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世界を仕組みで理解する

昨今、本当に問題だらけです。30年ほど前、テレビでは毎朝、ワイドショーで芸能人のニュースばかりが、繰り返し流されていました。政治のネタなど、ほとんどみた記憶がありません。アホくさいといえばアホくさいですが、それだけ平和な時代だったと言えるかもしれません。

今は、テレビからワイドショーが姿を消し、昔に比べたら、だいぶ政治の話もされるようになってきたと思います。医療体制の拡充やワクチン接種への対応、給付金の支給、緊急事態宣言の発出・・・最近の法律関係では土地利用規制法や入管法、銀行法など、毎日のように様々な政治に関わる問題が出てきています。そうした数々の問題について、「けしからん!」、「今の政治はどうなってるんだ!?」などと憤りたくもなりますが、近現代史研究家の林千勝先生の言葉が、大変、印象的だったので、ここで紹介しておきたいと思います。

個人攻撃じゃないんですね。政治談議でもない。
つまり誰がやっても、この世界構造である限りは変わらない。これにもし逆らえば、逆らう人間は首相になれないですけれども、なるとしたら排除されるか、政権崩壊されるか。場合によっては消されるというのが、現実の姿なんですね。
ですから個人攻撃ではないんですが、なぜこの世界構造になっているのか。その所以は何なのかということはしっかりとみていかないといけない

林千勝先生の分析は、現代社会を考えるうえで、不可欠で重要な要素を与えてくれています。一国の総理大臣が行っていることについて、「けしからん!」、「間違っている!」と思ってみたところで、それは所詮、世界構造のピースに過ぎず、誰がやっても同じであるという視点。つまり世界構造全体でとらえていかないと、実体がみえてこないということです。

林先生は一例として、外交問題評議会で、幹部たちを前にスピーチをする安倍首相を挙げています。

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外交問題評議会は、いわゆる「世界権力」の中枢であるグローバリズムの本拠地として、紹介されています。このなかでの安倍首相のスピーチは以下の通りだったと言います。

本日は世界のマーケットを動かす方々と意見交換できる機会をいただき、感謝申し上げます。できるはずがないと思われる改革を次々と実現しています。
(中略)
皆さまが日本企業に投資しやすい環境を作ります。
(中略)
今日は、皆様から、日本の投資・ビジネス環境改善のために忌憚ない意見を賜りたいと思います。

つまり、日本のためではなく、グローバリズムの人々にとって有益となる政策を実行してきたとアピールをしているというのです。首相官邸のHPに掲載されている写真も、敢えて縦長にして、外交問題評議会の設立者であるデービッド・ロックフェラーの肖像画の下で、安倍首相が話をしているようなカットになっています。まるでロックフェラーの下で、日本が報告をさせられているかのような構図です。
※実際の首相官邸のHPへのリンクはこちらです。

これはただ単に、安倍首相が外交問題評議会に行った際、向こうの人々を喜ばせるためだけのリップサービスとみるべきでしょうか・・・?

話を今に戻してみます。

現在、新型コロナウイルスで、世界が大変なことになってしまっています。度重なる緊急事態宣言自粛生活で、国民の生活は困窮し始めています。当然、経済苦などからの自殺者数も増えている状況です。しかし、日本政府はこれを真剣に解決しようとは思っていないことは明白です。

イベルメクチンという極めて安全性が高く、効果も期待できる薬を使わず、治験が不十分で、将来的な健康に与える影響なども不明なワクチンのゴリ押しを見て、政府が真剣にこの問題を解決しようとしていると思う方がどうかしています

2021年5月28日、菅首相は緊急事態宣言の延長を発表しました。さらに国民と日本経済を追い詰めるつもりのようです。

この結果、日本の土地や企業は、ますます苦境に追い込まれ、外国企業に買われやすい環境になっていくことでしょう。そうなれば、日本人は外国資本のために低賃金で働かされ、国民全体が奴隷化していくことにもなりかねません。今の政権は、先頭を切って、日本国民を売るに等しい政策を進めているわけです。

問題は、なぜそんなことが起こるかです。

それは林先生が指摘されている通り、日本政府が国民のために仕事をしているわけではなく、もっと大きな世界構造の仕組みのなかに組み込まれているからではないでしょうか。そう考えると、様々な疑問が氷解していきます。

所詮、誰がやっても同じだし、仮に日本が自国の国益を考えて、(トランプ大統領のように)国民のための政策を実行しようとしたら、その政治家や政権は潰されてしまうということです。

ところで、このような世界構造のなかで、私たちはどうしたらいいのでしょう?もう手も足も出ないのでしょうか?林先生は、これについても言及しています。

林先生曰く「まずは知ること」です。多くの有権者が世界構造のおかしさに気づけば、その国は大きく変わります。それが米国ではトランプ大統領を生み出し、英国ではEU離脱という現象につながりました。

当たり前のことですが、結局は自分たちということです。小さいことのように思えても、その当たり前のことをコツコツとやっていくしかありません。政府や政治家のせいにするよりは、その裏側にある世界構造を含めて、まず自分たち自身が正しい知識を身につけることが大切なのだと思います。

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