見出し画像

『失へる心のうた』品川陽子詩抄 (No.29)

  失へる心のうた

鳥の居ない
鳥かごをかけて
いくとせか

春来れど
花を咲かせず
秋去れば

こゝろに重い
夜毎の落葉よ

                           タイプ原稿より



(『品川陽子詩抄』平成25(2013)年10月 
            柏崎ふるさと人物館発行 より)

#品川陽子 #品川約百 #詩


※サムネイルの画像 出典:国立国会図書館「NDLイメージバンク」
杉浦非水花鳥図案集
(https://rnavi.ndl.go.jp/imagebank/data/post-95.html)


「失へる心のうた」は、「失へる心を歌へる」という題で、雑誌「音楽評論」 昭和11年3月号に掲載されました。





      「音楽評論」第四巻第五号 昭和11年3月号 より
                    日本近代文学館 所蔵



品川 陽子(明治38年(1905)12月6日―平成4年 (1992) 12月12日)
本名は品川 約百よぶ
新潟県柏崎町納屋町に生まれる
詩人
佐藤春夫に師事
兄に、本郷の古書店「ペリカン書房」の品川力、弟は、版画家の品川工

写真はペリカンレストランで撮られたものと思われる。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?