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No,256.嘘つきな人について「欺瞞の心理学」


はじめに

「嘘も方便」「嘘から出たまこと」「嘘つきは泥棒の始まり」なと嘘にまつわる故事やことわざは多い。

嘘をついたことのない人はいないだろう。
村井(2000)の研究によれば、大学生は 1 日のうち2回程度の嘘をついていることが明らかとなっている。

嘘には自分が有利になるように仕向ける嘘もあれ ば、相手のためを思ってつく優しい嘘もある。

1.コミュニケーション方法として嘘をつくひと

嘘の内容を含んだコミュニケーションのことを、欺瞞的コミュニケーションという。

欺瞞とは「伝達者が虚偽であるとみなす信念を事前予告なしで他者に形成しようとする、成功する可能性も失敗する可能性もある意図的試み」と定義している(Vrji 、2008)。

つまり、意識的に嘘や誤った情報を広めて他者を欺こうとする行為です。

その目的は特定の信念や情報を利用して、自らの権力や影響を拡大しようとし、人々が特定の情報を信じ込むことで主導者が影響を持つことが期待するためといわれる。

2.嘘をつく人の心理背景

  1. 責任感がなく不面目な人が多い

  2. プライドが高くスキを見せない

  3. 寂しがり屋でかまってちゃん傾向

  4. 頭の回転が速く、口がうまい

  5. 自分に自信がなく、怒られることを嫌がる

  6. 自分の非を認めることができない

  7. 肩書や権威が好きで、人よりも有利に立ちたい

  8. 注目を集めたい

3.嘘を見抜く

1.瞳孔が開く
2.瞬きの多さ
3.途切れの悪い発言
4.声が高くなる
5.会話のあと笑いで誤魔化す
6.話の始まりと結末に注目する※つながりがない
7.深呼吸をしたり、繰り返し喉を潤すような行為が続くのは、緊張している証

さいごに

平気で嘘をつく人は反社会的パーソナリティ障害の可能性があります。
自分の個人的な利益や快楽のため嘘をつき、人を操作する。
また衝動的で、深く考えず決断しそれが自分や他人に及ぼす結果について考えないため、仕事や友人関係などを突然変わるといった特徴がある。

最後まで読んでいただきありがとうございます😊

引用文献

村井 潤一郎(2000)「青年の日常生活における欺瞞」『 性格心理学研究』9,56–57

Vrij, A. (2008). Detecting lies and deceit: Pitfalls and opportunities. England: John Wiley & Sons. (ヴレイ. A.太幡 直也・佐藤 拓・菊地 史倫(監訳)(2016)「嘘と欺瞞の心理学―対人関係から犯罪捜査まで 虚偽検出に関する真実―」福村出版

Zuckerman, M., DePaulo, B. M., & Rosenthal. R. (1981). Verbal and nonverbal communication of deception. In L. Berkowitz (Ed.). Advances in experimental social psychology, Vol. 14 (pp. 1-57). New York, NY: Academic Press

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