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演奏家にエロチズムは必要か。その影響は?

「どうやったらエロい音になるのかわからない」(意訳を含む)

という話題や相談は学生のころ多数あったような記憶があります。それに対して「恋したらイイんじゃなぃ?」的な実践も難しい解決策を数多く聴いたような気がします。たしかに妄想は芸術の原動力かもしれませんが、その最たる対象である男女の内なる劣情を描く商品(ポルノメディア)を実際に観ながら本番で演奏を実践した話などの類を聞いたこと無いんですよね。

映画「レッド・バイオリン」ではイメージとして性交しながら即興演奏するという、なんとも少年には刺激の強いシーンもあります。あれ、たしかにイメージとした映画上の表現なんですが、クリエイターたちも人間。異性に恋し発情し、さまざまな感情をもち、その誰にも吐露できないムッツリエネルギーを作品に込めるなんて、中学生でも美術の授業で知っています。

歌手は恋や劣情を赤裸々に歌詞にのせ「惚れた好きだ」と大声で歌い結婚離婚を繰り返し、作曲家や絵描きは作品に時には暗に時には露骨に劣情を形として残せるのに、演奏家はなんか良く分からずにすぐ消える「音」にフワフワ乗っけるだけなんですよね。

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