見出し画像

あなたにできないわけがないっ!

農業の日は、優雅に田畑の見回りから始まります。

「うんうん、昨日除草したところは、やっぱりキレイだなぁ~」
「おぉ?ニンジンは、もうほとんど雑草を寄せ付けないくらいになったな」

「おや?この水田は、この間除草したはずだけど、もう草が生えてきた?

「いや、このラインは平気。ここも大丈夫。あー、でもここは怪しいかなぁ」などと覗いていたら・・・

ゴンッ!!!!


やっちまいました

愛車・エブちゃん、用水路にハマるの巻。

先日のパンクといい、このクソ忙しい時に内側から仕事を作って、皆さんの足を引っ張る竹内・・・本当に嫌気がさします

4WDにして、脱出を試みましたが、まるで動きません。

農業リーダー・軍曹殿に連絡を取ったみたところ、軍曹殿はすぐに来てくれて、軽トラの荷台にあった木を組み合わせて、「これでどう?」って・・・さすがすぎます。

普通、即席でこれはできんでしょ(笑)。

ただやはり、強度の問題がありそうなので、軍曹殿はジャッキを取りに一旦、倉庫に引き返されました

しばらくボーっと、突っ立てたら、向こうの方から手押し車を押した女性が二人、こちらに向かってきました

落ちちゃったんでしょ?コレ使えば出られるから」

持ってきていただいたのは、数個のブロックでした。

「この間も落ちちゃった人がいたんだけど、コレで出られたからね

そう言って、ブロックを用水路にセットしてくれました。

そのうち、近くを散歩されていた年配の方や、車で通りがかったおじさまにも助けていただき、このブロック作戦で、見事、エブちゃんは用水路から脱出できました

みなさま、本当にありがとうございます!!!

「あのぉ、せめてお名前だけでも・・・」状態だったのですが、みなさんクールに「いやぁ、ただの通りすがりのものです」といった感じで、スーッといなくなられてしまいました

軍曹殿はもちろんですが、こうやってみなさまに助けていただき、本当にありがたいこってす

いろんな問題を抱えている社会ではありますが、私の周りは、今日も「この世の中、まだまだ捨てたもんじゃない」と思わせてくれる出来事に満ち溢れているのでした。


と、そんな素敵(?)なイベントで始まったこの日、近くに住んでいる方ボランティアに来ていただきました。お手伝いいただいたのは、田んぼの苗直しです。来ていただいて、本当に助かりました

ただこの方、農大出身で、ずっと農業をやりたいとおっしゃっているのですが、なんだかちょっとよくわからない感じなのです。参政党の応援なんかもされているので、これからの社会で、どんなことが問題になりそうなのかも、大体、わかっているようです。

しかし、それにしては借りている畑が、すごくこじんまりとしています。

「どうして?」と聞くと、「しばらくは、お手伝いしながら勉強です」と答えます。

これを聞いて、私、少し説教垂れてしまいました

「もう既に肥料の高騰だってしてますよ?農業始めるって言ったって、すぐには立ち上がらないんですよ?ド素人の私ですら、今年から田畑2反借りて、実地で勉強してるんですよ?」

まぁ、いろいろな考え方はありますから、みんながみんな、田畑を確保しながら農業をすることもないとは思います。けれども、これから食料の問題が起こりそうだということを知っていながら、その気になれば、ちゃんとできる環境が目の前にあるのに、しばらくは適当にボランティアだけの農業で済まそうなんて・・・そんなんでいいわけないっ!!!

思わず、いろいろと話し込んでしまいました

1.十分な田畑を借りる!
 →田畑がなくて農業ができない、という状態にはしない!!
2.十分な種や苗を確保する!
 →種や苗がなくて農業ができない、という状態にはしない!
3.時間を確保する!

 →時間がなくて農業ができない、という状態にはしない!
4.人を確保する!
 →労力が足りなくて農業ができない、という状態にはしない!

全然、手を付けられていないのなら、まずは1を進めることが大切です。どんな農業をするにしたって、田畑がなければ始まりません。田畑がなくて困るか、田畑があって困るかの二択を選ぶとしたら、断然、田畑があって困る方を選ぶべきです。「田畑がなくて農業ができずに困る」という状況は避けなければなりません。多少、広めに田畑を借りた方がいいと思います。

で、次にその田畑に植える作物の種や苗を確保することです。せっかく田畑があるのなら、そこを十分に使えるだけの種や苗があるといいです。植えるものがなくて、スペースが空いてしまったなんてなったら、もったいないです。

この1、2は、やろうと思ったら、そんなに難しくありません。住んでいる環境によっては、比較的簡単に整えられる条件です。これらは、いわば器みたいなもので、全体のキャパを決めるものです。したがって、なるだけ広く、大きくとっておくことが、将来の可能性につながります。

問題は、3番以降です。時間や人の確保は、なかなかに難しいです。ただし、3番以降(時間や人の確保)は、100%じゃなくていいと思います。10かけたら10、50かけたら50、かけた分だけ成果が上がるという類のものになります。

この日、その方に伝えたかったのは、1、2はちゃちゃっとやって、3とか4で悩みましょうよっ!って話でした。

一通り、お話が終わったところで、その方もだいぶやる気になったみたいでした。まずは1の田畑の確保から、考えてみるそうです。

うんうん、その調子で頑張ってみてください

この日の最後、お手伝いのお礼に、私が育てた苗をお分けしました。

ついでに、私の畑でとれた大根もプレゼントしました。

車を用水路にハメてしまうド素人ではありますが、こうやってだって、大根だって作れたんですっ!あなたにできないわけがないっ!

この日は、そんな話をしながら、できる環境がある方は、これからのことを考えて、とことんチャレンジされてみてはどうかと思うのでした。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?