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訳わからんことだらけ

今さら、コロナ茶番について、アレは真実なのか?とか、アレは怪しいといったようなことを論うことは、あまりないように思います。

既に、いろいろなことが目の前で起こっていますし、肌感覚で分かることもたくさんあります。報道されている内容は、そうした実体験とも照らし合わせれば、おおよその真偽を判断することもできるのではないでしょうか。


一方で、まるで訳が分からないものもあります。

先日のトンガ噴火については、ようやく現地の状況に関する情報が入り始めました。

噴火直後から、通信が遮断されてしまっていたので、その間、何が起こっていたのかもよく分かりません。人によっては、この噴火自体が「作り物のニュース」ではないかという話すらあります。

現実の話として、津波が起こったり、潮位変化が観測されたりする場所もあるので、全部が「作り物」というのは違うかもしれません。

ただ、分からないので、そういう話も全否定せず、一旦、横に置いておきます

とにかく、報道によれば、トンデモない規模のものであったということになっています。

想像を絶する広範囲のものですし、こんな規模で噴火が起こったときの火山灰が、どの程度のものなのか考えるだけでもゾッとします

ただし、あきらかになってきたという現地の状況について、なんでこんなもので済んでいるのか?という疑問もあるようです。

海底火山の爆発なので、いわゆる火山灰は少ないのかもしれません。あるいは、トンガの首都が噴火場所から(65kmほど?)離れているようなので、その距離のおかげで、桜島でイメージするような火山灰の量ではなかった可能性も考えられます。

実際のところ、どうなんでしょうね・・・。


皆さんがどうかは分かりませんが、私の噴火のイメージは、こんな感じです。

2013年に西之島近くで海底火山が噴火しましたが、2020年になっても西之島から噴煙が立ち上っているといいます。

「地学雑誌」127巻2号に掲載されている「堆積物から超大規模噴火の継続時間を読みとる方法」という論文では、噴火の継続時間に関する研究がなされています。そのなかには、こんな記述もあります。

噴火の継続時間について、歴史噴火も含めて比べてみると、規模が大きいほど、本格的噴火の継続時間が大きくなる傾向が読みとれる。仮にカルデラ形成噴火時の噴出率が一定と考えると、噴出量が大きいほど継続時間が長いという結果は妥当といえよう。具体的にはVEIが5ないしは6の場合は数日~1週間程度だが、VEI=7あるいはそれ以上になると、数か月~数年以上という時間スケールとなるようだ。

長谷川健、望月伸竜、大岩根尚(2018)
「堆積物から超大規模噴火の継続時間を読みとる方法」
「地学雑誌」127巻2号、278頁

そう、こんな感じのイメージです。最も短くて数日間。この規模のもので考えたら、数年間は噴火活動が観測されるというのが、一般的ではないかと思います。

しかし今のところ、今回のトンガ噴火については、そうした中長期的な活動に関する話が出てきていません(なんかの注射みたいな話だな・・・)。

これまでの経験上、日本で一度噴火があったら、そこの映像というのは、そのあともしばらく、ニュース映像として流れてきます。通常、噴火以降も火山活動は継続しているわけですから、その様子を観測するのは当たり前です。

けれども、今回のトンガ噴火に関しては、今のところ、噴火の瞬間の映像はあるものの、それ以降の衛星映像など、まるでありません。海底火山だから?

ただやはり海底火山にしても、こうして観測は続けるし、実際にこうして複数回の噴火が確認できるというのが、私のもつ噴火のイメージです。

今回の噴火は、どうも単発すぎて、そしてその「単発」に焦点が当たりすぎているような気がして、スッキリしないのです。

本島のトンガタプ(Tongatapu)島にいたというトンガ赤十字(Tonga Red Cross)の事務局長は、「原子爆弾のようだった」と表現し、「噴火音で島全体が揺れた」と振り返った。

AFP BB News「トンガ噴火、まるで「原子爆弾」 被災地から証言」
2022年1月22日より引用

噴火が原爆のようだった?まさかねぇ・・・。けど、今回の噴火が、こうした「単発」的なものとしてばかり扱われるところに、私は気味悪さを覚えます。

すみません・・・今回は、「訳わからん」という記事なので、何か核心に迫るような話は書いていません。ただ、分からないことでも、そうした違和感は大切にしておきたいのです。

目の前の情報にいちいち振り回されず、まず分からないものは、一旦「不明」に分類しましょう。
「不明」に分類すること自体、けっして悪いことではありません。「不明」に分類された情報は、機械で言えば、部品ネジみたいなものです。
そこから、自分なりの分析を加えて、それが真実らしいという結論になれば、それはそのまま、真実像を組み立てるための部品・ネジとして使えばいいのです。全然、無駄にはなりません

「分からなければ「不明」に分類」より引用

訳わからないのですが、それを訳わからないからといって切り捨てるのではなく、それはそれとして取っておきたいのです。そうしておくことで、これから起こることを観察するときに、それが役に立つことがあるかもしれません。

このトンガ噴火で、別の問題に大きな影響があるかもしれません。

南太平洋・トンガ沖で発生した海底火山の大規模噴火は、噴煙が高さが約20キロ、半径約240キロも広がったとされる。今後、大気中に粉塵(ふんじん)が長時間とどまり、太陽光を遮断することで地球が寒冷化する可能性がある。農業や畜産業に影響が及べば食糧危機となり、「脱炭素」で注目される太陽光発電にもダメージになりかねない。

ZAKZAK
「トンガ沖噴火“世界的寒冷化で食料危機”へ 大気中の粉塵で太陽光遮断、農業や畜産業に打撃 「脱炭素社会」実現も困難か」
2022年1月17日より引用

ついこの間まで、「地球温暖化→食料危機」と言っていた人たちがいましたが、今度は「地球寒冷化→食料危機」という図式に変わるかもしれません。まぁ正直、こっちの方が論理としては、まとものようには思います。

いずれにせよそんな感じで、今回の噴火は、こうした問題にも影響を与えるかもしれない点を踏まえつつ、今、分からないことは分からないまま、疑問として取っておくといいと思います。あとから、こうした別の問題を読み解くときに、役に立つかもしれません。

というか、「世界的寒冷化」を懸念している記事のタイトルのなかに「「脱炭素社会」実現も困難か」って書いてあるのですが、コレは何かの冗談でしょうか???

温暖化しているから、温室効果ガスなる二酸化炭素を減らしましょうという話だったんだから、地球が寒冷化するとなったら、「「脱炭素社会」実現は無意味」くらい書けよ!とツッコミを入れずにはいられません。

こんな言論がまかり通ってしまう世の中だから、噴火のニュースひとつ取っても、その通りに「はい、そうですか」と信じるわけにはいかなくなってしまうのです。

ほんとに困った、困った・・・。


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