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【投資】株主優待の良し悪し…

株主優待は、個人投資家を惹きつけるツールとして多くの企業に採用されている株主還元手段の1つです。自社の商品を提供する企業もあれば、「プレミアム優待倶楽部」にて好きな商品に換えられるポイントを付与する企業もあります。株主優待を目的として株式投資を行ういわゆる"優待投資"は、"優待名人"として名をあげた桐谷広人さんによって、一気に広く知れ渡りました。

そんな株主優待ですが、私自身はその株主優待を目的に投資はしていませんし、基本株主優待には賛成ではありません。ただ、先日株主総会に出席したニッソウ(1444)のように("(株)ニッソウ(1444)株主総会に参加")、保有していた銘柄が後で株主優待制度を導入した結果、その株主優待の恩恵に授かっていたりはします。

でもまあいい機会でもありますし、ここで株主優待について、そのいい点・課題点を整理してみたいと思います。これはあくまでも(株主優待にはそれほど賛成ではない)私自身の観点からのポイントなので、人によっては受け取り方も違ってくるかもしれませんね。その点はご了承ください。

良い点

  • 先にあげたニッソウ(1444)のような新興企業、時価総額の小さな企業にとっては、株主優待の導入によって投資家層が拡大、株価の上昇に寄与します。理屈の上では、優待しようがしまいが株価は関係ないはずなんですが、事実として"優待のみを目的とした投資家"っていますからね。株主総会でも優待のことだけ質問されてた方がいらっしゃいましたが、「本当にそれだけが目的とした人、いるんだな」って実感しました。

  • その企業の製品・サービスが好きで、それが優待商品となっているなら嬉しいですね。僕はそういう銘柄は保有してないですが…唯一、コメダ珈琲のコメダホールディングス(3543)くらいかな。そんなにファンではないんですが(笑)

課題点

  • 機関投資家にとっては、株主優待は無駄な制度です。以前何かの記事で読みましたが、GPIF等の大手機関投資家は優待もらっても困るので、金銭に変えられるものはできるだけ金銭にして、そうでないものは寄付したりしているそうです。基本、外国人投資家にとっても無駄な制度だろうなって思います。前述のニッソウ(1444)ですが、今は機関投資家の投資対象になるような時価総額ではないので、個人投資家層を拡大するための株主優待制度は有効だと思いますが、将来的にはそういう機関投資家が投資対象とするくらいまで時価総額が拡大してほしいなと思っていますので、そうなったときには廃止(はるいは配当に切り替え)してほしいなって思ってます。

  • 税金がグレーです。国税庁は株主優待は雑所得として課税対象との見解を示していますが、個々人で年間に享受されている株主優待はそれぞれ少額であることや、経済的価値の判定が難しいところから、実際のところは野放し状態のようです。ただ、優待投資家の桐谷さんのように、株主優待で生活している人は要注意かもしれませんね。

  • 権利落日に結構株価が下落します。先のニッソウ(1444)の例ですが、先日の権利落日には、優待でもらえる利回り(いわゆる優待利回り)を超える大きな下落をしました。時価総額も小さく、日々の取引量・流動性も低いのでちょっとの売りでも大きく株価は下落してしまいます。他にはニュースもなかったので、優待目的の投資家の存在がより明確になりました。投資家層拡大、また取引量の拡大にはプラスである一方、余計な株価の下落はマイナス。ただ、そういった時は逆に買えばいいんですけどね。

株主還元を考えるのであれば、素直に配当金を払う(二重課税の問題はあるんですが)のが、その企業の株を保有する全株主に対しては一番フェアだと思いますね。

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