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経営分析GPTの紹介

11月6日、OpenAIは、特定のタスクを実行するためにChatGPTをカスタマイズして、アプリのように切り替えて使ったり、他人と共有したりすることができるGPTsを発表しました。
これを利用して、ユーザーが指定した企業の財務データをネットで調べ、経営分析を行って、その結果を記事にまとめる経営分析GPTを作成しましたので紹介します。

上のバナーをクリックすると、経営分析GPTの操作画面が開きます。
そして、経営分析を行いたい企業名を入力すると、自動的にGPTがネットで財務データを集め、経営分析記事を書いてくれます。
日本の企業でも海外の企業でも大丈夫です。



以下に、経営分析GPTが書いた経営分析記事の実例を掲載します。

1.ソフトバンクグループ

ソフトバンクグループの2023年度の財務報告についての分析を行いました。以下はその要約です。

(1) 2023年度の全般的な財務成績

  • 収益: 2023年度には収益が前年比3.9%増の5,912.0億円に増加しました。これは、全セグメントでの収益の増加によるものです。特に、ディストリビューションセグメントではICT関連製品とサブスクリプションサービスからの収益増加、金融セグメントではPayPay Corporationの統合、メディア&ECセグメントではLINE Corporationのアカウント広告とYahoo Japan Corporationの検索広告からの増収によります。

  • 営業利益: 前年比9.8%増の1,060.2億円となりました。これは、PayPay Corporationの子会社化に伴うステップ取得に関連する294.8億円の利益の計上が主な原因です。

  • 純利益: 前年比2.8%増の531.4億円となりました。これは営業利益と法人税前利益の増加、および携帯電話サービス価格の引下げに伴う課税所得の減少に関連する所得税の減少が主な要因です。

  • 調整後フリーキャッシュフロー: 前年比668.5億円増の1,020.6億円となりました。これは、投資活動からの純現金流出の減少によるものです。

(2) 2023年度上半期のパフォーマンス

  • 全体的な成績: 2023年度上半期には、収益が4%、営業利益が6%、純利益が29%増加しました。

  • 消費者セグメント: 0.4%の減収と2%の営業利益減を記録しましたが、営業利益の年間目標の66%を既に達成しています。

  • 企業セグメント: 5%の収益増と15%の営業利益増を達成しました。

  • 金融ビジネスセグメント: 収益は前年同期比2.9倍増となりました。これは主に前年度第3四半期のPayPayの統合によるものです。

(3) その他の重要なポイント

  • ソフトバンクの戦略: ソフトバンクは高リスクなスタートアップへの大規模な投資を行っており、その結果、WeWorkの倒産による影響を受け、789億円(約52億ドル)の純損失を報告しました。

  • 新しい価値の源: 半導体開発企業のArmが上場し、4.65億ドルの資本超過を記録しました。ソフトバンクはAIに重点を置いたより積極的な投資戦略を再開しています。

(4) 長期ビジョンとインフラ構築

  • ソフトバンクは、日本のデジタルインフラの重要な課題として、都市部に集中するデータ処理と電力消費を挙げ、全国の地域に「コアブレイン」と「リージョナルブレイン」を均等に配置した超分散型コンピューティングインフラの構築に取り組んでいます。

  • 北海道苫小牧市に建設中のデータセンターは、再生可能エネルギーを利用しており、FY2026年に最大300MWの電力容量で運用開始の予定です。

  • また、ソフトバンクは高性能コンピューティング(HPC)とAIの基盤構築にも取り組んでおり、2024年までに3500億パラメータの国産大規模言語モデルの開発を進めています。

この分析から、ソフトバンクグループは2023年度において、全体的な財務成績は良好である一方で、WeWorkのようなリスクの高い投資による影響を受けていることが明らかになります。また、AIやデジタルインフラの分野への投資により、将来の成長を目指していることが伺えます。


2.楽天グループ

楽天グループの2023年第3四半期の財務成績を分析します。

  • 全体の業績: 2023年第3四半期には、過去最高となる518.4億円の連結売上高を記録し、前年同期比で10.1%の成長を達成しました。しかし、Non-GAAP営業損失は41.0億円で、モバイル事業の損失減少と国内EC事業(楽天トラベルなど)や楽天銀行、楽天証券の収益拡大により、前年同期比42.0億円の改善が見られました。EBITDAは35.6億円の黒字で、50.4億円の改善がありました。

  • 利用者数の増加: 日本における月間平均アクティブユーザー数は40.9百万人に達し、前年同期比で7.2%増加しました。広告事業の収入は51.0億円に成長し、前年同期比15.3%の増加を達成しました。

  • インターネットサービス部門: この部門の収入は301.2億円で、前年同期比13.9%増加しました。国内ECの収入は224.9億円で14.9%増、楽天市場のユーザー一人当たりの平均購入額は、ふるさと納税プログラムのルール変更により大幅に増加しました。

  • 海外事業: 海外事業も拡大を続け、楽天TVと楽天Vikiのユーザー数はそれぞれ84.4百万人(前年同期比42.1%増)、78.4百万人(前年同期比23.9%増)に達しました。

