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【新NISA】Excelで検討する新NISA投資戦略:相関のある乱数を使って改めてモンテカルロ・シミュレーションを実施

さて、これまでのところで、新NISAの投資戦略を考えるにあたり、モンテカルロ・シミュレーションに必要な1)投資対象の期待収益率とボラティリティ、2)互いに相関のある2つの標準正規分布に従う乱数を準備してきました。今回はこれらを使って、前回やってみたモンテカルロ・シミュレーションを同じExcelの構成で再度やってみました。


これまでの議論の流れ

ここで一度これまでのnoteを整理させていただきます。
・最初に月次で50年の期間(600ヶ月)で10,000回の試行を想定し、シミュレーションにチャレンジしました。しかし、つみたて枠、成長枠それぞれの投資対象の相関を考慮すべきであること、また期間と試行回数の設定が大きすぎて、想像以上にファイルが重くなってしまったこともあり、一旦これ以上先に進むのを断念しました。

・振り出しに戻り、まずは米国株、日本株を投資対象とする前提で、それらの代表的な株価指数の過去のデータから、シミュレーションに使用する期待収益率、ボラティリティ(標準偏差)、相関係数を決めました。

・そして前回は、互いに相関のある2つの標準正規分布に従う乱数をExcelで発生させました。

今回のExcelファイルの構成

前回作成した相関のある乱数を発生させたExcelシートをそのまま活用し、以下のシートの構成にしました。
・つみたて枠Calc: 標準正規乱数Xを使ってつみたて枠のリターンを計算していきます。投資対象は日経225(期待リターン8%、ボラティリティ18%)です。
・成長枠Calc: Xと相関のある標準正規乱数Zを使って、成長枠のリターンを計算します。投資対象はNASDAQ(期待リターン13%、ボラティリティ25%)です。
・合計Calc: つみたて枠Calcと成長枠Calcの合計のシートです。

Excelシート構成

Excelでの計算シートの作成

つみたて枠Calcと成長枠Calc上での計算は以前と変わりありません。今後、いろんなタイプのシミュレーションができるよう、期待リターンやボラティリティ、そして毎年の入金額を変更できるようにしてあります。

例:つみたて枠Calcシート

計算式も前回同様、株価はこちらのWikipediaに説明されている幾何ブラウン運動に従うとして:

(当月末の運用残高)={(前月までの運用残高)+(当月の入金額)}x{1+(月次の期待リターン)+(月次のボラティリティ)x(標準正規乱数)}

という式を使いました。

今回はシミュレーション期間や試行回数を大幅に削減したので、計算は非常に短時間で済みました。ファイルをセーブするときに少し時間がかかりますが、これくらいであれば今後結果の考察をしていく際にも負担は少なそうです。

今後のプラン

今後のnoteでは、とりあえず自分自身のシナリオに当てはめた結果の考察、そして今度は違った世代、違った入金パターンで結果がどうなるのか、いろんなシナリオで見ていきたいと思います。

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