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【投資】為替リスク(ドル円)に対する考え方

以前の記事「なぜ米国株が好きなのか?」でも書きましたが、自身のポートフォリオは米国株と日本株がメイン。国際分散投資は、米国企業のビジネス活動(売上や利益)を通じて、それぞれの企業に任せているというスタンスです。

そうなると、あと自分で考えないといけないのは為替リスク。特にドル円のリスクをどう考えるか、ということになります。


外国為替の変動要因は?

日々、刻一刻と変動する外国為替相場ですが、その変動をもたらす要因にはいくつかあります。特に以下の三菱UFJモルガン・スタンレー証券のサイトは、外国為替の変動要因について、中長期的な観点、短期的な観点に分けてわかりやすくまとめられてます。

具体的には、中長期的な変動要因として、2国間の金利差、貿易収支、インフレ率の差、そして短期的な変動要因としては、中央銀行の為替介入、政治的要因、経済指標の発表、地域紛争などが挙げられてます。

日米の金利差のみに着目

FXといった短期のトレードで利益を上げることを目指す投資家やトレーダーは、短期的な変動要因に着目し、日々の為替の変動に一喜一憂することと思います。一方、自分の資産運用に関しては、投資ホライズンは5年、10年といった長期ですので、日々の変動を気にせず、中長期的にどうなのかということが大事だと思ってます。

その中で、私自身が為替リスク、特にドル円相場について唯一気にしている要因は日米の金利差です。短期金利なのか、長期金利なのか、といった細かい違いはありますが、総じて日米の金利差が拡大傾向にあるのか、縮小傾向にあるのか、そこだけを気にしています。

なぜ金利差のみに着目しているのか?

ではなぜ中長期的なドル円相場を考える上で、日米の金利差のみに着目しているかというと、主に2つの理由があります。

1つは、過去の実績において、日米の金利差とドル円為替の変動が連動しているということです(要は実績が物語っているということです)。以下のチャートはJP Morgan Asset Managementからの抜粋ですが、日米の10年金利の差とドル円の相場が、(完璧な相関ではありませんが)中長期的に連動していることがわかります。

細かいところでみると連動していない時期もありますが、自身もそこまで完全な連動は求めてませんので、実用上は十分ではないかなって思ってます。

日米金利差とドル円(J.P. Morgan Asset Management)

金利差のみに着目している2つ目の理由は、中長期的な方向性の見通しが立てやすいことです。例えば、現在は米国は利上げもほぼ終盤に差し掛かっており、一方で日本はYCC、イールドカーブコントロールの修正が徐々にされてきている状況、つまり今後日米の金利差は縮小方向であろうことは、比較的蓋然性が高く考えられるところかと思います。

もちろん、今後も同じように動くかということに関しては100%の保証があるわけではありません。しかし、個人が自分のポートフォリオの為替リスクを考えるにあたって、そのわかりやすやと見通しの立てやすさは重要なポイントかなって思います。

現在の状況

前述のとおり、現在は米国は利上げサイクルの終盤、日本はいよいよこれまでの超低金利政策からの転換(かといって、積極的な利上げまでは時間かかり過ぎるだろうな)という状況。つまり日米の金利差は今後縮小方向、とすると、これまでの円安ドル高相場は一旦は終了かなって想定してます。

ではこの状況下で自分は何をやっているかというと:

  • 米国株よりも日本株を選好しています。新たな投資資金については、米国株ではなく、日本株に振り分けています。

  • ニュージーランドの不動産(NZドル建ですが)を売却しています。まだ売却プロセス中ですが、今年中には売却資金を日本円に回収していく方針です。(ニュージーランドの不動産投資についてはまた機会があったら書きたいと思います)

  • なお米国株を売って日本株を買うというローテーションはやってません。今後円高になる可能性があったとしても、現在の米国株比率/米ドル比率も割と居心地のいいところでもあります。むしろ、円高になり、今度は逆に金利差が拡大に向かうであろうというところで、米国株への追加投資ができればいいかと思ってます。

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