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#56 【読書メモ】段取りの教科書

【段取りは「目的地」を決めるところから】
1.プロジェクトのゴールをイメージする
◆ぼくはいつも、プロジェクトの完成形をビジュアルでリアルに想像します。
◆「ほんとうにそうかな?」「もっといいやり方はないかな?」などと疑う。そこで有効なのが「ビジュアルでリアルに想像する」ということなのです。
◆ぼくは依頼を受けたときに、まずは疑うところからはじめます。99%疑う。

2.ゴールを「ビジュアル」で共有しよう
◆まず完成形のイメージを「画像で、ビジュアルで」探してみる。
◆画像検索による「資料集め」
◆販売数量や金額を満たすのは「目標」ではなく「結果」です。
◆ビジネスの場では、結果のことを目標と勘違いする傾向があるのです。このプロジェクトの場合は「東京で一番のおみやげになること」。それが「目標」だと僕は考えました。
◆最終のイメージはビジュアルで考えつつも、そこに行き着くところまでは説明ができるようにしておく。そこが大切だと思っています。

3.想像の範囲を100年後まで広げよう
◆目的を考えず、ただ以来にそのまま応えていたら、最高の結果は出ません、
◆ただ、「想像する」といっても限界はあります。全く知らない分野のことを想像するのは難しいでしょう。そういうときは、似たケースを参考にするといいでしょう。

4.「ターゲット」の解像度を極限まで上げよう
ひとりの人間としての「素の感覚」を忘れないことが大切なのです。

【栄生の段取りをするために「目的地までの地図」を描こう】
1.すべての仕事は「ルーティン」である
◆すべてのものごとは、一回一回異なるのではなくて、ほぼルーティンであり「型」にほめることができます。大きな流れはどれも同じ。
◆調べる→大まかな方向性を決める→具体的なプランをまとめる→仕上げ作業をする→完成

2.「ルーティン」が余裕を生み、仕事の質も上がる
◆アレンジや工夫ができるのはプロの領域に達した人だけです。
◆パターン化し、「やることは決まり切っている」と思えば、これから起こりうることも予測しやすくなります。そうすると、何かトラブルが起きたときも、「ああ、こう来たか」と対応できますし、ほんとうに予想外のことであっても、自分の余裕でなんとかカバーできるのです。
◆こうした「パターン化」が可能なのは、デザインも「ルール」があり「正解」があると考えているからです。
◆たとえば行送りは「文字の級数×1.6を基本とする」というのが、ぼくのなかにはルールとしてある。また「端から何ミリ」というときは8ミリか12ミリのどちらかという場合が多い。こういったルールを見つけていくと、どんどん効率は上がっていきます。
◆「選べる」という状態は以外に心理的負担が大きい
◆ルーティン化して、自分が決める回数を減らすことで、ほんとうに大切なことに集中できます。
◆時間も空間も極力シンプルにしていきましょう。
◆ルーティンによってなるべく選択、決断をする数を減らして、そのぶんのエネルギーを仕事に回す。それができればさらにいい仕事ができるようになるはずです。
◆ルーティンでひとつこなしていき、そこから生まれた余裕で、仕事の質を高めていくのです。
◆「すごいこと」は、目指すものではなく、ゴールしたその後からついてくるもの。そのためには、確実にゴールすること。そしてゴールのために段取りをすることです。

  1. コンセプトはプロジェクトの「警察」である
    ◆「コンセプト」をプロジェクトごとに決めています。みんなが共有できる「わかりやすい言葉」を用意するのです。
    ◆「目的をひとことであらわすような言葉」があれば、迷ったときに原点に立ち返れます。
    ◆チーム全員が、それぞれの思惑を超えて、ひとつの方向に進むためにもコンセプトは必要なのです。
    ◆ぼくが「いいな」と思ったのは「気持ちのいい場所になりたい」という部分。ふつうは「気持ちのいい場所だ」と言いたくなる。そこをあえて「なりたい」にしたことで、このコピーは成功しているのです。
    ◆素晴らしいコンセプトは、わかりやすく、行動も自然とついてきます。

4.まず「知ること」からすべてはじまる
◆まず「知る」ことなしに、仕事がうまくいくはずがありません。
◆センスは、多くの知識をストックし、最適な組み合わせを考えることで生まれ、磨かれていきます。
◆どんな仕事でも、基本情報のインプットはマストです。
◆自分で調べる以外に、さまざまな人に聞く、というのも情報収集に欠かせないプロセスです。
◆格好つけない。恥ずかしがらない。わかったふりをしない。「わからない」と明言し、現場の人たちの前でありのままの自分をさらけだす。

【目的地まで最短距離で進もう】
◆「いいものをつくる」よりも「時間を守る」ほうが大切
◆締め切り>いいものをつくる
◆「完成したら世に出す」のではない。「締め切りが完成」である
◆「時間があれば、もっといいものができた」という言い訳は通用しません。とても難しいことですが、「時間内にやりとげることも実力のうち」というシビアさが必要なのだと、僕は考えています。
◆締め切りをつくる。ない場合は「仮」でもつくる
◆「正式な締め切り」には絶対に間に合うように、バッファをもって「プレ締め切り」を決める
◆まずは機械的に、仕事を時間ではかってみる
◆「やるべきこと」のリストについて所要時間を設定する

【脳内に「空白をつくる」ために段取りをしよう】
◆なるべくストレスなく、早く仕事を進めるコツは「自分の頭の中に思考を入れておかない」ということです。
◆具体的には「紙に書く」「スマホに入力する」「人に振る」
◆ぼくが準備を万全にしたり、あらゆる段取りを整えたりするのは、すべてこの「空白」をつくるためなのです。
◆完璧を求めずに、ある程度かたちにしたらとにかく投げる。
◆もうちょっと粘ればいいアイデアが出るなんてことはない

【目的地までチームで動こう】
◆「できないんだったら、できないって言えよ」と。
◆「できないと言え」と言われたときに「ほんとそうだよな」と思いました。なぜもっと早い段階で「できない」と言われなかったのだろう。おそらくそれは「自分をよく見せたい」という思いによるものでしょう。つまり、仕事のことを考えていなかった。「自分の見え方」を優先してしまっていたのです。
◆もうひとつは「できないような仕事を上司が振ってくることはない」という思い込みです。今上司という立場になってわかりますが、たくさんいる部下について「各自が今どのくらい仕事を抱えていて、どのくらいの量を渡して、どれくらいの処理速度でできるか」を完璧に把握している上司はほとんどいないでしょう。よって、部下やスタッフはできないときには「できない」と言う必要があるのです。
◆「いつまでにやればいいですか?」もしくは「いついつまでならできます」という言い方をしていました。
◆「所要時間」を添えて指示を出す
◆「これ◯分でできるから」と絶対に所要時間を添えて指示を出します。これは「◯分でやれるレベルでいいよ」という意味でもあります。
◆たとえば「10分で」と言ったら「かんたんでいいから調べる」「ざっくりつくる」ということだし、「5時間くらいかかるからね」と言ったら、きちんとやるということです。その時間内に終わらない場合は、やり方がおかしいか、求めていない精度で異常に細かくやってしまっているのです。
◆「課長、この仕事はだいたい1週間かかると思うのですが、この見通しだと甘いでしょうか?」「このミーティングの資料は3日前に仕上げて部長の決済を仰ぐつもりですが、それで間に合いますか?」
◆「自分が思っていることを、ぜんぶ伝える」というプロセスをめんどうくさがってはいけません。


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