「アイスタイル開発基盤Reborn」裏話 Vol. 2 ~開発予算は奪い合い!?
こんにちは、アイスタイルの近藤です。
「アイスタイル開発基盤Reborn 裏話」 の続編です。
前回は「なぜ、クラウド化しようと思ったのか?」ということを書きました。今回は、それ以前に立ちはだかる強敵について書いてみようと思います。
開発予算は奪い合い!?
2021年6月までは長く「事業」を見てきました。事業責任者なら少しでも多くの開発予算を確保したいですよね?(つねにやりたいことは山盛り。)
期初に開発計画を作っても、やりたいこと(やらなければいけないこと?)が増えたら、もっともらしい理由をつけて予算を奪取しなければいけません。笑
システム投資予算の優先順位
これですね。これが曲者なんです。笑
そうなると必然的に「リファクタリング」と呼ばれる基盤システムを改修するための予算が標的になります。つまり、事業に直結する開発が優先されることが多いですよね?
おうちで例えるなら、「建物やインテリア(事業に直結する開発)」ばかり直して、「基礎(基盤システムを改修するための開発)」みたいに見えないところは後回しという感じでしょうか?
そうなると耐震補強されてなくて、家もろとも倒れちゃうみたいなことが起きちゃいます。ご多分に漏れず、弊社でも長いことそのような状況が続いていました。
立場変われば、なんとやら!?
そして、VPoEとして一番にしなければいけないことは、
クラウド移行予算(基礎工事費用)の確保
でした。逆の立場にいたのに、立場変わればなんとやらですね。過去の経緯と共に、どのくらいの「期間」と「費用」がかかるのかを綿密にシミュレーションして導き出した答えが
開発予算「30%」をブロック
でした。事業側が気にすること、どうやって回避してくるかは相手の立場をよーく理解しているので、こちらも綿密な準備をして経営決裁へと持って行きました。
すったもんだの大炎上!になるかな?と覚悟をしていましたが、拍子抜けするくらいあっさりと合意を得ることができました。(一行であっさりと書きましたが、準備に半年以上かけて調整しました。書き始めたら止まらなくなりそうなので気になる方は是非個別にて!笑)
総論賛成!各論反対!?
となる可能性を秘めていますがその後日談は!?また次回に。
【書評】社長の条件/中西宏明・冨山和彦
元日立製作所社長、経団連会長の中西さんの経営塾的な一冊。
2008年のリーマンショックで赤字に転落した日立製作所をどのようにしてV字回復させたのか?超保守派の代名詞ともいえる「経団連」でどのように立ち回ったのか?
著書後半の事例は大企業ばかりですが、我々のようなベンチャー企業にも一般化できるエッセンスが凝縮されている一冊でした。
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