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【雑だけど感想】君たちはどう生きるか【ネタバレあり】

とても雑な
君たちはどう生きるか
感想

走り書きてとりあえず書いただけなので後でなおします。

ネタバレあるので見てない人はみないでね!



以下ネタバレ

狂気の映画。

塔は宇宙からのもの。宇宙的な、第六感的なインスピレーションでどうしようもないくらいの美しさがあることを理解してしまった人間の悲しさをずっと描いていた。まともな方法では伝えることができなくて、ただひたすらに描くしかないという地獄。積み木をひたすらに積み上げてバランスとって「一日は保つ…」の繰り返し。狂気じみてる日常だけどそうするしかない、本当の変態はこうするしかない。描き続けるしかない。諦めと使命感。

本当にどうしようもないくらい美しいものに出会ってしまって、(どうしようもうないくらいの美しさそのものの概念を絵に起こせている時点で駿は最強の作り手)

それを追い求めているうちその中に入り込んでそれを作るしかなくなってしまった大叔父は、宮崎駿でもあるんだろうけど、美しさに取り憑かれてしまった、駿が尊敬する偉大な先人たちがいるんだろうな。

主人公のまひとは宮崎駿でもあるけどどっちかというと普通の人だったり、あとは息子とかだったのかな。受け継がせようとしたのに「それは悪意が込められています」と断るのがすごすぎる。その後も「純粋なものを持ってきたよ」と渡しても断られてしまったし、後継者がいない悲しみとやるせなさを感じた。たぶん宮崎駿も人から受け取ったものは断って自分のものをひたすら作ってたんだろうなと思うので、大叔父もまひともどっちも駿なんだろうなあ。

インコはもうわかりやすく大衆、人間。

美しいものの中に持ち込んでしまったインコが増えに増えて塔自体を圧迫している。貪り食って、糞で汚して、塔を自分たちのものだと主張する。最後に現実世界にもどって無力な小鳥になったときに、「かわいい」といっていたのが愛憎入り混じっていて好き。

アオサギもペリカンもよく見るとグロい見た目で、グロい見た目のまま愛嬌があるっていうのはわざわざ描いて表現している以上、それでも人間が好きなんだろうなと思う。


おばあちゃんが好きすぎ。最初のおばあちゃん集合の犇めき蠢きは圧巻だった。全員妖怪のよう。でもかわいさがあるのがすごい。


最後にひとつだけ地獄(大叔父の作品)から積み木を持ち帰ってきた終わり方がとてもきれいでよかった。「ちっぽけで大したことない力」で、本当に作者が描きたいことのほんの一部すらもわかりきれないかもだけど、見て何かを持ち帰ること自体に、別に何もわかんなくていいんだぞみたいな諦めと、それでもひみが言っていた「何かまだ残ってるかも」の希望とがあって。


受け継ぐ人もいなくて、自分の狂気が報われないことが薄々わかってきた上で、それでもやるしかなくて、「なんでもいいから伝わってくれーーー!!何かしてくれ〜〜〜〜!」という呪いのような祈り

それを受けて、狂ってるままじゃどうにもならなくて頑張って市民権を得られた現代人代表の米津玄師が歌ってるのがめちゃくちゃよかったです!!!!!!

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