
オブジェクト指向とお風呂場のハサミ
お部屋の片付けをする時に、ハサミをお風呂場に仕舞う人がいたらどうだろう。片付けの才能がないというしかないだろう。どう考えても危ないし、必要な時にハサミを取り出すのも明らかに不便だ。しかし驚くべきことにプログラミングの世界ではこういったことはよく起こっている。
オブジェクト指向という考え方がプログラミングの世界ではある。これは非常に色々な定義を含んでいるし、人によって考え方はまちまちだ。だが今回は私は思い切ってこう言ってしまおう。
オブジェクト指向の考え方はお風呂場にハサミを仕舞わないことだ。
プログラミングというは難しい作業だ。なぜ難しいかというコンピュータの世界の常識は、我々の世界の常識とは大きくかけ離れているからだ。それに加えてプログラミングの世界は基本的に可視化できない。プログラミング言語という極めて限定されたツールでコンピュータとコミュニケーションするしかないのだ。
こういった状況で、初心者プログラマがプログラミングをすると何が起こるだろうか。もうそれはお部屋がぐちゃぐちゃになるのだ。プログラムが動いたとしても、ぐちゃぐちゃすぎてなんで動いているかよくわからないということが起こる。そんな状態だと、ハサミをお風呂場に仕舞っても、異常さに気が付かないものだ。
オブジェクト指向の本質は必要なものを必要な場所に、安全に設置することである。オブジェクト指向とはコンピュータの世界のお片付け上手になりましょうという意味だ。
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