  • フィンテック部門: この部門の収入は184.6億円で、前年同期比13.6%増加しました。楽天カードの発行枚数は29.54百万枚で、前年同期比7.4%増加しました。楽天ペイメントの収入は20.0億円で、前年同期比37.4%増加しました。

  • モバイル部門: この部門の収入は88.7億円で、前年同期比5.0%増加しました。楽天モバイルの収入は55.7億円で、前年同期比21.6%増加しました。MNO(携帯電話網事業者)の契約者数は2023年9月末時点で522万契約に達しました。

これらのデータを基に、楽天グループは2023年第3四半期において堅調な収益成長を達成していることがわかります。特にインターネットサービス部門とフィンテック部門での成長が顕著であり、海外事業も拡大を続けています。一方で、モバイル事業の営業損失は改善されつつあるものの、依然として挑戦が残っています。


3.Microsoft

マイクロソフトの2023年度の財務報告についての分析を行いました。以下はその要約です。

(1) 2023年度の財務成績

  • 収益:

    • 製品とビジネスプロセス: $69,274百万(9%増)

    • インテリジェントクラウド: $87,907百万(17%増)

    • よりパーソナルなコンピューティング: $54,734百万(9%減)

    • 合計: $211,915百万(7%増)​​。

  • Office Business製品とクラウドサービス: $3.7 billion(10%増)、Office 365 Businessの収益は13%増加​​。

  • LinkedIn: $1.3 billion(10%増)、主にタレントソリューションによる​​。

  • ダイナミクス製品とクラウドサービス: $750 million(16%増)、Dynamics 365の成長が24%​​。

  • サーバー製品とクラウドサービス: $12.6 billion(19%増)、Azureとその他のクラウドサービスの収益が29%増加​​。

  • エンタープライズサービス: $315 million(4%増)、主にエンタープライズサポートサービスによる​​。

  • ウィンドウズ: $3.2 billion(13%減)、OEM収益が25%減少​​。

  • デバイス: $1.8 billion(24%減)、主にPC需要の減少による​​。

  • ゲーミング: $764 million(5%減)、Xboxハードウェアとコンテンツ・サービスの低下による​​。

  • 研究開発費: $27,195百万(11%増)、クラウドエンジニアリングとLinkedInへの投資による​​。

  • 営業費用: $22,759百万(4%増)、主に商業販売への投資による​​。

  • 一般管理費: $7,575百万(28%増)、主にアイルランドデータ保護委員会に関連する費用による​​。

(2) 財務パフォーマンスの分析

  • 収益: 主にクラウドサービス、特にAzureの成長により増加しています。

  • 費用: 研究開発、営業、一般管理のすべての分野で費用が増加していますが、これは会社の成長戦略と新しい技術への投資を反映しています。

マイクロソフトの2023年度の財務成績は、クラウドサービスとAzureの強い成長によって支えられています。一方で、一般的なパソコン市場の需要の減少により、特にWindows OEMとデバイス関連の収益が減少しています。これらの結果から、マイクロソフトはクラウドやAIのような新技術に重点を置いた成長戦略を追求していることが伺えます。


4.NVIDIA

NVIDIAの2023年度第3四半期の財務成績に関する分析を行いました。

  • NVIDIAは、2023年第3四半期の売上高が前年同期比で206%増加し、総額181億ドルに達しました。これは前四半期(第2四半期)の135億ドルから34%の増加です。純利益は92億ドルで、前年同期の6億8000万ドルと比較して1,259%の大幅な増加を示しました​​。

  • コンピューターおよびネットワーキング製品からの収益は、1465億ドルに達し、年間成長率は248%でした。InfiniBandの売上は「5倍」に増加し、NVIDIAのネットワーキングビジネスは年間100億ドルの売上を記録しました​​。

  • ゲーム部門の売上は84%増加しましたが、プロフェッショナルビジュアライゼーション部門の108%の成長には及ばず、自動車事業は4%の成長にとどまり、収益は2億6100万ドルでした​​。

  • この顕著な成長は、AIに対する関心の高まりに大きく起因しています。ハイパースケールクライアントが大量の製品を購入し、企業も自身のモデルの構築に必要な機器を多く取得しています。NVIDIAは、他のテクノロジー企業が独自のAIサービスを市場に投入できるように支援するAIファウンドリの計画を発表しました。また、イーサネットへの移行により、ネットワーキング事業の拡大の余地が増えています​​。

  • 第4四半期の売上予測は200億ドル(プラスマイナス2%)で、これは先に報告された成長率とは異なるペースです​​。

  • CFOのコレット・クレスによると、米国の最新の技術輸出制限により、NVIDIAは一部の製品を中国に販売できなくなっています。これらのライセンス要件は第3四半期の収益に大きな影響を与えませんでしたが、NVIDIAのデータセンター収益の20~25%が中国および他の制裁対象国からのものであるため、第4四半期の売上が大幅に減少する可能性があると述べています​​。

これらの結果を総合すると、NVIDIAは2023年度において顕著な成長を遂げていることが分かります。特にデータセンター製品とAIに関連する分野での収益増加が目立っています。しかし、米国の技術輸出制限による中国市場の影響が今後の業績に及ぼす影響は不透明な状況です。

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