
左右反転と将棋盤
ヘッダーのように左右反転した局面の局面を同じ評価にした方がいいだろうか、それともしない方がいいだろうか?
将棋のことを詳しい人であればわかると思うが、将棋は原理的には反転させたところで真の意味での勝敗に変化はない。なので、理論上は左右反転した局面を同じ評価にするように設計した方がいいはずだ。
しかし現実、Ponanzaの場合は鏡像対称した局面を別の評価にした方がわずか(約2%勝率が上昇)だが強いのだ。棋理に逆らっている。それなのになぜ強いのだろうか。
←居飛車穴熊 振り飛車穴熊→
将棋を少しでも勉強すると穴熊という囲いを覚える。この囲いが左右どちら側でも囲いとして成立する。しかし将棋の強い人ならわかると思うが、左側にある方が強そうじゃないだろうか。右側が好きっていう人もいるのはわかる。それでも、左側のが強そうじゃないだろうか。イビ穴怖い。
なぜ左右に違いを感じるかと言えば、将棋は初期配置は左右対称ではないことに起因する。角・飛がそれぞれ左右に配置されているのだ。そしてそれがその後の戦型を決定づけるのだ。
最初の話に戻ろう。原理的には将棋というゲームは左右反転した局面は同じ評価になるべきだ。しかし実用上においては左右は別々の評価にした方がいいようだ。そのほうが表現力が広がる。
ちょうど、道路を渡る時は左右を確認するにしても、右側を重点的に見た方が効率がいいように。限られたリソースの中では将棋においては”利き手”がある方が強そうだ。
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