絶品とり皮 炭火焼鳥 仙雲(横浜 山下町)
横浜って意外にいい店が少ないと、私はずっと思っています。東京に比べて、数の問題ではなく、比率の問題としていい店は間違いなく少ないと思います。
横浜駅周辺にはまともな店は皆無と言ってもいいですし、野毛はいいけど高いですよ、大阪のその手の店の倍以上はしますもん。そんな中で、なかなかいい焼き鳥屋さんを見つけました。「炭火焼鳥 仙雲」さんです。
まずロケーションが絶妙です。中華街の外れで、山下公園からも外れ。神奈川県民ホールとNHK横浜放送局に挟まれた「地味なブロック」にお店はあります。
最寄り駅はみなとみらい線の日本大通り、または元町・中華街から3分、JR石川町駅からだと15分くらいかかります。決してロケーションが悪いわけではないですが、飲食店エリアからは完全に外れていますし、周辺にあるお店や施設内容と構成から見ても、知らない人間が店の前をたまたま通りかかるということもまずない場所なのです。都会の中のポテンヒットみたいな場所に仙雲さんはあります。おまけに路面店ではなく外階段を上がるおしゃれなビルの2階です。
仙雲さんは何といってもとり皮が絶品です。とり皮が串にびっしりと綺麗に密着して刺されています。焼き加減は外はパリパリのカリカリで、中はジューシーです。こんな小さな焼鳥宇宙の中で、パリカリとジューシーが混在できるとり皮を、私は他で味わったことがありません。焼き色も普通よりも濃い目で、見た目にも最高に美しいです。
こちらはオススメのチーズ豆腐です。言語的には明瞭な一品ですが、チーズと豆腐?わかるけど・・と考えてしまいます。うんまいです。
続いてやげん軟骨です。やげん軟骨とは、鶏の胸骨の竜骨突起の先端についている軟骨の柔らかい部分だそうです。1羽につき30g取れない希少部位とのことです。普通の軟骨よりも大きめで身もあって、食感もソフトです。
つくねです。こちらも鶏皮と同じようにパリカリジューシーです。
だし巻きはふつうに美味しいです。ポイントは鬼おろしです。鬼おろしとは粗い大根おろしのことで、大根のみじん切りみたいな感じです。これに普通の大根おろしと、鶏の身を少々、青のりと和えてあります。
これをだし巻きに乗せていただくと、全く別モノです。
個人的にはお約束のササミのさび焼きです。もうちょっとわさびがツンと来て欲しいかな。
大ぶりのしいたけ。かなりレアな焼き加減で、クタクタになっていないところが好きです。
焼き物の種類によって、焼き加減がかなり違うのが仙雲さんの特徴です。他の店では感じたことがない、具材による焼き分けです。
店内はとてもおしゃれな感じで、おっさんがクダを巻いているような焼き鳥屋とは全く異なるおしゃれな空間です。それでいて料金はかなりリーズナブルです。ワインも充実していています。
串を3,4種とアテを2種、アルコール2杯くらいでサクッと次に移動するのがスマートかと思います。シメに中華街で麺(流れ的にはすぐ近くの揚州麺房さんのエビ入りワンタン麺がおすすめ)でもいいかもしれませんし、周辺にはいい感じのバーもあります。
実は今回が3回目の訪問です。あえてクリスマスなんかにカップルで行くといい感じかな。