がいります。この地味で根気のいる作業に、年齢が高いITエンジニア経験者が最適なんです。COBOLのシステムしか経験してなくても、WEBシステムの検証は可能です。不具合や問題点を指摘して、改善要望をあげればいいのですから。

人手不足は離職者の復帰が必須

IT業界だけでなく医療業界でも人手不足には経験者の復帰を望んでいる感じがします。

経験者って環境依存があるので新しい環境に慣れることは必要ですが、慣れてしまえば今までの経験って案外生きるのです。新しい環境によってさらに経験を積めることになりスキルアップにつながります。

業界の中で長くいる人だけがスキルがあると思われがちですが、業界ごとに既得利権があります。既得利権に順応した人が残っていることが多くて、既得利権に順応できなかった人がドロップアウトしたりします。ドロップアウトしたITエンジニアをもっとうまく活用できたらいいと思っています。


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