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『照井榮三氏に贈る さゝやかなる花束』品川陽子詩抄 (No.44)

照井榮三氏に贈る
  さゝやかなる花束
  
  其一
いづこよりうま
いづこにくか
ひろごりほそり
神々かうがうしくもびて
あからむ
そのうたごゑ
  
  其二
聲無こゑなふかみに
なが
そのうたごゑ
きゝほるゝ血汐ちしほ
このまゝに
こゞ江くとも
なほさそはれゆるゝや
わがたましひ

                  (品川力氏スクラップブックより)

照井榮三は大正ー昭和前期のバリトン歌手。独唱会で陽子の詩を唄うこともあった。

      

(『品川陽子詩抄』平成25(2013)年10月 
            柏崎ふるさと人物館発行 より)

#品川陽子 #品川約百 #詩 #照井栄三 #照井詠三


※照井栄三(詠三)帰朝第一回独唱会は大正15年(1926)11月27日、
日本青年館にて開催された。
演奏された曲(順番は不明)

ガブリエル・フォーレ「月光」
ルネ・バァトン「子守歌」
バンベエル「雪降る」
フランス民謡四曲「エキゾデュの細歩曲」
        「若い娘等よ」
        「氣輕な女羊飼」
セザル・フランク「夜曲」
レエナルド・アーン「獄屋」
         「美しき時」
ドビュッシー「ひそやかに」
オネッガァ「秋」
スペイン民謡四曲 ファリア「ホタ」

(小松耕輔著「音楽と民衆」蘆田書店 昭和2年3月5日発行 国立国会図書館所蔵 を参照しました。)









品川 陽子(明治38年(1905)12月6日―平成4年 (1992) 12月12日)
本名は品川 約百よぶ
新潟県柏崎町納屋町に生まれる
詩人
佐藤春夫に師事
兄に、本郷の古書店「ペリカン書房」の品川力、弟は、版画家の品川工


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