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私たちはなぜ、わざわざスタジオに行き、対面レッスンに参加するのか?

主宰するヨガ教室を始めてから、約1年半が経った。
レッスンにご参加いただく皆さんには感謝の気持ちでいっぱいで、今この記事を書きながらその気持ちで溢れかえりそうになってもいる。

当ヨガ教室は月謝制ではなく都度払い制で運営しているので、皆さんご自分のペースでクラスに通ってくださっている。
週に1度、月に2回、来れる時に集中して来るなど、十人十色、人それぞれのぺースがある。
もちろん、ヨガを定期的にコンスタントに練習をすれば、ヨガのもつ効果や恩恵を大いに受けることができることは百も承知だが、大人には大人の事情というものがあることも承知している。休みたいときもあるのも知っている。それが自然だし、ヨガはご自分のペースで学べばいいのだ。

手前味噌のようだが、ヨガはオンラインよりもスタジオで行われる対面レッスンの方がオススメだ。
私も一時期、対面レッスンと並行して、数か月ほどオンラインでのレッスンを行っていた時期があるが、自分が生徒としてオンラインレッスンをあまり受けなくなってしまったということもあって止めてしまった。
また、スタジオでの対面レッスンの方がやっぱり良いな、最近改めてそんなことを考えるようになったからというのもある。

(私がヨガを始めた時代では考えられないことなのだが)今の時代では、「ヨガ 無料」などといったキーワードでインターネット検索をすればInstagramやYouTubeで無料で、しかも外出せずに自宅で誰の目も気にせずに1人でオンライン上で開催されるヨガのレッスンに参加することができるし、私がレッスンでお伝えしていることも大体いつも同じ内容や構成だし、ヨガの教えや聖典などの話はごくたまにしかしていないし…。
それなのにも関わらず、皆さんご自分のペースでコツコツと通ってくださっているのはなぜ?と思うのだが…。

それはきっと、「オンラインでは決して味わうことのできないもの」がそこにあるからだろう。
私は、オンラインでは決して味わうことのできないもの、つまり対面レッスンでしか味わえないものは、意外とレッスン「以外」の部分にあるんじゃないかと思っている。レッスンだけだったら、オンラインで十分な時代だろうから。

スタジオに行くまでの道のり、
スタジオ内の空気感、
その日集まったメンバーで醸し出される教室の雰囲気やエネルギー、
ときどき起きる珍ハプニング、
レッスン前後に交わされる私とのちょっとした会話、
メンバー同士がどんどん顔見知りになっていき自然と生まれる談笑…etc.

こう考えると、もしかしたら、ヨガの対面でのレッスンは「ライブ」なのかもしれないとも思っている。ライブは実際にスタジオに足を運び、肌や感覚でしか体験し味わうことができない。
私たちはきっと、そのライブ感を味わいたくてわざわざスタジオに行きヨガをしているのかもしれない。
きっと皆さんも私も、自分以外のその「活きている」何かや誰かにエネルギーやパワー、元気なんかももらっていることを直感的、感覚的に知っていて、それがシンプルに楽しいし、好きなのだ。ただそれだけである。
大したことは本当に何もないし、何のお構いもできないけれど、活き活きとしたライブ感あふれるヨガ教室を是非これからも皆さんにお楽しみいただきたい、そのための努力を惜しまずに続けていこうと私は今、意気込んでいる。

▼当ヨガ教室の理念

私が楽しくて(ハッピー)、みんなもここにいて楽しい(ハッピー)から……そう、みんなが私を楽しくしてくれて、その私がまたみんなを楽しくする。私たちはただここで、ささやかにハッピー・タイムを過ごす、それだけのことなのだ。
(中略)
そこには期待がない。私たちはただ集まって来るだけだ。みんなお金を存するとも思わないし、私はもうかるとも思わない。私たちはみんな、一つの家族のようにここにいる。そして私たちのお金やエネルギーやアイデアをプールする。それ以外に私たちのこの人生に何が必要だろう?それがヨーガなのだ―――。

『インテグラル・ヨーガ パタンジャリのヨーガ・スートラ』第1章15節より
スワミ・サッチダーナンダジ著、伊藤久子訳


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磯崎佐智子(Sachiko Isozaki)
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