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頭 〜断章 体のはなし〜

年をとると硬くなる。手で触るとよく分かる。
中の働きがいいうちは弾力がある。
寝すぎが続くと後頭部がズブズブしてくる。
集中が続くと前頭部が硬直してくる。
上頸(盆の窪のところ)の硬直が続くと脳卒中の危険がある。
眼が赤いときは頭の疲労と読む。
頭痛のときの蒸しタオルは有効なときもありますが、そうでないときもある。

頭はいくつかの平たいパーツ(骨)が結合することで中の空間(頭蓋腔)を作り出しております。パーツの結合にはほんの気持ちだけ遊びがあり、これが打撲の衝撃を散らしたり、中の動きの助けになったりしております。

頭蓋骨 - Wikipediaより

頭蓋骨の結合するラインを縫合といい、部位によって矢状縫合、ラムダ縫合、鱗状縫合などと呼ばれます。これらは年とともに癒合し、全く動かなくなります。人類学・法医学では、この癒合度合いから年齢を推測します。

恥骨も癒合度合いで年齢を推測出来る箇所です。腸を抱える骨盤の一部である恥骨と脳を抱える頭蓋骨、どちらにもわずかな動きがあり、年とともに失せます。「腸ー脳相関」を考えたときに、これらは興味深いところです。

解剖学的には「脳頭蓋」と「顔面頭蓋」に分かれます。おおよそ眼の半分から上下で分かれます。

ゲーテは頭蓋骨はいくつかの椎骨から発生したと直感し、詳細な考察をしました。私個人としては支持しない考察ですが、形態学の面白さを味わわせてくれる考察として魅力を感じています。養老孟司もかなり前に嘆いておられましたが、形態学はすでに古い学問とされております。しかし形態を読む力は認識力概念構築力を磨くもので、実践的学問だと、わたしは思っております。

ゲーテ - Wikipedia より

頭蓋骨の中には脳があり、それは袋で包まれ、その袋は下の方で細くなり、脳から続く脊髄も包んでいきます。この袋を硬膜といいます。その内側にくも膜・軟膜があります。袋は全体としてオタマジャクシのような形です。

 クモ膜 - Wikipediaより

袋のなかには脳脊髄液があり、脳脊髄の衝撃吸収に一役買っています。脳脊髄液は脳の中から排出され、はっきりとした出口をもちません。すくなくとも今のところ、はっきりとは分かっておりません。また今のところその循環経路も分かっていないことが多いです。

くわえてなにによって循環されているか、つまりポンプのような出力がどこから得られるのか、具体的考察はなされていないようです。私は頭蓋のわずかな開閉背骨の円滑な運動脳脊髄液の還流を正常に保っていると考えています。背骨の円滑な運動は「緩んだ背骨」をもっているほどなめらかに行われているはずです。

  #断章体のはなし #頭蓋骨 #顔面頭蓋 #脳脊髄液


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