あの広さと、星のような数の人を思い出しながら。|エッセー
とある木曜日の18時30分01秒後、あるバンドは、きれいな音の長いイントロでライブをスタートさせた。そのころ私は会社にて、にがい顔で打ち合わせ中。パソコン画面をにらみながら早く打ち合わせが終われ、終われと願っていた。
7日前にたまたま仕事をしながら聴いた新しいアルバムは、ライブ収録曲のアルバムだった。聴きながら心をつよくつよく打たれて、仕事中の手を止めてライブのチケットが余っていないかとすぐに探した。一週間後にライブがあるらしい。抽選でスタンド席のチケットを取ることができ